図書室    技術科@スクール


技術や教育に関する
本の紹介

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2010.1.2.

成美堂出版編集部「モノができる仕組み事典」成美堂出版 2008年 1400円 ISBN978-4-415-30102-0
※日用品から新幹線・航空機・船舶まで50種類の工業製品を製造現場の写真で紹介


2007.7.31.

丸川知雄「現代中国の産業 勃興する中国企業の強さと脆さ」(中公新書1897)中央公論新社 2007年 780円 ISBN978-4-12-101897-7
※中国の企業の特徴を、テレビ、エアコン、VTR、ビデオCD、PHS、携帯電話、パーソナルコンピュータ、自動車産業について分析

小関智弘「町工場 世界を超える技術報告」(小学館文庫476)小学館 1999年 ISBN4-09-403421-8

畑村洋太郎「組織を強くする 技術の伝え方」(講談社現代新書1870) 講談社 2006年 700円 ISBN4-06-149870-3
※まず実物を自由に触らせる体験学習が重要な役割も持つ・・・機械に触ったり現場に出たりする経験がなかったら、本当にちゃんとした機械を設計することはできなかった・・・


2006.8.20.

影山 夙・編集「日本初のスクーター ラビットの技術史 戦後の街を駆け抜けた小さな先駆者の足跡」山海堂 2005年 2800円 ISBN4-381-07780-6

「歴史をつくった先人たち 日本の100人 No.030 平賀源内」デアゴスティーニ・ジャパン 2006年 533円


2006.8.9.

村上陽一郎「工学の歴史と技術の論理」岩波書店 2006年6月15日 2800円 ISBN4-00-006310-3
※序章 技術、工学、科学  1 技術の特殊な形態  2 工学教育と工学者の制度  3 日本の工学の歴史  4 初期工学者の系譜  5 技術、社会、倫理  終章 結語 

荒俣宏・監修 ガイアプレス・プロジェクト・文 永友哲彰・原案 川村易・絵「電球1個のエコロジー 環境単位=2000kcalで何でも測ってみよう」中央法規 2006年7月25日 1200円 ISBN4-8058-4675-5
※1人1日に必要な食品エネルギー2000kcalは100ワットの電球とほぼ同じ。これを単位に、衣食住からスペースシャトルまで、何でも測ってみると・・・

立松和平「日本の歴史を作った森」(ちくまプリマー新書041)筑摩書房 700円 ISBN4-480-68742-4
※日本の木造文化は豊かな森に支えられてきた・・・


2006.7.30.

畑村洋太郎「だから失敗は起こる」(NHK知るを楽しむ この人この世界)日本放送出版協会 2006年 650円 ISBN4-14-189151-7
※NHK教育テレビ「知るを楽しむ この人この世界」で2006年8月〜9月放送番組のテキスト
畑村洋太郎・工学院大学教授(ナノ・マイクロ加工学、生産加工学、創造的設計論、失敗学)

新日本製鐵株式会社「カラー図解 鉄と鉄鋼がわかる本」日本実業出版社 2004年 1800円 ISBN4-534-03835-6
新日本製鐵(株)のWebサイトには「モノづくりの原点」「新・モノ語り」「アルキメテツのモノづくり図書館」など鉄と鉄鋼に関するページがあります。


2005.9.18.

岩手日報社出版部編集「いわて未来への遺産 近代化遺産を歩く 明治〜昭和初期」岩手日報社
2003年9月30日 3800円税別 ISBN4-87201-326-3

※岩手日報夕刊2002年1月4日〜12月27日まで193回にわたった連載を単行本として出版したもの。 

童門冬二「小説 田中久重 明治維新を動かした天才技術者」集英社インターナショナル
2005年6月30日 1700円税別 ISBN4-7976-7136-X

※「技術大国ニッポン」の基礎を作った田中久重(現在の東芝の創業者)の生涯を描く・・・

ロバート・フォーチュン(三宅馨・訳)「幕末日本探訪記 江戸と北京」(講談社学術文庫1308)
1997年12月10日 1050円税別 ISBN4-06-159308-0

※英国人の世界的なプラントハンター、ロバート・フォーチュンは1860年と1861年に日本を訪問、日本の文化や社会を暖かな目で観察、幕末日本の産業技術や農業についての見聞も記述している。

種田明「近代技術と社会」(世界史リブレット81)山川出版社
2003年8月25日 729円税別 ISBN4-634-34810-1

※技術を文化としてとらえ、近代社会の中で技術がたどってきた道筋を検証し、技術文明にもとづく市民社会を考察する。

眞下五一「琵琶湖疎水物語」スメル書房
1943(昭和18)年12月30日 1円20銭(出版当時)

※古書店で偶然見つけて購入したもの。1942(昭和17)年、当時82歳の田邊朔朗に、眞下五一が面談し、琵琶湖疎水竣工当時の説明を聞きまとめたもの。

「NHK知るを楽しむ 何でも好奇心 2005年8・9月
 接収された建物とお屋敷の物語 TOKYO1945
 ワイナリーへいらっしゃい 探訪・日本人のためのワイン」日本放送出版協会
2005年4月1日 735円税込 ISBN4-14-189121-5

※NHK教育テレビで2005年8〜9月の放送番組のテキスト
工藤美代子(作家)「接収された建物とお屋敷の物語 TOKYO1945」・・・GHQに接収された東京の名建築を紹介
森田美由紀(NHKアナウンサー)「ワイナリーへいらっしゃい 探訪・日本人のためのワイン」・・・甲州ワインの歴史と現在・未来

「週刊 司馬遼太郎 街道をゆく No.35(2005年9月25日号 中国・蜀と雲南のみち」(朝日ビジュアルシリーズ Vol.5)朝日新聞社
2005年9月25日 560円税込
※「・・・稲の起源地は長江の上流にあたる雲南省ではなく、むしろ中流から下流にかけての地域にあることが明らかになってきた・・・」(20-21p)・・・「稲はどこで生まれたのか」佐藤洋一郎(総合地球環境学研究所教授)


2005.7.29.

池内了「娘と話す 科学ってなに?」現代企画室
2005年4月10日 1200円税別 ISBN4-7738-0500-5

※子どもと話すシリーズ・・・「科学と技術って、どう違うの?」「良い技術って何?」「社会に必要とされている技術って?」「・・・科学・技術が経済の論理に呑み込まれようとしている・・・創作者や発明者の権利を守るという意味では知的財産権を保護するのは大事なことだけれど、それでは貧富の差がますますついてしまうという矛盾がある。富める者はどんどん発明して特許料で稼ぎ、貧しい者はいつも使わせてもらって特許料を支払わねばならない・・・」

雑誌「散歩の達人〜大人のための首都圏散策マガジン」2005年8月号(No.113)交通新聞社
2005年8月1日 580円税込

特集「ミュージアム粋人になる!厳選の面白空間81館!」・・・
かちどき 橋の資料館」の「橋脚内見学ツアー」には是非行ってみたい(^^)

武田徹「ニッポンの素(もと) ルポ「今」を支える素材産業」新宿書房
2005年2月28日 3800円(税別) ISBN4-88008-329-1

※鉄、塩、ガラス、水、アルミ、チタン、絹、紙、化学繊維、プラスチック・・・素材産業の歴史、製造現場、製法の変化、未来への可能性を詳細にルポ・・・「素材は単に商品の原料となるだけでなく、文明や社会の在り方を根底から支えているものだということが改めて分かってくる。」

「週刊 司馬遼太郎 街道をゆく No.27(2005年7月31日号 種子島みち〜鉄と鉄砲の島へ」(朝日ビジュアルシリーズ Vol.5)朝日新聞社
2005年7月31日 560円(税込)

※「・・・鉄砲は未開の孤島にやってきたのではなく、鉄についての産業が当時の日本なりに高水準に達していた島にやってきたということが、歴史のおもしろさであるかと思える・・・」
種子島の砂鉄は「国友鉄砲の里資料館」(滋賀県長浜市国友町)のミュージアムショップでも購入できます(^^)

雑誌「エプタ」(Vol.21)エプタ編集室
2005年4月1日 700円税込

特集「豆の秘密」では、小さな豆の大きな世界が紹介されています。人と豆の長いかかわりと歴史、世界各地のさまざまな豆食文化・・・
京都・清水寺に続く二寧坂にある「総本家ゆどうふ 奥丹・清水店」の「豆資料館」では4500種(豆は世界に2万種以上あるそうです!)が保存・展示されています。ここにも是非行ってみたい・・・
この特集のためにエプタ編集室から取材を受け、この雑誌を送って頂きました。ありがとうございます。

雑誌「エプタ」(Vol.22)エプタ編集室
2005年7月1日 700円税込

特集「風ってなに?」では、人と風のさまざまなかかわりを通して、風の種類、風の力、風が果たす働きや役割などを解き明かします。全国有数の局地風が吹く富山県・砺波平野の風と人々とのかかわり、エネルギーとしての風(風力発電)では風力原動機の比較が解説されています。凧(凧の博物館)、グライダー(グライダーパイロット)、ヨット(海洋冒険家)への取材もおもしろい。

国土政策機構編「国土を創った土木技術者たち」鹿島出版会
2000年2月10日 2400円税別 ISBN4-306-02337-0

※明治時代から第二次大戦直後までの土木技術者を詳細に解説。治水(デ・レーケ、エッシャー、沖野忠雄ほか)、築港(ドールン、パーマー、廣井勇ほか)、鉄道(エドモンド・モレル、井上勝ほか)、上下水道(バルトンほか)、橋梁、道路、都市づくり、エネルギー開発(田邊朔郎)・・・

大熊孝「技術にも自治がある 治水技術の伝統と近代」(人間選書253)農山漁村文化協会
2004年2月28日 2300円税込 ISBN4-540-03107-4

※大熊孝・新潟大学工学部教授(河川工学、土木史、NPO法人「新潟水辺の会」代表
「・・・可動堰に改築することに何の疑いももたず・・・しかし、川の生態系や景観、文化を考えたとき、はたしてこれでよかったのか・・・川の機能を治水と利水にだけ限定してしまい、人々がそこで遊ぶというような川のもつ他の機能をなくしてしまう・・・」
地域の実情に応じた技術の展開を「技術の自治」と表現し、川と人との関係を中心に「技術の自治」とは何かを考える。

加藤康子「産業遺産 「地域と市民の歴史」への旅」日本経済新聞社
1999年1月7日 3200円税別 ISBN4-532-14676-3

※「歴史をつくってきた産業文明の仕事、それにかかわる人々の全人生」である産業遺産、歴史の教科書には登場してこない人々の存在、働く人、産業を興す人、いろいろな側面から産業を支える人々・・・彼らの汗で築かれた生活文化や知恵こそが産業遺産なのである・・・
イギリス、アメリカ、オーストラリア、ドイツ、北欧、日本・・・世界各地の産業遺産と、「地域の資源」としての役割や保存・活用のありかたを探る。

阿曽村孝雄「日本全国 近代歴史遺産を歩く」(講談社+α新書 255-1D Y838)講談社
2005年6月20日 838円(税別) ISBN4-06-272319-0

※筆者が巡った明治・大正・昭和初期までの産業遺産125ヶ所を紹介

「NHK知るを楽しむ 何でも好奇心 2005年4・5月
 横浜中華街〜人・街・食の歴史物語
 京都モダン〜建築で訪ねる古都の近代」日本放送出版協会
2005年4月1日 735円税込 ISBN4-14-189121-5

※NHK教育テレビで2005年4〜5月に放送された番組のテキスト
山崎洋子(作家)「横浜中華街〜人・街・食の歴史物語」
中川理(京都工芸繊維大学教授・日本近代都市史・建築史)「京都モダン〜建築で訪ねる古都の近代」

客船とみなと遺産の会編「横浜大桟橋物語」(JTBキャンブックス)JTBパブリッシング
2004年 1800円税別 ISBN4-533-05623-7

※横浜港湾の歴史・遺構・建築物・・・

「別冊・太陽 開国150年 明治かがやく 近代化を達成した独立自尊の気概に学ぶ」(開村40周年 博物館明治村 記念号)平凡社
2005年3月21日 2400円税別 ISBN4-582-94485-X

岩波書店編集部編「いま、この研究がおもしろい」(岩波ジュニア新書509)岩波書店
2005年6月21日 780円税別 ISBN4-00-500509-8

「昔の環境を科学する 植物遺伝学」佐藤洋一郎・総合地球環境学研究所教授をはじめさまざまな分野で活躍中の研究者14人の研究を紹介しています。

西村江美子「米をつくる 米でつくる」(岩波ジュニア新書496)岩波書店
2005年3月4日 780円税別 ISBN4-00-500496-2

※日本人がもっとも発達させた食料「米」、イネの起源、栽培、ご飯、発酵食品、イネの文化・・・

原田信男「歴史の中の米と肉」(平凡社ライブラリー は-24-1)平凡社
2005年6月8日 1500円税別 ISBN4-582-76541-6

※「日本人の米に対する強い志向と、肉食を禁忌する意識はどのように形成されてきたのか。天皇、差別、農耕と狩猟・・・食文化の歴史

松本英雄「通のツール箱 ”ノーガキ”で極める工具道」二玄社
2005年6月25日 950円税別 ISBN4-544-04345-X

※自動車評論家の筆者は、1992〜1997年に「チームいすゞ(いすゞ自動車のワークス・ラリーチーム)のテクニカル部門アドバイザーとして、パリ=ダ・カール ラリー参加用車両の開発・製作にたずさわり、現在は工業高校自動車科で構造・整備などの実習も教えています。
さまざまな工具に関する基本的な知識とノウハウを楽しく解説しています。

清水和夫・柴田充「スバルを支える職人たち」小学館
2005年6月20日 1500円税別 ISBN4-09-341121-2

※「日本の自動車技術の原点は、スバル(富士重工)の歴史を見ると理解できる。戦後、航空機から自動車への転換が、日本の自動車産業へ大きな影響を与えた・・・そして当時のエンジニアは技術の独自性を重んじていたという事実・・・」日本のモノづくりの軌跡をたどり、モノづくりの理想と情熱を考える・・・

市川伸一「学ぶ意欲の心理学」(PHP新書171)PHP研究所
2001年9月28日 720円税別 ISBN4-569-61835-9

白鳥和也「スローサイクリング 自転車散歩と小さな旅のすすめ」(平凡社新書284)平凡社
2005年7月11日 880円税別 ISBN4-582-85284-X

※産業遺産を巡るのには自転車が最適(^^)
筆者は学生時代に東京・国立市に住んでいた・・・偶然にもちょうど同じ時期に、私はお隣の小平市にいました(^^)なんとなく親近感が・・・


2005.1.30.

上田紀行「生きる意味」(岩波新書931)岩波新書
2005年1月20日 740円税別 ISBN4-00-430931-X

※社会は今、「弱肉強食」という薄っぺらな哲学になびこうとしている。その浅薄なイデオロギーを「グローバル・スタンダード」などと言って持ち上げようとしている。コンピュータなど道具はふんだんにあっても、それを使って夢を描くことが出来ない社会・・・ひとりひとりの生きる意味に支えられた、真に豊かな社会にするためにどう踏み出していったらよいのか・・・

宮武公夫「テクノロジーの人類学」(現代人類学の射程)岩波書店
2000年9月25日 2800円税別 ISBN4-00-026376-5

※第1章 文化人類学とテクノロジー
 第2章 科学としてのテクノロジー
 第3章 文化としてのテクノロジー・・・「産業遺産」という文化としてのテクノロジーについて
 結章 テクノロジーの人類学

村上陽一郎「安全と安心の科学」(集英社新書 0278G)集英社
2005年1月19日 680円税別 ISBN4-08-720278-X

※これまで定量的に扱えないということで無視されてきた「不安」や「安心」といった問題に目を向けなければならない時代になってきた・・・「安全学」「交通と安全〜事故の責任追及と原因究明」「医療と安全」」「原子力と安全」「安全の設計〜リスクの認知とリスク・マネジメント」「安全の戦略〜ヒューマン・エラーに対する安全戦略」・・・「参加型技術評価(participatory technology assessment)」の方法・・・

「歴史群像シリーズ・77 実録 創業者列伝 II 〜夢と涙と挑戦のドラマ」学習研究社
2005年3月10日 1500円税別 ISBN4-05-603782-5

※「創業者列伝」の続編・・・日本の創業者の人物像と軌跡、産業史について解説。商品広告ポスター、創業者の邸宅・別荘、企業ミュージアム・ガイドはカラー特別企画として掲載されています。

「歴史群像シリーズ・75 実録 創業者列伝〜熱き信念と決断の軌跡」学習研究社
2004年9月10日 1500円税別

※日本の創業者の人物像と軌跡、産業史について解説。国産第1号商品、各地に残る産業遺産、企業博物館ガイドはカラー特別企画として掲載されています。
 なお、このWebサイト「技術科@スクール」の「産業技術遺産探訪」から、「旧・逢坂山隧道」の資料写真を提供!
 171ページに掲載されました(^^;)・・・「銀行・鉄道・郵便・電力 もうひとつの創業物語」の中で使われています。

松本泉「偉人と語るふしぎ化学史〜化学法則が生み出されるプロセスを追体験する」(ブルーバックス B1464)講談社
2005年1月20日 900円税別

※結果だけを覚え込まされる「化学」の勉強はつまらない・・・どんなアイディアがあって、どこで行き詰まり、解決の糸口はどう見つかったのか・・・著者の松本泉さんは、科学史を授業の中に取り入れた教材開発を行っている高校の先生。

isM書籍化プロジェクト編著「発見!ものづくり魂(スピリッツ)〜松下電器を支える現場の底力」翔泳社
2004年11月17日 1580円税別 ISBN4-7981-0800-6

「松下電器のものづくりスピリッツ発見マガジンisM」(http://panasonic.co.jp/ism/)のコンテンツをまとめたもの
 「銅釜IHジャー炊飯器」「食器洗い乾燥機」「ロングセラー商品(黒板ふきクリーナー物語ほか)」「デジタルシネマカメラVARICAM」「真空管カーオーディオ」「鉛フリーはんだ」「砂糖電池」「真空断熱材」開発物語・・・

松浦元男「百万分の一の歯車!〜世界一の超極小部品をつくる樹研工業の技と哲学」中経出版
2003年7月5日 1400円税別 ISBN4-8061-1841-9

※番長が15年で世界一のエンジニアに・・・、世界的権威に大学院出と間違えられた中学卒の工場長・・・、金髪ピアスのヤンキー娘が4年で微分・積分の大家に・・・、暴走族が5年後には大学教授や博士をレクチャー・・・、ケバかった女の子たちが半年後には英語で会社説明・・・
 愛知県豊橋市に本社を置く「樹研工業」は従業員約90人で、年間約30億円を稼ぐ中小企業です。工場は何の変哲もない町工場に見えますが、作っているものはとてつもなくすごいものです。ここで作られるプラスチック樹脂製の小さな精密歯車は、大手家電メーカーのビデオカメラやMD機器などに無くてはならない部品にもなっています。2002年に、直径0.149ミリ、重さ100万分の1グラムという、世界で最も小さいプラスチック製の歯車を製品としてつくることに成功しました。その3年前には、10万分の1グラムの歯車を発表しています。10万分の1ミリの微小歯車は、肉眼では点に見えるのですが、100万分の1グラムの超微小歯車は、粉のようにしか見えません。拡大写真を見ると、確かに5つの歯がきちんとあります。「パウダー・パーツ」と名付けられたこの歯車の技術開発には数億円かかったということです。しかし、あまりの小ささに、いまだに使い道が見つかっていません。創業者である社長の松浦元男さんは、「10年か20年後には、誰かが使ってくれるでしょう。ま、会社の広告塔ですな・・・」とニコニコ笑っています。
 松浦さんの経営はユニークです。人を雇う時には先着順の採用です。出勤簿なんてありません。出張精算はクレジットカードの利用代金明細書で事足ります。定年制はなく、70歳をすぎた社員も元気で生き生きと働いています。役員賞与は取らず、内部留保を厚くしています。中国や韓国などのグループ会社間の取引は口約束だけで、契約書はありません。すべてが善意と信頼に基づいているのです。実は、こうした経営には松浦さんが大切にしている思いからくる、きちんとした理由があるのです。
 名古屋生まれの松浦さんは、戦時中の疎開後に、そのまま豊橋に住み着きました。そして、そこで高校時代を送ります。アルバイト先の経営者の援助を受けて地元の大学にやっと進学することができたのだそうです。この時に受けた恩がいまの経営思想を支えているのです。「よそ者の自分をここまで育ててくれた豊橋という町、この豊橋に住む若者を、今度は私が一人前に育ててお返しする番です。経営はそれを実現するための手段なんですよ。」

佐藤康浩「強い工場〜モノづくり日本の「現場力」」日本経済新聞社
2003年5月23日 1400円税別 isbn4-532-31052-0

「プラスチックは好きですか」積水化学工業株式会社
2001年8月10日 非売品

※序章 プラスチックにできること、できないこと
 第1章 プラスチックの正体:そもそもプラスチックって何ですか?
 第2章 プラスチック革命の軌跡:食品を、情報を、安全を運ぶプラスチック
 第3章 そしてこれからの未来:次世代プラスチックが革命を引き起こす
 終章 植物も昆虫もプラスチックをつくっていた
 コラム 「自分でやってみよう!プラスチック成形」
 イラスト入り年表「プラスチックの軌跡」
 付録 1.プラスチックの性質:熱可塑性(結晶・非結晶)と熱硬化性
     2.プラスチックに機能を付与する
     3.プラスチックの成形と加工
     4.積水化学のプラスチック


2004.11.2.

