効果的な「作品展示」について

FBの技術教育グループでの作品展示についてのやり取りを紹介させていただきます。


 兵庫県の中学校で技術・家庭科を担当しています。今年2年目です。
 「作品展示」について意見を頂けるとありがたいです。
 来週文化発表会があり、授業作品を展示するのですが、何か効果的な展示の方法はありませんでしょうか?
 去年は1年目ということもあり、そういったことまで考えるに至りませんでした。
 文化発表会作品展示は技術・家庭科の授業での取り組みを保護者の方に知ってもらえる絶好の機会だと思っております。そういった想いはあるものの、具体的な方法は思い付きません。
 ただ単に作品を並べておくのも一つの方法だと思うのですが、ただでさえ授業数が少ないこともあり、何か効果的な展示の仕方があれば先輩方に教えて頂きたいです。お力を貸して頂けると助かります。


作る過程がわかる展示があると、ストーリー性がある展示になります。
 私は「○○作り伝授」といった作り方マニュアルを自作して技術教室に貼ってあるので、それも展示します。
 保護者は作っている技術教室での様子はつかめません。また、設計図とともに展示したり、製作中の生徒の様子、加工のポイントなどを提示すれば、ぼやっと全体しか見ない状態から、見るポイントを指し示します。工夫したところなどを解説したり、この作品作りから学ぶこと、鍛えること、できるようになることをしっかりアピールすることです。また、どう使ったか、感想など、使ってどうだったかを表示できるといいです。
 普段から、展覧会を意識して、技術教室の掲示物を作るとそのまま生かせます。以前このグループで上二中の技術科の展示を写真でご案内しました。それを見ると上記のことが壁一面に貼って説明しているのが分かります。1月くらいにUPしています。
 下級生が先輩の作品を見るというのも見通しをもつ意味でも大切です。
 私は全員の作品を展示します。中には途中のものもありますが、私は展示するように促します。そう、作品は名表を渡して自分で展示させるのです。クラス単位くらいでおき場所を指定(ものによっては出席番号指定とか、クラスの技術係りに展示を任せます。)なんせ、技術の展示仕事ばかりでないので・・・彼らにやってもらいます。そこで展示状態で作品を評価することにしています。だから、作り途中でも展示させます。展示することを意欲としてとらえています。
一度管理職から、いかがなものかと言われましたが、運動会の100M走を例にして、認めてもらえました。
 私は昼休みは技術室を図書館のように開放しています。遅れた生徒や関心のある生徒には活動してもらうためです。それらも全員展示を貫いている理由のひとつです。
 保護者は作りかけがあると過程がわかっていいともいっていただきましたが、これはまずいと、次からは材料や製作途中の見本も展示するようにしました。
sakuhin3 sakuhin4
sakuhin5
投稿者:新村 彰英(東京)
新村先生
製作過程の提示やってみます。生徒の作業風景は写真におさめていないので今回はできませんが、雰囲気を掴んで頂くためにはとても効果的だと感じました。


 うちの息子の学校の作品展示です。美術、家庭科、書写、総合とたくさん並んでいる中で、手づくりのタイトルひときわ目立ちました(^^)

title

 保護者は、自分の中学校時代の技術科しか知らないので、知ってもらうためにも、技術家庭科の変遷を掲示するのも手かと思います。
こちらの資料 http://ajgika.ne.jp/page.php?p=info_about
投稿者:辻 さやか(福岡)
辻先生
 技術家庭科の変遷、そういう視点はありませんでした!ありがとうございます。手作りタイトルは目を引くものがありますね。同じ文字でも見せ方によって感じ方が変わるんだなあと思いました。


 辻先生が以前から紹介されていた「見える展示」はとっても効果的です。常に学びの成果を同じ学年の生徒全員に公開していることになり互いに刺激になるだけでなく,その次の学年に学びをひきつぐことになります。この技術教室グループのトップ画面の写真はまさにその「見える展示」です。

sakuhin1

 新村先生のいわれるように保護者へのお披露目の場もその一部と考えて授業に位置づけてみてはどうでしょうね。
すぐにできることではないかもしれませんが,長期的にビジョンをもちながら,一つ一つ実現していけばよいと思います。私の場合前任校でも作品完成後に,作品をアピールする用紙をA4×1枚でかかせて付箋を使って生徒相互に評価させていましたが,今の学校にきてからこんな感じにして文化祭で展示してみました。
 10数年前にはこんな感じで展示していました。台紙をただおくだけでも見栄えが全く違いますよ。
sakuhin2
投稿者:川俣 純 (茨城)
川俣先生
見える展示」今すぐとはいきませんが、生徒に見通しを持たせる意味もこめて、取り入れたいと思います。台紙を置くだけでもだいぶイメージが変わるんですね。


展示会お任せください
■展示物の内容より、きれいな見せ方が大事です
 机に布をまく テーブルにクロスを敷く(古カーテンと模造紙で充分ですよー)
■製作記を掲示して、来場者に製作過程の臨場感をお伝えする
 (掲示物で充分ですが、生徒のプレゼン動画を来場者にご視聴いただけましたら最高です)
■プレゼンをネットにアップ、あるいは 展示風景をアップする(次年度に、つながります)

作品の精度、完成度より魅せ方が、圧倒的に大事です。
 観た人の、脳みその情動記憶に訴えましょう!生意気申しまして、失礼します。盛会を期待します
投稿者:寺西 幸人 (東京)
寺西先生
 きれいな見せ方、昨年はただ机に置いていただけでした。こういう見せ方もあるのかと非常に勉強になります。


 次年度、その次と見通しを立てて授業を組む。今は目の前の授業をやりくりするだけで精一杯ですが、1サイクルしても、現状に満足することなく、子供が小さなエンジニアになれる授業を考え続けることが大事だなと思いました。
 初投稿にもかかわらず丁寧に助言して頂いてありがとうございました。
 技術・家庭科の教師は学校に一人しかいないので、このグループの投稿内容は非常に勉強になります。またよろしくお願いいたします。


投稿者:Naohiro Ogawa(兵庫)

Print Friendly, PDF & Email

Follow me!

関連するお勧め教材


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください