NHK for Schoolとリンクしたワークシート作り その1
今回の新型コロナウィルスの対応を契機に,Facebookの技術教育グループでも,同グループ主催の川俣さんからの呼びかけを皮切りに,主にzoomを活用した様々なオンラインイベントが開催されました。そうしたイベントの一環として,NHK for Schoolとリンクしたワークシート作りを行ったワークショップ「#技術の学びリンク NHK for School」を2回に渡りオンラインで実施しましたので,その様子と成果を紹介いたします。
私自身もEテレの技術番組制作にも関わっていることもあり,Eテレの番組やそのクリップのクオリティはよくわかっています。また,福岡の辻先生からの投稿教材として,NHK for Schoolの活用も提案されていました。そこでこれを一歩進め,使いやすい動画クリップとして,NHK for Schoolを活用し,休校中や分散登校後も使えそうな教材(プレイリスト&ワークシート)を皆で一緒に作ることにしました。
「#技術の学びリンク NHK for School」の概略
参加条件:プレイリストやワークシートを一緒に作ってくれること
動画クリップを活用し,生徒らが取り組んでみたくなる課題や問いを示し,取り組み過程を評価できるようなワークシートを作りませんか。4内容に対し,技術分野の学習過程事に使えそうな動画クリップを選定し,そのプレイリストを作ると共に,対応するワークシートを作成します。できあがったプレイリストとワークシートは技術ドットコムで公開します。
技術教育グループで呼びかけたところ,30名近い方が参加してくれました(画面ショットは2回目)。
当日の説明スライド 抜粋
#技術の学びリンク NHK for School第1回 資料
プレイリストとワークシート例
プレイリストサンプル
ワークシートサンプル
当日の流れ
趣旨説明
自己紹介
全体説明
事例紹介
内容別グループで議論
情報共有と次回までの確認
事前に以下のようなアンケートを実施し,取り組んでみたい内容に応じて6グループに分かれました。以下はその議論の様子です。
#技術の学びリンク NHK for School第1回 グループ別の議論まとめ
G1:ガイダンスチームの議論メモ
・ワークシートにはきっかけ、投げかけだけを書いていて自由に。
・先生はもっと投げかけない方がと言うことでは?
・限定せずに、子どもたちにもっと教えてよ!というスタンス
・一例だけを出して、どんどん子ども達が出せるように
アイディア発見のインターネット版!
・○先生の方から図の提案
・ガイダンスを色々な要素に分割したときの優先順位。
→動画にするなら、どこが・・・
・日本で技術教えるなら、技術は受け継がれてきたもの、先人達の知恵のところ?
・理論値だけでなく、上手くいかない→体験で学んでいく。
「アイディアの方程式」(テレビ東京)←関東圏ローカル
3分間の小ネタ。アイディアの組み合わせ、開発。
・「問題にぶつかること」が技術のスタート?
それまでも技術はあった。
・身近なものを解決。「これもそうなんだ!」を色々つなげ て行くと・・・。
NHK for schoolを起点にして、
・自動販売機の動画のその後・・・をつくりたい!
https://www.nhk.or.jp/gijutsu/taketech/?das_id=D0005250018_00000
・学習カード的なものでつくるなら、
・再生時間を指定すると、そこでリンクが張れる。
・動画の切り貼り自由の事実に気づく!!!
・動画と学習プリントや子どもに配布できるものだけで、学びを完結させなければならない。そういった想定をして教員が提示をするが、子どもたちからも「これっていいね!」というアウトプットがあっても良いのでは?
何より技術科の一番最初のガイダンスの時間だし。
・ガイダンスは、4領域のすべてor1領域?
次どのように展開(次に続く問い)までワークシートに
アイディアの連鎖的な。
・○先生の図のどこに視点を当てていけば良いか?
・自動販売機が開発された過去。硬貨選別から冷蔵、保温技術へと。
・動画が決まっていれば、そこからどう広げていくか?
・アイディアを見つける。足し算引き算。光と影。
・そこから広げていく。子どもたちそれぞれが自由に検索したり、思考を広げたりする。NHK for schoolは、「なんかすげーな!」はあっても、発見やひらめきは少ない。
・発見やアイディアの問いであれば、広がるのでは?
・ガイダンスだから、きちんと説明できる!という必要はない。
G2:A材料加工チームの議論メモ
・グループ討論のゴール NHK for schoolの動画をどう使っていくか。
・現状
みんな学校は休校中(技能教科は後回し)
知識など座学はオンラインで学校再開したらすぐに実技ができるように
・提案
take tech 道具・機械のなぜを見つけよう。
なぜそのような形状なのか?問の出し方。
他教科の先生と連携する。
見せた後につながるように。
①Fスクール理科「ふしぎをみつけよう」で疑問の見つけ方を学ぶ
②身の回りにある製品、作業の様子、作り方(材料・方法)の「なぜ?」をみつける 例)ねじ、マスク
⇒作業の様子 take techの「のこぎり」「かなづち」「ドライバー」など
③みんなの「なぜ?」をたくさん集めて、調べてどんどん答える 回答集つくる
④調べても答えが見つからないもの⇒どうすればもっとよくなる?(課題解決?)
G2:A材料加工チーム
・既存の技術の理解
フライデーモーニングモーニングスクール【理科】ふしぎをたくさんみつけるには?
https://www2.nhk.or.jp/school/movie/clip.cgi?das_id=D0005490081_00000
技術による問題解決
・課題の設定,take tech
・次の問題解決の視点
・植物は土がなくても育つhttps://www2.nhk.or.jp/school/movie/clip.cgi?das_id=D0005300758_00000
G3:生物育成チームの議論メモ
・ロボホンによる動画([長野県教育委員会_ロボホン]で動画検索)
①人間が育てている生き物をリストアップ
②分類(カテゴライズ)する
・例)・植物と生き物 ・水、陸、植物 ・人が生きるために育てる、環境を整えるために育てるなど
③一つにまとめたときにどんなテーマになる?(大事にしたいのは「環境調整」=命をコントロールしている)
・人工的な植物工場と伝統的な農業と比較
・海のない長野県から水産資源
・NHK for School 生物で検索、食料、社会や理科、食料自給、養殖
・どういう問いで?「問いの質」
・思考判断表現を問うための適切な問い・・・社会になりがち←見方・考え方
・授業のどこの部分で使うのか・・・導入の部分が多い??
。長野県なら水産資源のイメージを持たせる
・動画クリップの利用,動画のみ(音声なし)でナレーションに聞き手が流されないのでは
既存の技術の理解
・植物の動画、動物、水産資源、養殖
「おいしい牛肉を作る」「マグロ」「植物は土がなくても育つ」
「秋田県の畜産業 比内地鶏」
・ナレーションの穴埋め
・植物と動物と魚を育てる上で共通していることは?
(生物育成の技術的な見方・考え方を見つけよう)
技術による問題解決
課題の設定
・番組「プロのプロセス」 第1回「課題の見つけ方」
課題って何だろう?
課題を見つけてみよう!
・番組「プロのプロセス」 第7回「企画書の書き方」,第2回「計画の立て方」
・企画=何のために育てる?=ゴールは何?
・プロのやり方で企画書を書いてみよう。
・栽培スケジュールをたててみる
・社会の発展と技術 次の問題解決の視点
・植物工場
・持続可能な社会(10minボックス)
・これからの生物育成で大事になるポイントは?
G4:エネルギー変換(電気系)チーム1の議論メモ
・電気は目に見えないので映像の力は大きい
・映像をみて日常に不思議を抱いて欲しい(完結しない)
・見た後に考えさせられるような課題提示
・「既存の技術」のコンテンツはある「問題解決」のコンテンツがほしい
・腕時計やマシンガン誕生の秘話などから
・ものづくりの視点?原理や法則の視点?
・発電は「既存の技術の理解」と「課題解決」で扱いやすいかも
→まずは発電でプレイリストをピックアップ?
→スタート:既存のエネルギーをどこまで扱う?
→比較:新エネ、再生可能エネルギ(cf 基本計画)、光と影
→課題解決 総合学習の資料も参考にS+3E、SDGs
・NHK「モーター」 キーワード検索結果
G5:エネルギー変換(機械系)チーム2の議論メモ
・機械のわかりづらい部分が比較的理解しやすくなる。
→普段は見えない部分が可視化される点で動画は利点がある。
↑子どもたちは勘でやっていることが多いのでは。
・アイデア・動機付けとしての活用は模索できないか
→動画だけでテンションがあがる子どもがいる。
・動画によって、モデルではなく、実物を見せることができる。
・電気のような目に見えないものも可視化できる。
・既存の技術の理解 発電系のクリップ、
・タービンを回す力の変化によって電力を生み出す
G6:情報チームの議論メモ
・QRコードは便利。積極的に活用
・授業の在り方が変わる
・youtube との併用が現実的
・「ネットワーク」「セキュリティ」のふさわしい動画が見つけることができなかった
・「情報モラル」系は比較的多いが,技術科で扱うべきかどうかは疑問が残る
・公民のクリップも有効である。
・「技術科ならではの視点」をきちんと,他教科のビデオクリップに対して問いとして立てる必要がある。
・既存の技術の理解 科学技術の発達
https://www.nhk.or.jp/rika/10min_rika1/?das_id=D0005110150_00000
POSシステム
https://www2.nhk.or.jp/school/movie/clip.cgi?das_id=D0005310456_00000
ジェイソンはここにいる(POSレジスター)
https://www2.nhk.or.jp/school/movie/clip.cgi?das_id=D0005320675_00000
くらしを変える情報ネットワーク
https://www.nhk.or.jp/syakai/mirai/?das_id=D0005120446_00000
情報化が進む社会
https://www.nhk.or.jp/syakai/10min_koumin/?das_id=D0005120369_00000
情報化社会とどうつきあうか
https://www.nhk.or.jp/syakai/mirai/?das_id=D0005120447_00000
身近なコンピュータを探そう 「○○の今を知ろう」 「○○の背景を探ろう」
・技術による問題解決 課題の設定
Why プログラミングの歩きかた
https://www.nhk.or.jp/sougou/programming/teacher/2017_002_01_shidou.html
・設計・計画 プロのプロセス
https://www.nhk.or.jp/sougou/active10_process/
・課題解決に向けた製作・製作・育成
テキシコー
https://www.nhk.or.jp/sougou/texico/
メディアタイムズ
https://www.nhk.or.jp/sougou/times/
・YouTubeの動画で著作権○を×判断してみよう。
社会の発展と技術
次の問題解決の視点
情報化社会の落としあな
https://www2.nhk.or.jp/school/movie/clip.cgi?das_id=D0005311047_00000
情報化社会が抱える闇
https://www2.nhk.or.jp/school/movie/clip.cgi?das_id=D0005311046_00000
メディアリテラシー
https://www2.nhk.or.jp/school/movie/clip.cgi?das_id=D0005311049_00000
“AI”で社会はどう変わる?
https://www.nhk.or.jp/syakai/active10_koumin/?das_id=D0005120481_00000
ゲーム業界の未来
https://www.nhk.or.jp/tokkatsu/active10_shigoto/?das_id=D0005170070_00000
「○○を予測しよう」
以上
これをもとに各自でプレイリストおよびワークシートを持ち寄り,1週間後に協議することにしました。
第2回の様子もまとまり次第,紹介いたします。
投稿者:村松浩幸(信州大)
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