文:読売新聞文化部 撮影:玉木雄介「近代化遺産 ろまん紀行 東日本編」中央公論新社
2003年8月10日 3700円税別 ISBN4-12-003427-5

文:読売新聞文化部 撮影:玉木雄介「近代化遺産 ろまん紀行 西日本編」中央公論新社
2003年9月10日 3700円税別 ISBN4-12-003430-5

※読売新聞・日曜版で1999年4月4日から2002年12月22日まで掲載された「近代化遺産 ろまん紀行」をまとめたものです。東日本編と西日本編で合わせて189の近代化遺産が紹介されています。

横倉潤「翔べ!YS−11 世界を飛んだ日本の翼」小学館
2004年10月20日 1800円税別 ISBN4-09-387520-0

※40年前(1962年8月30日初飛行)に開発された国産旅客機YS−11は、2006年までに日本の空から引退する・・・世界の空を飛んだ試作機2機と量産機180機の全軌跡・・・

監修:松重和美 著:辻野貴志・箕輪剛・岩田貴陽「CD−ROM・カラーCGで見る ナノテクノロジーの世界」数研出版
2004年11月1日 1900円税別 ISBN4-410-13819-7

※ナノスケールが実感できる動画CD−ROMでナノの世界や研究室を訪問・・・

佐藤しんり「光触媒とはなにか〜21世紀のキーテクノロジーを基本から理解する」(ブルーバックス B-1456)講談社
2004年10月20日 820円税別 ISBN4-06-257456-X

※光触媒反応のメカニズムをわかりやすく解説・・・

学研「歴史群像」編集部 「図説 電気機関車全史」(歴史群像シリーズ)学習研究社
2004年11月15日 1800円税別 ISBN4-05-603643-8

※明治・大正期の輸入電気機関車から現在までの日本の電気機関車について、歴史、形式、メカニズムを詳しく解説・・・
抵抗制御、サイリスタチョッパ制御、タップ制御(サイリスタ連続制御)、VVVFインバータ制御など制御方式の解説や、日立製作所水戸事業所(旧・水戸工場)に残る貴重な資料も初公開・・・


2004.10.24.

中村修二「大好きなことを「仕事」にしよう」ワニブックス 2004年8月5日 1500円税別 ISBN4-8470-1550-9
※青色発光ダイオードを開発した中村修二さん(カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授)が語る、やりがいある仕事の見つけ方・・・


2004.9.10.

「子供の科学 2004年10月号」誠文堂新光社 700円税込
※創刊80周年記念号
特集 ニッポンのものづくり
     ・「バーチャルにおぼれず、現物に触れよ!」本田技研工業株式会社 社長 福井威夫さん
     ・「”ものづくり”は完成のない奥深いもの」株式会社 北嶋絞製作所 社長 北嶋一甫さん
     ・「現場で感じる”ものづくり”」ものつくり大学 学長 野村東太さん

「日本の歴史 現代(8)ものをつくることと働くこと〜人間と労働の未来」(週刊朝日百科119)朝日新聞社
2004年9月19日 500円税込


2004.8.31.

「島津斉彬の集成館事業〜図録 薩摩のモノづくり」尚古集成館
2003年9月15日

尚古集成館(鹿児島市)のミュージアムショップで購入できます。 

薩摩のものづくり研究会(研究代表者・長谷川雅康)「薩摩のものづくり研究〜薩摩藩集成館事業における反射炉・建築・水車・動力・工作機械・紡績技術の総合的研究」(平成14年度〜平成15年度科学研究費補助金(特定領域研究(2))研究成果報告書)
2004年3月

長野県立歴史館「殖産興業と万国博覧会〜明治期における長野県と世界の交流」(平成9年度 夏季企画展図録)
※万国博覧会・内国勧業博覧会を推進した田中芳男(1838-1916 現在の長野県飯田市出身)・・・
東京国立博物館ミュージアムショップで購入できます。(1050円税込)

「日本の歴史 現代(7)高度成長とその後〜経済の視点から」(週刊朝日百科117)朝日新聞社
2004年9月5日 500円税込

※「高度成長と生活の変化〜テレビとともに」「産業の発展と地域社会〜乗用車の国産」「洗濯機と冷蔵庫がやってきた」「国際環境の変化とバブル〜メイド・イン・ジャパンの衝撃」「日本的経営と雇用システム」・・・

「日本の歴史 現代(5)アメリカ〜日米交錯の諸相」(週刊朝日百科115)朝日新聞社
2004年8月22日 500円税込

※「日米間の技術移転と開発競争」・・・

堀淳一「歴史廃墟を歩く旅と地図〜水路・古道・産業遺跡・廃線路」(講談社+α新書152-2 C)講談社
2004年8月20日 838円税別
 ISBN4-06-272272-0
※河辺川の屋根付き5橋梁(愛媛県)、桃介橋と読書発電所(長野県・南木曾)、安積疎水・十六橋水門・沼上発電所・竹ノ内発電所(福島県・猪苗代)、日立銅山(茨城県・日立)、南部縦貫鉄道(青森県)、・・・

池内紀「ニッポン発見記」(講談社現代新書1720)講談社
2004年5月20日 700円税別 ISBN4-06-149720-0

※「鋤と鍬(山形県・松ヶ岡)」「ニシン鉢の故里(福島県・会津本郷)・・・碍子」「念仏と葡萄酒(新潟県・越後高田)・・・岩の原葡萄園」「海上安全(福井県・三国町)・・・龍翔館、オランダ人技師G・A・エッセル」「紅色の夢(岡山県・吹屋)・・・弁柄館」「石橋巡礼(大分県・院内町)・・・74石橋」ほか・・・

日本機械学会 編 石綿良三・根本光正 著「流れのふしぎ〜遊んでわかる流体力学のABC」(講談社ブルーバックス B-1452)講談社
2004年8月20日 860円税別 ISBN4-06-257452-7

武蔵工業大学編「なんでも測定団が行く〜はかれるものはなんでもはかろう」(講談社ブルーバックス B-1451)講談社
2004年8月20日 940円税別 ISBN4-06-257451-9

坂本卓「おもしろ話で理解する 製図学入門」日刊工業新聞社 2002年9月30日 1900円税別 ISB4-526-05005-9

坂本卓「おもしろ話で理解する 金属材料入門」日刊工業新聞社 2000年9月29日 1900円税別 ISB4-526-04641-8

坂本卓「おもしろ話で理解する 機械工作入門」日刊工業新聞社 2003年3月31日 1900円税別 ISB4-526-05086-5
※機械工作の基礎的な機械や装置を解説しながら、多くの実務的な体験事例を折り込み、魅力ある学問である「機械工作」のおもしろさを解説・・・

坂本卓「おもしろ話で理解する 機械工学入門」日刊工業新聞社 2001年8月27日 1900円税別 ISB4-526-04795-3

今井誠一 編 水上みのり 絵「みその絵本」(つくってあそぼう[3])農山漁村文化協会
2004年4月30日 1890円税込 ISBN4-540-03203-8

※シリーズに「とうふ」「なっとう」「もち」「そば」・・・

足立紀尚「牛丼を変えたコメ〜北海道「きらら397」の挑戦」新潮新書082)新潮社
2004年8月20日 680円税別 ISBN4-10-610082-7

※北海道・上川農業試験場で開発された「きらら397」・・・

宇根豊・文 貝原浩・絵「田んぼの学校〜入学編」農山漁村文化協会
1800円税別 ISBN4-540-99274-0

大場秀章「サラダ野菜の植物史」(新潮選書)新潮社
2004年5月15日 1100円税別 ISBN4-10-603537-5

※野菜たちはどこで生まれ、どのように世界各地に広まったのか・・・


2004.8.1.

「歴史群像シリーズ・75 実録 創業者列伝〜熱き信念と決断の軌跡」学習研究社
2004年9月10日 1500円税別

※日本の創業者の人物像と軌跡、産業史について解説。国産第1号商品、各地に残る産業遺産、企業博物館ガイドはカラー特別企画として掲載されています。
 なお、このWebサイト「技術科@スクール」の「産業技術遺産探訪」から、「旧・逢坂山隧道」の資料写真を提供!
 171ページに掲載されました(^^;)・・・「銀行・鉄道・郵便・電力 もうひとつの創業物語」の中で使われています。

松浦元男「先着順採用、会議自由参加で世界一の小企業をつくった」講談社
2003年8月26日 1500円税別 ISBN4-06-211993-5

※番長が15年で世界一のエンジニアに・・・、世界的権威に大学院出と間違えられた中学卒の工場長・・・、金髪ピアスのヤンキー娘が4年で微分・積分の大家に・・・、暴走族が5年後には大学教授や博士をレクチャー・・・、ケバかった女の子たちが半年後には英語で会社説明・・・
 愛知県豊橋市に本社を置く「樹研工業」は従業員約90人で、年間約30億円を稼ぐ中小企業です。工場は何の変哲もない町工場に見えますが、作っているものはとてつもなくすごいものです。ここで作られるプラスチック樹脂製の小さな精密歯車は、大手家電メーカーのビデオカメラやMD機器などに無くてはならない部品にもなっています。2002年に、直径0.149ミリ、重さ100万分の1グラムという、世界で最も小さいプラスチック製の歯車を製品としてつくることに成功しました。その3年前には、10万分の1グラムの歯車を発表しています。10万分の1ミリの微小歯車は、肉眼では点に見えるのですが、100万分の1グラムの超微小歯車は、粉のようにしか見えません。拡大写真を見ると、確かに5つの歯がきちんとあります。「パウダー・パーツ」と名付けられたこの歯車の技術開発には数億円かかったということです。しかし、あまりの小ささに、いまだに使い道が見つかっていません。創業者である社長の松浦元男さんは、「10年か20年後には、誰かが使ってくれるでしょう。ま、会社の広告塔ですな・・・」とニコニコ笑っています。
 松浦さんの経営はユニークです。人を雇う時には先着順の採用です。出勤簿なんてありません。出張精算はクレジットカードの利用代金明細書で事足ります。定年制はなく、70歳をすぎた社員も元気で生き生きと働いています。役員賞与は取らず、内部留保を厚くしています。中国や韓国などのグループ会社間の取引は口約束だけで、契約書はありません。すべてが善意と信頼に基づいているのです。実は、こうした経営には松浦さんが大切にしている思いからくる、きちんとした理由があるのです。
 名古屋生まれの松浦さんは、戦時中の疎開後に、そのまま豊橋に住み着きました。そして、そこで高校時代を送ります。アルバイト先の経営者の援助を受けて地元の大学にやっと進学することができたのだそうです。この時に受けた恩がいまの経営思想を支えているのです。「よそ者の自分をここまで育ててくれた豊橋という町、この豊橋に住む若者を、今度は私が一人前に育ててお返しする番です。経営はそれを実現するための手段なんですよ。」
 地方で世界一のものづくりに情熱をそそぐ松浦さんや社員の方々の姿と重ね合わせると、何だかうれしくなってくる話です。忘れかけていたものが、見えてきたような気がしました。

