紙の筒でネジの授業
更新日 98/9/20
●材料
- 紙の筒
- 色の違うひも2本
●作り方
- 紙の筒の片方に対角に切り込みを入れる(これで2条ネジが表現できる)
- ひもが筒の切り込みにで止まるように結び目を作る
紙の筒と色の違うひも
ひもが1本の一条ネジ ひもが2本の二条ネジ
●使用法
この教材はNC旋盤でネジを切るときに2条ネジなどを説明するときに使用しました。また、「とっておきのネジの話」の回答をするときに活躍してくれました。
はじめに一本のひもを引っかけて筒に巻き付けて螺旋が出来ました。昔の人はひもに墨を付けて、その螺旋を三角ヤスリで削りました。しかし、ピッチが一定ではありません。どうすれば良いでしょう。
そこで、ひもを斜めにはり、回転させることによりピッチを一定にしたのです。このときの角度がリード角です。
ひもを押しピンで黒板に止めます。ひもの角度を変えたり、角度により摩擦力が変化します。
大きく取ると、ピッチが広がりリード(一回転当たりに進む距離)が長くなります。小さくすると、ピッチは狭くなりリードは短くなります。リードを長くすると少し回転させただけで多く進むので、締結用に使用されます。締結用とはビンのふたや万力のネジなどです。
しかし、リード角を大きく取ると摩擦力が低下したり、1本のひもではネジ山が深くなり中心に近くなり加工できなくなります。
一条ネジでは溝が深くなるので加工できないが間に他のネジがくると浅くなり加工できる。
そこで、もう一本のひもで対角から間に螺旋を引くことにより三角ヤスリで加工が出来ます。このひもの使用本数を条数としたのです。よって、ピッチとリードが同じでなくなったです。(式 L=n*p)
また、ビンを横から見ると、螺旋の途中のもの(斜めの出っ張り??これはネジ山です)が何本か見ることが出来ます。この、本数がそのビンの条数になります。
身近なビンにも君たちを便利にするための技術が隠されている。
投稿者:児島高徳(愛知)
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