遊タイム出版編集「あっぱれ!東大阪モノづくりワンダーランド〜オンリー・ワン製品誕生秘話!」遊タイム出版
2003年4月10日 1200円税別 ISBN4-86010-037-9

※なぜ東大阪にオンリーワン、トップシェアが多いのか・・・その秘密を探る、全42企業100製品の紹介。「モノづくりの街」はすでに江戸時代から・・・東大阪が中小企業の街になるまでの歴史も解説されています。

河野浩一と日産パワートレイン開発本部取材班
「エンジン屋たちのDNA〜ゴーン改革を支える日産・技師長 大城義孝と技術者たちの挑戦」中経出版
2004年6月7日 1500円税別 ISBN4-8061-2018-9

※倒産の危機から奇跡的な躍進を回復している日産自動車、そのエンジン開発はどのように行われているのか・・・そのあゆみと現在・未来について、日産自動車のエンジニアが語る。排出ガス規制、世界最高レベルの排ガス車に搭載された4気筒エンジンの開発、3リッター無段変速機開発の経緯についても詳しく語られています。

前間孝則「技術者たちの敗戦」草思社 2004年7月23日 1600円税別 ISBN4-7942-1336-0
※日本の戦後復興の原動力となった20〜30代の技術者たちは、どのように敗戦を迎え、廃墟から立ち直ったのか・・・

早稲田大学理工学部応用物理学科「応用物理の最前線〜エジソン効果から超高速現象まで」(ブルーバックス B-1450)講談社
2004年7月20日 900円税別 ISBN4-06-257450-0

※応用物理学の最前線で研究が進められているものの中から、経済に影響を与え、社会構造をも変える可能性を秘めたカーボンナノチューブ、光ファイバー、廃熱から電気を作るセラミックス、ロボット、コンピュータなど8つの最新研究を紹介。

水島とほる「蒸気機関車誕生物語」グランプリ出版
2004年5月24日 2000円税別 ISBN4-87687-259-7

※元・北辰電気製作所(現在の横河電気)のエンジニアであった著者が、20年間にわたって収集したイギリス産業革命と鉄道史の資料をもとに、イギリス産業革命の基礎をつくった時計工業、馬車鉄道、鉄鋼業、織機の機械化、工作機械の発明と普及、蒸気機関の発明と改良、川蒸気と陸蒸気、鉄道建設の歴史、史跡や博物館めぐりについてまとめられたものです。


2004.7.4.

中部博(太田耕二・写真)「SUBARU MECHANISM スバル・メカニズム〜独自技術・エンジニアの情熱」三樹書房
2004年6月30日 1900円税別 ISBN4-89522-421-X

※スバルのPR誌である月刊「カートピア」で2000年から3年間にわたって35回シリーズで掲載された連載記事「美しきスバル・メカニズム」を1冊にまとめたものです。

「週刊朝日百科108(新訂増補) 日本の歴史 近代II-8 飛行機・車・船〜科学技術の原型」朝日新聞社
2004年7月4日 500円税込
 

小川英之・清水和夫・金谷年展「ディーゼルこそが、地球を救う〜なぜ、環境先進国はディーゼルを選択するのか?」
ダイヤモンド社 2004年4月15日 1600円税別 ISBN4-478-87101-9

※ディーゼル・エンジンに関する誤解を解きほぐし、その可能性について分析・・・

上山明博「発明立国ニッポンの肖像」(文春新書374)文藝春秋 2004年4月20日 750円税別 ISBN4-16-660374-4
※開発者は何を苦心し、どう発想したのか・・・「メイド・イン・ジャパン」の150年

片山修「本田宗一郎と「昭和の男」たち」(文春新書373)文藝春秋 2004年4月20日 720円税別 ISBN4-16-660373-6

門田和雄「新しい機械の教科書」オーム社 2004年6月15日 2500円税別 ISBN4-274-08751-4

大野和興「日本の農業を考える」(岩波ジュニア新書466)岩波書店 780円税別 ISBN4-00-500466-0
※農畜産物はどのようにしてつくりだされているのか・・・日本の農業の現状と課題を考察し、風土に根ざした農業の再生を展望する。

蜂須賀裕子「農業で子どもの心を耕す」(寺子屋新書003)子どもの未来社 800円税別 ISBN4-901330-43-8

橋本治「上司は思いつきでものを言う」(集英社新書0240C)集英社 660円税別 ISBN4-08-720240-2
※(^^)


2004.4.18.

「勉強のやり方がわかる」(AERA Mook)朝日新聞社 2004年4月10日 1300円税別 ISBN4-02-274148-1
※大学での勉強の実際をわかりやすく紹介しています。
「工学」では、近畿大学・生物理工学部生体機械工学科の大政光史先生が、「大学の「工学」では何をするのだろうか、と思う人は多いかもしれません・・・工学部で学ぶ内容は工業高校で学ぶ内容に近いのですが、工業関係の内容もよくわからないという人は、中学校で習った技術科のことを思い出してください。・・・人に役立つものを作ること、それが工学の初歩です。・・・」と中学校・技術科についてふれています(^^)

村井純(絵・山村浩二)「インターネットの不思議、探検隊!」(太郎次郎社エディタス 社会がみえる!waku waku book)
太郎次郎社 2003年10月4日 1900円税別 ISBN4-8118-0751-0

※「・・・インターネットの主人公は、みなさん一人ひとりです。自分の夢を実現すること、困難な問題を解決すること、そして、国を越えて考えを伝えあうこと。地球規模でみんながうまくやっていくためには、インターネットという道具が、きっと役に立つはずです。・・・」 日本におけるインターネット構築の第一人者である村井純さんが小学生から大人まで楽しく読める物語仕立てでインターネットのしくみを解き明かします・・・インターネットは保証しない!インターネットは中心がない!インターネットはモコモコしてる!真ん中はがんばらない、一人ひとりが主役の世界・・・
RFIDタグ(実物)付き・・・個人情報やプライバシーの問題についても取り上げています。

坂村健「「ユビキタス社会」がやってきた〜人とコンピューターの未来」日本放送出版協会
2004年2月1日 560円税別 ISBN4-14-189098-7

※NHK人間講座2004年2月〜3月期のテキスト

「坂村健講演会「トロンの夢・ひとの夢」」協和発酵 2004年2月25日 非売品
※2003年10月4日に昭和女子大学人見記念講堂で開催された「第16回 朝日ヤングセッション・坂村健講演会」の内容を編集したものです。「質問に答えて」では、パソコンの使い方(操作方法)よりも本質的なことを勉強した方がよいことを強調しています。

木村尚三郎「ヨーロッパ思索紀行」(NHKブックス989)日本放送出版協会
2004年2月25日 1020円税別 ISBN4-14-001989-1

※アメリカの世紀は終わりつつあり、これからはユーラシアの時代がやってくる。人と自然と歴史を共生しながら生きる時代が来たのである・・・
ピアノとオートバイ、20世紀「技術文明」の成熟、ITでは未来は見えない、アメリカの世紀が終わろうとしている、石油の壁、「花も実もある」和時計、「愛・地球博」は文化博、棚田の美しさ、農耕民族の心、「土離れ」のイギリス・アメリカ〜農産物に対して工業製品と同じような感覚を抱いている国・・・

春木良且「情報って何だろう」(岩波ジュニア新書457)岩波書店
2004年1月20日 780円税別 ISBN4-00-500457-1

※「・・・確かに技術は日本という国を豊にしました。でも、幸せにはしてくれませんでした。要するに、技術が限界になってしまったのではなく、技術によって昔のように幸せになることが限界になってしまったのです。景気が悪いと言われている現在、情報技術が再び私たちを豊にしてくれるように、だれもが期待しているようです。でも、本当にそれが幸せなのか、もう一度考えてください。きっともっと違った幸せのかたちがあるはずです。・・・」

歌田明弘「「ネットの未来」探検ガイド〜時間と言葉の壁を超える」(岩波アクティブ新書99)岩波書店
2004年1月7日 760円税別 ISBN4-00-700099-9

※もっと便利にグーグルを使おう、明日の検索エンジン、ウェブ・サイト保存プロジェクト、インターネット時代の機械翻訳、言葉の壁がほんとうに壊れるとき、コンピュータがソケットになる日・・・

加藤ただし「エンジニアのための開発生活ガイド〜開発の秘訣からMBA取得まで」(講談社ブルーバックス B-1436)講談社
2004年3月20日 800円税別 ISBN4-06-257436-5

※技術者はどのように開発を進めているのか・・・専門知識を活用して「ものづくり」をするエンジニアの「創る」「作る」「造る」を支えるものの考え方や、仕事への取り組み方について・・・

読売新聞東京本社経済部「「知材」で稼ぐ!〜特許、ブランド、著作権・・・価値創造ビジネスの全貌」光文社
2004年2月20日 700円税別 ISBN4-334-03235-4

※相次ぐ職務発明の訴訟、特許法の問題点など・・・

岸宣仁「発明報酬〜技術者が会社を訴える時」(中公新書ラクレ123)中央公論新社
2004年3月10日 720円税別 ISBN4-12-150123-3

※「知的財産」の活用に関する企業・大学・行政・司法の取り組み・・・青色LED訴訟に関する中村修二教授への10時間超インタビューを収載

レスター・ブラウン「レスター・ブラウン プランB〜エコ・エコノミーをめざして」ワールドウォッチジャパン
2003年12月1日 2500円税別 ISBN4-948754-10-2

※従来型の生産と消費を続け環境劣化をまねく「プランA」を選択するか、それともエコ・エコノミーをめざす「プランB」を選択するか・・・

寄本勝美「リサイクル社会への道」(岩波新書857)岩波書店
2003年10月21日 700円税別 ISBN4-00-430857-7

※リサイクル社会を築くために市民・企業・行政が取り組む豊富な事例とデータ・・・


2004.2.4.

堀場製作所コーポレート・コミュニケーション+工作舎「「はかる」と「わかる」〜くらしを変える分析の話」工作舎
2004年1月26日 1200円税別 ISBN4-87502-376-6

※目次から・・・
1.ワンダーランドへようこそ〜分析世界への入り口
  1.ミカンと鉄の話から 2.分析のための単位基礎知識 3.はかりをはかる 4.純水はどこまで純粋か
2.ニュースな分析〜おなじみのエピソードと分析技術
3.pHをめぐる冒険〜導電率と酸性・アルカリ性
  4.pHテクノロジーの過去、現在、未来
4.ガイアのカルテ〜地球環境を分析する
5.分析ドライブ〜自動車と排気ガスの将来
8.テクノロジーの先端で〜次世代技術のために

坂村健「NHK人間講座「ユビキタス社会」がやってきた〜人とコンピューターの未来」日本放送出版協会
2004年2月1日 560円税別 ISBN4-14-189098-7

※NHK教育テレビ「NHK人間講座 2004年2月〜3月期」のテキスト

古厩智之「青春ロボコン〜「理数系の甲子園」を映画にする」(岩波ジュニア新書458)岩波書店
2004年1月20日 740円税別 ISBN4-00-500458-X

※「アイディア対決ロボットコンテスト 高専部門」を題材にした痛快青春エンタテイメント映画「ロボコン」のシナリオと古厩監督のエッセイを加えた、おかしく、せつない若者たちの物語・・・

岩波書店編集部「わたしの先生」(岩波ジュニア新書459)岩波書店
2004年1月20日 740円税別 ISBN4-00-500459-8

※1人の先生との出会い、背中を押してくれたあの一言、各界で活躍する12人の人生の先輩が語る、影響を受けた先生との思い出を熱く語る・・・作家の小関智弘さんは「二度目の見習工時代」(85〜100ページ)で、旋盤工としての見習工時代の思い出を語ります。


2004.1.19.

佐藤学「習熟度別指導の何が問題か」(岩波ブックレットNo.612)岩波書店
2004年1月7日 ISBN4-00-009312-6

※「学力向上を目的的に追求することは、土地も耕さず生育も促さずに収穫だけを算定し追求する愚かさに似ています。授業の改革において追求すべきは学びの経験を豊かにし高めることであって、学力の向上は、その結果としてもたらされるものです。・・・「習熟度(能力)別指導」の最大の誤りは、「習熟度(能力)」の差異それ自体が教育の所産であることを認識していない点にあります。」
 能力や進路の差によってコースを振り分ける教育(トラッキング)が敗北した意味について、「PISA(Programme for International Student Assessment)調査」、「協力が競争よりも生産性が高い」ことを明らかにした社会心理学者の研究成果、学校での実践事例をもとに解き明かしています。 

市村佑一「江戸の情報力〜ウェブ化と知の流通」(講談社選書メチエ290)講談社
2004年1月10日 ISBN4-06-258290-2

※日本の近代化を促進した原動力は、すでに江戸時代に蓄積されていたことが明らかになってきています。これを「情報」という観点から分析し、日本人の知の感覚を育んだ江戸時代の底力を検証します。
 上意下達(タテ)の伝達経路にとどまらず、私人同士(ヨコ)のネットワークとウェブ化が花開いた江戸時代は、情報量の増大のみならず、手法の革新が新しい知のストックを築きました。そして「公」の情報の限界と、「私」の情報ネットワークの果たした重要な役割や、「私」の立場からさまざまな「情報」を生みだし、ウェブ化を進めてきた江戸時代の人々の「情報」についての考え方とその成果を再評価しています。 


2003.12.29.

村上龍(絵・はまのゆか)「13歳のハローワーク」幻冬舎
2003年11月30日 2600円税別 ISBN4-344-00429-9

※好きで好きでしょうがないことを職業として考えてみませんか?514種類の職業を紹介した仕事の百科全書

杉浦一機「ものがたり日本の航空技術」(平凡社新書207)平凡社
2003年12月18日 740円税別 ISBN4-582-85207-6

※日本の航空機技術の歴史と現在そしてこれから・・・


2003.12.10.

中山茂「大学生になるきみへ〜知的空間入門」(岩波ジュニア新書452)岩波書店
2003年11月20日 740円税別 ISBN4-00-500452-0

※科学史研究者・中山茂氏の痛快学問論!
「多くの日本人は、学問とは受験勉強をモデルとして考えるようである。ほんとうはそうではない・・・ということを、みなさんに知ってもらおうとして、この本を書いた。・・・結局のところ、受験的学問は差別するための道具であり、それは、これから述べる学問や知的活動とはあまりにも違うものである。入学試験の問題を出題する大学の側も、受験生を差別するだけのものだとあまりにもむなしいので、受験勉強で得た知識が受験生の身につくようになるような問題をつくろうと努力もするが、どうやっても限界がある・・・・それがただゲーム感覚ですむものならいいのだが、もっと本気でやらせるために、入学試験でその後の人生がすっかり決まるような迷信をつくりあげて、学生を試験勉強に駆り立てた・・・しかし、それが本物の学問ではないことをわかってほしい。競争試験というものは、空恐ろしい罪つくりだと思う・・・差別するための学問では、差別しやすい学問が幅をきかすことは論理的必然である・・・」

小関智弘「職人学」講談社
2003年11月12日 1600円税別 ISBN4-06-211846-7

※内橋克人氏推薦!
目次の一部を紹介します・・・・・・・・
ものをつくる
  職人は”たくみ”、技能者
  日立8万人に、たったひとり
  技能は育つ
  職人の仕事は創造
ノーベル賞の田中さんにも職人の一面
  田中耕一さんが職人?
  田中さんの独創を生んだ9つの条件
手だてを考え、道具を工夫する
金属を舐める
湯面を見る
 鋳物の決め手は湿度
 コンピュータでも管理できない
鉄が匂う、鉄が泣く
感性を豊かにする
ハンマーを振る
教え下手、育て上手
仕事を楽しむ
 30年かけて3桁を征服
 真っ平らを作るのは”現場の神様”の手
 「ようやく1万分の1ミリを達成できました」
 「人の役に立つから楽しい」
機械にニンベンをつけろ
切ると割るのちがい
工業製品に個性はあるか
美しいネジを作る
レンズのヘソを見る
 非球面レンズの量産化に挑戦した職人
古い機械から学ぶ
 ブランド機械が人をだます
 手動の機械が技能の原点・・・・・・・・・・・・・・・・・・  

明田鉄夫「維新 京都を救った豪腕知事〜槙村正直と町衆たち」小学館
2004年1月1日 1900円税別 ISBN4-09-626075-4

※明治維新による東京遷都で廃都の危機にあった京都を甦らせるため、明治初期の京都で、学校、病院、図書館、各種工場、博覧会などの事業に取り組んだ人たち・・・

後藤健二(監修協力・日本ユニセフ協会)「ようこそボクらの学校へ (NHK出版DVD+BOOK)」NHK出版
2003年11月25日 4000円税別 ISBN4-14-039384-X

※アフガニスタン・カンダハール、アフガニスタン・カブール、シエラレオネ、アルゼンチン、エストニア、ザンビア、ロシア・チェチェン、イラクの子どもたちは今・・・

ヘンリー・ペトロスキー(忠平美幸・訳)「ゼムクリップから技術の世界が見える〜アイディアが形になるまで」(朝日選書733)朝日新聞社
2003年8月25日 1300円税別 ISBN4-02-259833-6

※ものづくりの道すじとは?工学的設計の本質について・・・

谷口研語・小笠原宏樹・和崎晶「歴史が教えるエコライフ 2 技術編」(ECC BOOKS)財団法人・省エネルギーセンター
2002年4月16日 1800円税別 ISBN4-87973-246-X

※農業、建築、土木・・・

中野明「腕木通信 ナポレオンが見たインターネットの夜明け」(朝日選書740)朝日新聞社
2003年11月25日 1300円税別 ISBN4-02-259840-9

※約200年前、フランス全土に整備されていた通信ネットワーク「腕木通信」、それは現代の通信ネットワークであるインターネットの起源とも言える・・・

山田康二「切手で見るテレコミュニケーション史」(新コロナシリーズ10)コロナ社
1991年7月5日 1165円+税35円 ISBN4-339-07660-0

※世界各国で発行された切手を見ながら、電気通信の技術史が楽しく学べます(^^)

吉岡安之(TDK編)「じしゃく忍法帳 磁石とエレクトロニクスのはなし」日刊工業新聞社
2001年3月31日 1600円税別 ISBN4-526-04723-6

※エレクトロニクス技術を支える磁石の役割・・・

レゴジャパン・監修、北本水晶・編著「LEGO book museum レゴブックミュージアム」扶桑社
2003年6月30日 2381円税別 ISBN4-594-03997-9

※中学校・技術科のコンピュータで制御の学習に「LEGO MINDSTORMS」を使っていますが、それに使うことができるレゴブロックの百科事典!319ページは見ていて楽しい本です。


2003.9.15.

田中耕一「生涯最高の失敗」(朝日選書736)朝日新聞社
2003年9月25日 1200円税別 ISBN4-02-259836-0

※ノーベル化学賞を受賞した田中耕一さんの初めての著書
「私は小さいころから自分の手を動かし、いろいろなものを組み立てたり、つくったりするのが好きでした。・・・・自分の手を動かすのが好きなのは、職人だった父親の影響が強いと思います。・・・(父はノコギリなどの)目立てをする職人でした。・・・ノコギリは鉄でできていますから、油を適度につけておかないと錆びてしまいます。商品のノコギリひとつひとつに薄く油をつける作業を、兄といっしょに延々としました。
 ・・・日本はこれまで、高品質で信頼性の高い製品を数多く生み出し、それが日本製品に対する世界の評価を高めたことは間違いありません。・・・日本の社会には、こつこつと努力している個人や技術を見いだし、隠れた才能を伸ばすシステムが、不足していたのではないでしょうか。ことに企業の研究者・技術者に対しては、これまでほとんど関心が払われていなかったのではないでしょうか。・・・企業のエンジニアや研究者に対する尊敬の気持ちを持ってほしいな、と思います。」

田中修「ふしぎの植物学〜身近な緑の知恵と仕事」(中公新書1706)中央公論新社
2003年7月25日 760円税別 ISBN4-12-101706-4

新井紀子「ネット上に学びの場を創る〜情報共有が市民社会にもたらすもの」(岩波ブックレットNo.604)岩波書店
2003年9月5日 480円税別 ISBN4-00-009304-5


2003.9.5.

ヴィトルト・リプチンスキ(春日井晶子・訳)「ねじとねじ回し〜この千年で最高の発明をめぐる物語」早川書房
2003年7月15日 1500円税別 ISBN4-15-208504-5

槌屋治紀「調べてみよう エネルギーのいま・未来」(岩波ジュニア新書444)岩波書店
2003年8月20日 780円税別 ISBN4-00-500444-X

望月重「ビルはなぜ建っているか なぜ壊れるか〜現代人のための建築構造入門」(文春新書335)文藝春秋
2003年8月20日 700円税別 ISBN4-16-660335-3

堀勇良「外国人建築家の系譜」(日本の美術 第447号)至文堂
2003年8月15日 1571円税別 ISBN4-7643-3447-5
監修:東京国立博物館・京都国立博物館・奈良国立博物館・東京文化財研究所・奈良文化財研究所

竹内洋「教養主義の没落〜変わりゆくエリート学生文化」(中公新書1704)中央公論新社
2003年7月25日 780円税別 ISBN4-12-101704-8


2003.8.30.

広岡祐「建物博物館」(WORLD MOOK436 / LIVING SPHERES Vol.14)ワールドフォトプレス
2003年9月30日 1524円税別 ISBN4-8465-2436-1

東京人・編集室編「江戸・東京を造った人々 1〜都市のプランナーたち」(ちくま学芸文庫 エ-9-1)筑摩書房
2003年8月6日 1400円税別 ISBN4-480-08787-7

東京人・編集室編「江戸・東京を造った人々 2〜文化のクリエーターたち」(ちくま学芸文庫 エ-9-2)筑摩書房
2003年8月6日 1400円税別 ISBN4-480-08788-5


2003.8.19.

佐藤洋一郎「イネの文明〜人類はいつ稲を手にしたか」(PHP新書262)PHP研究所
2003年8月6日 680円税別 ISBN4-569-62980-6

佐藤洋一郎「森と田んぼの危機〜植物遺伝学の視点から」(朝日選書637)朝日新聞社
1999年11月25日 1200円税別 ISBN4-02-259737-2

亀山清隆「本田宗一郎に学んだ ホンダのヒトづくり・モノづくり」実業之日本社
2003年8月14日 1600円税別 ISBN4-408-10548-1

三浦正悦「おもしろ電気通信史〜楽しく学ぼう通信の歴史」総合電子出版社
2003年8月15日 2000円税別 ISBN4-915449-05-X

大貫一貫「ニッポンのコメ〜崩壊に向かう複雑なその仕組み」(朝日選書680)朝日新聞社
2001年7月25日 1100円税別 ISBN4-02-259780-1


2003.6.22.

「プレジデントプラス 日本を創った挑戦者たち〜歴史に見るプロジェクトX」(プレジデントムック)プレジデント社
2003年7月1日 952円税別 ISBN4-8334-7017-9

「東京人 2003年7月号 no.192 特集「駅」を旅する」2003年7月3日
900円税込 雑誌16725-7

※電車と駅建築探訪 模型で都市、建築を見る 建築家と模型


2003.6.5.

清水晶子「ロンドンの小さな博物館」(集英社新書0195-F)集英社 2003年5月21日
720円税別 ISBN4-08-720195-3

※ロンドンにある中小200余りの小さな博物館探検レポート・・・個性あふれる16の魅力的な博物館を紹介
・ウィンブルドン風車博物館、スティーヴンズ・インク博物館、トワイニング紅茶博物館、グリニッジ王立天文台、ポロックス・トイ・ミュージアム、庭園史博物館・・・・ 

前間孝則「ジェットエンジンに取り憑かれた男 上 国産ジェット機 橘花」(講談社+α文庫 G36-6)講談社 2003年3月20日
740円税別 ISBN4-06-256713-X

※種子島時休、永野治ら数人の技術者によって始まった国産ジェットエンジン「ネ20」の波乱に満ちた開発プロジェクト物語。 

前間孝則「ジェットエンジンに取り憑かれた男 下 世界水準 V2500」(講談社+α文庫 G36-7)講談社 2003年3月20日
740円税別 ISBN4-06-256714-8

※戦後の航空機開発解禁後に再開された国産ジェットエンジン開発に果敢な挑戦を続けた技術者たちが、いかにして世界水準に到達したか。1988年にエアバスA32に搭載され初飛行に成功した新型ジェットエンジンV2500開発までの物語。

坂村健「ユビキタス・コンピュータ革命〜次世代社会の世界標準」(角川oneテーマ21 C-44)角川書店 2002年6月10日
667円税別 ISBN4-04-704088-6

※世界ナンバーワンの組込OS(オペレーティング・システム)「TRON」の開発者による次世代社会の構想。

内田洋子 S・ピエールサンティ「トマトとイタリア人」(文春新書310)文藝春秋 2003年3月20日
700円税別 ISBN4-16-660310-8

※イタリア原産でないトマト。「魔の果物」として恐れられ、誰も食べようとしなかったトマトがイタリアの文化とどのように融合していったか・・・トマトとイタリアをめぐる文化史。・・・・いまトマトの栽培をしているため関心があります(^^)
森俊人(平野恵理子・絵)「トマトの絵本」(そだててあそぼう 1)農山漁村文化協会 1997年3月31日
1890円税込 ISBN4-540-96167-5

※トマトに関する入門書!(^^) トマトの栽培技術史、栽培方法、トマトの成長のメカニズム・・・


2003.6.3.

財団法人 高年齢者雇用開発協会・企画監修 吉田孝一・文 田中誠一・福田栄夫・撮影
「日本に技あり」阿部出版 2003年5月30日 2000円税別 ISBN4-87242-169-8

※月刊誌「エルダー」(財団法人 高年齢者雇用開発協会)の巻頭グラビア「技を支える」に掲載された熟練技術者113人(1993年4月号の連載開始から2003年3月号現在)から30人を紹介したものです。
精密工学機器の開発 中村義一 三鷹光器(株)
   宇宙から宝が降ってくる、進化するMitakaのモノづくり
へら絞りの名工 鍵屋清作 今野工業(株)
   カネ偏の”金交(しぼ)り”にこだわる
光学レンズの精密研磨技師 横田地之典 トプコンエンジニアリング(株)
   ミクロからナノへ、勘とセンスの精密研磨
トヨタのS級プレス工 高橋敏秋 トヨタ自動車(株)
   軍手越しの触感の技が支えるハイテク自動車工場
ゼンマイの設計・製造技師 廣瀬文夫 東京ゼンマイ(株)
   計算式だけではできない命を救うゼンマイ
基準温度計の製作技術者 横山眞一 (株)東亜計器製作所
   熟練の手技が集積する温度計の総本山
茶運び人形を再現した歯車職人 大野勇太郎 (株)大野精密
   歯車駆動の「江戸からくりはモノづくりの原点」
国際規格の砲丸作りの旋盤工 辻谷政久 (有)辻谷工業
   NC(数値制御)でだめなら、勘でやるしかない
冷間鍛造・深絞りのプレス金型製造工 岡野雅行 岡野工業(株)
   人にできなきゃ、俺が作る
工作機械の組み立て仕上技能士 長島善之 長島精工(株)
   誰でも出来る熟練技能、神業扱いするな
腕時計の修理技能士 岡崎敦子 (株)セイコーサービスセンター
   時が動き出す、その達成感が大好きです
人工衛星部品のフライス盤工 小野田勝 三菱電機(株)鎌倉製作所
   職人の肌で感じたものが加工ノウハウです
掘削・掘進機の先端工具の製作 近藤久 (株)大洋近藤鋼機
   ドーバー海峡に名を馳せた町工場の刃先加工
ばね加工技能士 楓岡弘光 楓岡工業(株)
   奇跡のコイル加工、世界へ向けて現場を公開
先端技術の精密部品加工 田中文夫 (有)安久工機
   ハイテク町工場の人工心臓とモノづくり新世紀
ねじゲージの精密加工技師 二宮敏彰 東洋ゲージ(株)
   不等辺三分割の謎、ねじゲージのラッピング
屈折計の組立て技師 横田正 (株)アタゴ
   世界ブランドを育てあげた屈折計の組立て技能
放電加工の専門技師 松井重雄 (株)牧野フライス製作所
   100%の精度に迫る放電加工20年の歩み
金属熱処理技師 足助清雄 (株)上島熱処理工業所
   フィルム鋼のパリパリ感で見分ける高速度工具鋼の熱処理
電子機器の組立調整技能士 川津彰三
   電子立国の先端理念を製品化する現代の名工
発電機のけがき技能士 小林章成 (株)明電舎太田工場
   大型金属加工の司令塔、精確精緻の「けがき」技能
金型の設計・製造技術者 藤田啓一 (株)東海理化電機製作所
   金型の寿命を飛躍的に延ばした分割構造へのヒラメキ
人工衛星の組立技師 石澤聖司 三菱電機(株)鎌倉製作所
   宇宙開発を支える衛星組立て技能
半導体製造用精密金型のフライス工 秋葉幸一 (株)ハセテック
   鉄と会話する1000分の1ミリの切削技術
光電子管開発製作技師 林郁夫 浜松ホトニクス(株)
   超高速・超瞬時の光をキャッチする世界最高峰の光電子管づくり
LSI用プローブの超精密加工 清田茂男 (有)清田製作所
   毛髪より細い半導体検査用プローブに挑んだ世界一の町工場
半導体物質の結晶化技術 小川信雄 日亜化学工業(株)
   世界のトップ、青色光革命の原点は物質の純化技術
板ばねの製造技師 吉田次男 日本発条(株)横浜工場
   均一にたたいて無理のない曲率を出す
のみ、かんなで自在に手造る木型士 徳田周作 徳田工業(株)
   機械産業の土台をなす「のみ」「かんな」の技術
ミクロを超えるラップの練達 斉藤正美 (株)ミツトヨ
   ミクロの研磨、超絶ラッピングの世界
「・・・コックロフトたちが製作した世界最初の原子核破壊のための加速器は、ビスケットの空箱などを利用して胴体がつくられていたので知らぬ人が見たのでは、これが原子物理学の最先端を行くものとは到底思えなかったのである。だから本格的な技術開発や科学研究においては、技術者や科学者たちは手づくりの能力を要求される。自らヤスリを使い、ハンダ付けをやり、時にはガラス細工などができないと、従来の常識にはない実験や測定はできない。その手づくり作業には、もちろん、経験や勘の要素が大きく、そういう訓練をどこかで十分につかんでいないと、第一線の技術者や科学者の資格はないということになる・・・」(星野芳郎「工業化社会における熟練の意味と役割」)

平野暉雄「日本の名景 橋」光村推古書院 2002年10月24日 1600円税別 ISBN4-8381-0275-5
※39都道府県125の橋梁を紹介

高井潔「日本の名景 洋館」光村推古書院 2003年9月20日 1600円税別 ISBN4-8381-0288-7
※日本全国132の洋館などを紹介。巻末に「洋館を建てた人々」「洋館と様式」「用語解説」があります。

苅谷剛彦「なぜ教育論争は不毛なのか〜学力論争を超えて」(中公新書ラクレ88)中央公論新社 2003年5月10日
760円税別 ISBN4-12-150088-1


2003.5.31.

藤田雅矢「捨てるな、うまいタネ」WAVE出版 2003年5月31日
1300円税別 ISBN4-87290-155-X

※藤田雅矢さんは農学博士、研究所で植物の品種改良を研究されています。・・・SF作家(第7回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞)でもあります。植物育種とタネに関する入門書です。わかりやすくておもしろい内容なので一気に読んでしまいました。
おもな内容・・・・
・タネまき体験記
・たかがタネ、されどタネ。タネの大切さを見直そうではないか!
・タネはどこから来てどこへ行くのか
・人生に果樹園があるという喜び!
・まずは、発芽を楽しむことから始めよう
・にわかプラントハンターの勧め
・他地域産より地域産、地域産より自分産
・同じ苗が生えぬタネ屋の秘密
・食料を自給できない日本は、独立国とは言えない!?
・品種の減少化は、世界的な規模で進んでいる
・タネから広がるワンダーワールド
・マイオリジナル品種をつくる
・”発芽”って何だ?
・英国タネまき事情
・お米の偉大なる力
・あなたも”タネまく人”に
・宝物としてのタネ、遺伝資源

ロバート・フォーチュン(三宅馨・訳)「幕末日本探訪記〜江戸と北京」(講談社学術文庫1308)講談社
1997年12月10日 1050円税別 ISBN4-06-159308-0

※ロバート・フォーチュン(Robert Fortune 1812-1880 英国)はエディンバラ王立植物園の園丁を経てプラントハンターとして植物採集のため幕末の長崎、江戸、北京などを訪問しています。英国東インド会社の依頼で中国からインドへ茶の木を移植したことで有名です。キク、ラン、ユリなど東洋の代表的な観賞用植物も英国に紹介しています。1860年と1862年に訪日し、幕末の日本の農業をはじめとして文化や社会をつぶさに記録した貴重な探訪記です。

鈴木真二「飛行機物語〜羽ばたき機からジェット旅客機まで」(中公新書1694)中央公論新社 2003年4月25日
840円税別 ISBN4-12-101694-7

※1.揚力はなぜ発生するのか 2.リリエンタールからライト兄弟へ
3.エンジンはどのように開発されたか・・・蒸気エンジン(外燃機関)から内燃機関
4.プロペラはなぜ推力を発生するのか 5.翼理論が誕生するまで
6.金属の機体が誕生するまで 7.ジェットエンジンが誕生するまで
8.ジェット旅客機が開発されるまで

古澤典夫・及川一也・編(沢田としき・絵)「アワ・ヒエ・キビの絵本」(そだててあそぼう 53)社団法人 農山漁村文化協会
2003年4月5日 1890円税込 ISBN4-540-02238-5

※世界中の古代文明を支えた大切な食料、粟(アワ)・稗(ヒエ)・黍(キビ)・・・栽培技術史の学習にはこれらの雑穀も栽培しながら学習していく必要がありそうです。

小池洋男・編(川上和生・絵)「リンゴの絵本」(そだててあそぼう 54)社団法人 農山漁村文化協会
2003年4月5日 1890円税込 ISBN4-540-02239-3

※飲料水としての水の悪い地域では、果物から飲料水を得ることが多い・・・スペイン・フランス・イタリアなどのラテンの人たちは「ブドウ」、ブドウが栽培できなかった涼しい北ヨーロッパ、イギリスなどのアングロサクソン人は「リンゴ」を大切にしていました。
・・・いま「メンデルの葡萄」を栽培していますが、「ニュートンのリンゴ」も育てようと考えています。米国でのリンゴの品種誕生物語で重要な役割を果たしたジョナサン・チャップマンが広めた「ジョナサン(紅玉)」でもいいですね。こうした果樹についても、これらの栽培の技術史を中心として栽培の学習にうまく使えそうなものが見えてきました!


2003.5.17.

森谷正規・編「機械産業の新展開」(日本の産業システム 4)NTT出版 2003年5月8日
3400円税別 ISBN4-7571-2103-2

赤池学「あっ!! その手があったか ものづくり〜ランデヴー プロジェクトの軌跡」ウェッジ 2003年5月8日
1800円税別 ISBN4-900594-62-8

影山夙「スバルは何を創ったか〜スバル360とスバル1000、”独創性”の系譜」山海堂 2003年2月28日
2800円税別 ISBN4-381-07760-1


2003.4.7.

為国孝敏「身近な土木の歴史〜文化の演出者たち」東洋書店 1999年3月31日
1700円税別 ISBN4-88595-238-7

※著者の為国孝敏氏は土木史・交通土木工学を専攻しており、現在は足利工業大学土木工学科助教授(工学博士)です。土木の先達が築き上げてきた知恵と工夫を、近代土木遺産と鉄道を基軸にして、土木史を身近なものとして具体的に紹介しています。近代土木遺産の見方についても解説されています。

林知行「ここまで変わった 木材・木造建築」(丸善ライブラリー362) 2003年3月20日
850円税別 ISBN4-621-05362-0

※大きく様変わりしてきた建築材料としての木材と木造建築の技術的な背景を、「強さ」に焦点をあてて解説しています。1987年に建築基準関連法が改正されて、大形の木造建築が可能となり、その影響で「エンジニアードウッド」という構造用木材製品が登場し、「木材は再生可能で環境負荷が少ない」「木材の利用は二酸化炭素の固定作用によって地球温暖化防止に役立つ」「古くさい材料と思われていた木材が重要な建築資材となり、矮小化され続けてきた木造建築が最も注目される建築として復活し、木造建築が新たにさまざまな可能性を持つようになった」と認識されるようになりました。

中川理、三田村勝利(写真)「京都モダン建築の発見」(新撰・京の魅力)淡交社 2002年9月6日
1500円税別 ISBN4-473-01919-5

※あまり知られていないことかもしれませんが、実は京都は近代建築の宝庫です。修学旅行の引率などで出かけるたびに、そのいくつかを見てきましたが(たとえば2000-4-182000-5-31)、この本はガイドブックの一つとして便利な1冊です。写真がたいへん美しく建築物の特徴がよくわかります! 


2003.4.5.

司馬遼太郎「二十一世紀に生きる君たちへ」世界文化社 2001年2月12日
1200円税別 ISBN4-418-01504-3

※「21世紀にあっては、科学と技術がもっと発達するだろう。科学・技術が、こう水のように人間をのみこんでしまってはならない。川の水を正しく流すように、君たちのしっかりした自己が、科学と技術を支配し、よい方向へ持っていってほしいのである。・・・・」(司馬遼太郎「二十一世紀に生きる君たちへ」より)
 以前(2000年12月20日)にも紹介しましたが、今度は世界文化社から出版されているものを見つけました。小学生でも読めるように漢字にふりがながついています。

司馬遼太郎「街道をゆく 7 甲賀と伊賀のみち、砂鉄のみち、ほか」(朝日文庫 し1-8)朝日新聞社 1979年1月25日
520円税別 ISBN4-02-260177-9

※「砂鉄のみち」では島根県安来市の日立金属・和鋼記念館日立金属・鳥上木炭銑工場吉田村・菅谷たたらなどが紹介されています。
この第7巻には、日本の職業倫理、可愛しいまでに律儀な日本の職業人、ことに技術者たちの在りかたが語られています。
「私の中にある新聞記者(司馬遼太郎氏はもと新聞記者でした)としての理想像はむかしの記者の多くがそうであったように、職業的な出世をのぞまず、自分の仕事に異常な情熱をかけ、しかもその功名は決してむくいられる所はない。病的なほどの非出世主義者・・・・無償の功名主義こそ新聞記者という職業人の理想だし同時に現実でもあるが、これから発想して・・・かれらの職業心理がよく理解できるような気がした」(司馬遼太郎「わが小説〜梟の城」より)

司馬遼太郎「街道をゆく 21 神戸・横浜散歩、芸備の道」(朝日文庫 し1-22)朝日新聞社 1988年9月20日
460円税別 ISBN4-02-260518-9

※「芸備の道」では「3世紀から5、6世紀にかけて、タタラ衆(砂鉄製鉄集団)が・・・出雲、伯耆、因幡あたりの山中に大展開した・・・」。
「横浜散歩」では新港埠頭の赤煉瓦倉庫をはじめとして、横須賀製鉄所と小栗上野介などについて言及しています。

司馬遼太郎「街道をゆく 11 肥前の諸街道」(朝日文庫 し1-12)朝日新聞社 1983年2月20日
400円税別 ISBN4-02-260181-7

※唐津、平戸、横瀬、長崎・・・

司馬遼太郎「街道をゆく 37 本郷界隈」(朝日文庫 し1-40)朝日新聞社 1996年7月1日
520円税別 ISBN4-02-264112-6

※明治初期にお雇い外国人が住み、日本最初の大学が置かれた街・・・旧・岩崎家茅町邸や無縁坂も・・・

窪田蔵郎「鉄から読む日本の歴史」(講談社学術文庫1588)講談社 2003年3月10日
960円税別 ISBN4-06-159588-1

※「鉄の生活史」角川書店1966年5月が講談社学術文庫版となって刊行されました。
日本で最初の洋式製鉄所「中小坂製鉄所」(群馬県下仁田町中小坂)についても述べられています。(pp.256〜259)

黒田玲子「科学を育む」(中公新書1668)中央公論新社 2002年12月7日
760円税別 ISBN4-12-101668-8

※科学技術の特質とそれらを育む土壌、社会との関わりや科学技術政策など・・・

米沢富美子「真理への旅人たち〜物理学の20世紀」(NHK人間講座 2003年4月〜5月期テキスト)日本放送出版協会
560円税別 ISBN4-14-189083-9

※米沢富美子「真理への旅人たち〜物理学の20世紀」(NHK人間講座 2003年4月〜5月期)は2003年4月8日からNHK教育テレビで放送が始まります。(放送は全8回シリーズ)

指月としのり(イラスト:永井敬子)「パソコンのしくみと周辺機器がわかる本」(パソコン@ホーム)技術評論社 2003年4月1日
980円税別 ISBN4-7741-1687-4

※パソコンを構成している部品と周辺機器についてわかりやすい図や写真で解説しています。この「パソコン@ホーム」シリーズは、技術科の学習のための教材研究や生徒たちの学習用図書として最適です!

「大人の科学 Vol.01」学習研究社 2003年5月10日 1600円税別 ISBN4-05-603006-5
※元祖ふろく付きマガジン 大人版「科学と学習」・・・・大人気の学研「大人の科学」シリーズがとうとうマガジンとして復活!?
第1号のふろくは「ポンポン蒸気船」・・・水が水蒸気になると体積が約1700倍に膨張します。そのエネルギーを使ったなつかしい「ポンポン蒸気船」は、技術科の授業にも実験用教具として使えますよ!

たかはし みき「こげぱん 北海道ぶらり旅日記」ソニーマガジンズ 2003年1月24日
950円税別 ISBN4-7897-1974-X

※書店で偶然見つけました(^^)北海道へ産業技術遺産探訪に出かけようと考えていたのでタイムリーな出会いです。
「開拓の村」という愛知県犬山市にある明治村のような広大なオープンエアミュージアムがあるのですね(22-23ページ)。そのほか工場見学や施設案内もあって、かわいいイラストもすごくいいですね(^^)食べ物情報にもわくわく(^^;)


2003.3.18.

村上泰賢「名主佐藤藤七の世界一周 小栗忠順従者の記録」上毛新聞社 2001年11月16日
2000円税別 ISBN4-88058-826-1

※司馬遼太郎が「明治の父」と呼んだ、横須賀製鉄所(造船所)建設に貢献した小栗忠順、その従者として世界一周をした佐藤藤七の克明な日記とメモが語る遣米使節一行が初めて目にした欧米文化の記録。


2003.3.10.

田中彰「岩倉使節団「米欧回覧実記」」(岩波現代文庫 学術92)岩波書店 2002年12月13日
1000円税別 ISBN4-00-600092-8

※田中彰「岩倉使節団」(講談社現代新書)講談社1977年、田中彰「岩倉使節団「米欧回覧実記」」(岩波同時代ライブラリー)岩波書店1994年として刊行されたものです。 

犬塚孝明「密航留学生たちの明治維新〜井上馨と幕末藩士」(NHKブックス921)日本放送出版協会
1020円税別 ISBN4-14-001921-2

古木宜志子「津田梅子」(Century Books 人と思想 116)清水書院 1997年4月5日
850円税別 ISBN4-389-41116-0

※1871年末、岩倉使節団とともに渡米した津田梅子、太平洋横断中の船内で7歳の誕生日を迎えた・・・

小林英夫「産業空洞化の克服〜産業転換期の日本とアジア」(中公新書1682)中央公論新社
2003年2月25日 680円税別 ISBN4-12-101682-3

※生産ラインから開発部門まで、産業がフルセットで海外移転していく・・・・日本の産業の空洞化と復活への展望

高杉晋吾「産業廃棄物」(岩波新書 新赤版 182)岩波書店 1991年8月21日
640円税別 ISBN4-00-430182-3


2003.3.2.

吉田嘉太郎・時末光 編著「ものづくり機械工学 第2版」日刊工業新聞社 2003年1月31日 2200円税別 ISBN4-526-05063-6
※概論に関する本には、要覧みたいなものが多いのですが、この「ものづくり機械工学 第2版」はちょっと違います。工学的知識ともの作りの関連を意識した記述で、ものづくりの現場の臨場感を持たせるために自動車の生産のプロセスを取り上げています。機械工学科に入学したばかりの学生向け教科書ですが、一般の方々をも対象とした編集になっています。
序章 ものづくりと機械工学
第1編 ものづくりに必要な機械工学を学ぼう
 第1章 機械が動く仕組み〜機械工学とはどのような学問か
 第2章 材料の変形とは〜材料力学はなぜ必要か
 第3章 工業材料の特徴と選び方・使い方〜適切な材料を選ぼう
 第4章 機械を構成する部品とは〜機械要素の種類
 第5章 機械のエネルギー伝達を知ろう〜熱・流体力学の内容
第2編 ものづくりの方法を学ぼう〜やさしいものづくりの方法
 第6章 素材の作り方と加工の方法を知ろう
 第7章 必要な形状に仕上げる〜精密加工法とは
 第8章 部品の精度の確保と組立を知ろう〜部品精度の確保と組立法
第3編 ものづくりの実例を学ぼう〜自動車はどのようにして作られるのか
 第9章 自動車と自動車の作り方、その歴史
 第10章 現在の自動車の構造と作り方
 第11章 自動車のエンジンを作るには
 第12章 エンジンの出力をタイヤに伝えるユニットの製造
 第13章 自動車を支える足回り部品製造
 第14章 自動車の舵取り装置の作り方
 第15章 自動車用ボディの作り方
 第16章 自動車の組み立て、完成車にし、そして走らせよう
 第17章 これからの自動車と生産技術
第4編 なぜ物をつくるのだろうか
 第18章 なぜ物をつくるのだろうか
 第19章 ものづくりの歴史を考えよう

  

滝川洋二+理科カリキュラムを考える会「ガリレオ・サイエンスシリーズ No.1」(数学セミナー別冊)日本評論社
2002年12月31 1700円税込

※どうして、理科を学ぶの
・21世紀の科学教育はどうあるべきか 吉川弘之
・自然科学の系統にもとづいた教科課程づくり 小佐野正樹
・忙しい先生がこんなに薄まった中学校理科を教えてくれる 高原数則
・戦後「最悪」と呼ばれる「学習指導要領」づくりの教訓 編集部
・検定外中学校理科教科書をつくる 佐巻健男ほか
など・・・ 


2003.2.28.

「DASH村開拓記」(TOKYO NEWS MOOK通巻20号)東京ニュース通信社 2002年8月1日
1000円税込 ISBN4-924566-17-9

※毎週日曜日18:55〜19:58放送の「ザ!鉄腕!DASH!!」(日本テレビ放送網)DASH村開拓記です。
土づくりからはじまる野菜や米づくり、果樹栽培、炭焼き、日本伝統家屋再生ドキュメント、水車づくり・・・・
わくわくドキドキする開拓記です!(^^)

梅津信幸「あなたはコンピュータを理解していますか?」技術評論社 2002年11月25日
1780円税別 ISBN4-7741-1600-9

※コンピュータを理解することとは、マウスでメニューのどこをクリックするかを覚えたり、ファイルをどのフォルダに保存したらいいかを覚えることではありません。そんな薄っぺらな知識はたいして重要ではないのです。コンピュータの本質をわかりやすくユーモラスに解説しています。考えることのおもしろさ、学ぶことの楽しみも味わえる一冊です。


2003.2.27.

「動く モノづくり解体新書 CD-ROM版〜身近なモノの製造工程が動いてわかる!」(eX'Mook83)日刊工業新聞社 2003年3月20日
3000円税別 ISBN4-526-04902-6

※モノづくりシリーズがアニメーションで登場!できれば「機械加工」「プレス加工」「成形加工」なども静止画でなくアニメーション化してほしかったと思います。加工技術の学習用として活用できます。CD-ROMは2枚付いています。

毎日ムック・アミューズ編「知のテーマパーク おもしろ図書館であそぶ 専門図書館完全ガイドブック142館」毎日新聞社 2003年3月25日
1429円税別 ISBN4-620-79221-7

※ジャンル別専門図書館、博物館・美術館併設の図書館全国情報

「江戸から東京へ 明治の東京〜古地図で見る黎明期の東京」(古地図ライブラリー4)人文社 2002年8月1日
1800円税別 ISBN4-7959-1903-8

※産業技術遺産を調べるときに参考となります。現在の地図と一緒に見比べたり、見学の時に現地へ持っていけば当時の様子が蘇る・・・(^^)

月刊郷土文化誌「上州路 2003年3月号」(No.346)あさを社 700円税込
※特集「小栗上野介 史跡めぐり〜群馬県内ガイドブック」


2003.2.20.

廣重徹「科学の社会史 (上)」(岩波現代文庫G93)岩波書店 2002年12月13日 1000円税別 ISBN4-00-600093-6
※廣重徹「科学の社会史〜近代日本の科学体制」(自然選書)中央公論社 1973年11月 として刊行されたもの 

廣重徹「科学の社会史 (下)」(岩波現代文庫G94)岩波書店 2003年2月14日 1000円税別 ISBN4-00-600094-4
※廣重徹「科学の社会史〜近代日本の科学体制」(自然選書)中央公論社 1973年11月 として刊行されたもの


2003.2.10.

レトロ商品研究所「国産はじめて物語〜世界に挑戦した日本製品の誕生秘話」 ナナ・コーポレート・コミュニケーション
2003年2月10日 1600円税別 ISBN4-901491-12-1

※オルガン・ピアノ(ヤマハ)、鉛筆(三菱鉛筆)、自転車・粉末消火器(宮田工業)、カメラ・カラーフィルム・オートフォーカスカメラ(コニカ)、
蓄音機(コロンビアミュージックエンターテイメント)、シャープペンシル・鉱石ラジオ・白黒テレビ・オールトランジスタ電卓(シャープ)
量産乗用車・ディーゼルエンジンバス(三菱自動車)、ミシン・コンピュータミシン(蛇の目ミシン工業)、
電気洗濯機・自動電気炊飯器・日本語ワードプロセッサ(東芝)、
レーザーディスクプレーヤー・GPSカーナビゲーション・DVDビデオプレーヤー(パイオニア)、
スクーター(富士重工業)、セロファンテープ(ニチバン)、世界初レンズ付きフィルム(富士写真フィルム)、
テープレコーダー・トランジスタラジオ・ヘッドフォンステレオ・家庭用CDプレーヤー(ソニー)、
ホッチキス(マックス)、カッターナイフ(エヌティまたはOLFA)、ロータリーエンジン車(マツダ)、電気型保温ジャー(象印マホービン)、
CPU搭載一眼レフカメラ(キャノン)、家庭用ビデオデッキ(日本ビクター)、マイコン(日本電気)、ハイブリッド車(トヨタ自動車)・・・・
※社名は現在の名称

「日本の歴史 原始・古代7 稲と金属器」(週刊朝日百科37 新訂増補)朝日新聞社
2003年2月16日 500円税込

※佐藤洋一郎「DNA考古学からみたイネの起源と日本列島への渡来・展開」

「東京人 2003年3月号」都市出版 900円税込
※特集「たてもの保存再生物語」


2003.1.29.

佐藤洋一郎「稲の日本史」(角川選書337)角川書店 2002年6月30日
1500円税別 ISBN4-04-703337-5

※日本列島の稲作はどのように始まったのかをDNAから解き明かしていきます。イネの「アッサム・雲南起源説」を否定し、「ジャポニカ長江起源説」を発表した著者が、縄文稲作では、現代の水稲(温帯ジャポニカ)とは異なる熱帯ジャポニカの稲作が多様性溢れる方法で営まれていたことを明らかにしていくとともに、縄文稲作の多様性について、その意味を今日的な視点でとらえなおしていきます。

佐藤洋一郎「稲のきた道」 (ポピュラーサイエンス)裳華房
1992年6月30日 四六判/167頁/本体価格1236円+税/ISBN4-7853-8568-5

※どのようなルートをたどってイネは日本列島にやってきたか?
「南北二元説」という仮説を証明するための考察や実験のプロセスにわくわくドキドキ・・・(^^)
おもな内容・・・稲と日本人(稲と日本人、生物としての稲点描、稲作の文化誌)  かたすみの在来品種は語る(先人は語った、材料を集めよう) 遺伝子の分布を調べる(遺伝子の分布を調べてみよう、在来品種の異質性)  南からのルート(インディカとジャポニカ、二つのジャポニカ・熱帯型と温帯型、日本に熱帯ジャポニカを求めて)  南北二元説の展開(おもしろい話、早生品種・出生の謎、二つの晩生)  昔の稲の想像する(北進の過程、生物考古学、昔の稲を再現する、稲はどこから、これからの生物学を考える)

徳大寺有恒「一台のクルマがあれば人生を変えるのに充分だ」平凡社 2003年1月23日
1500円税別 ISBN4-582-83141-9

※クルマを性能やスペック、コストパフォーマンスという視点ではなく、「いいクルマには、いい物語がある・・・」という視点で、徳大寺氏にとっての美しいクルマを味わいつくしながら書いたものです。自動車技術史に関する資料としても興味深い内容です。
取り上げられたクルマ・・・クラウン、ダットサン、ブルーバード、T型フォード、サンダーバード、マスタング、キャデラック、フォルクスワーゲン・ゴルフ、サニー、カローラ、シビック、アルファロメオ、フェアレディZ、セリカ、カローラ・レビン、スカイラインGT−R、シトロエン2CV、ミニ、フィアット500、ルノー16、ジャグァ、レンジローバー、フォルクスワーゲン・ビートル、スバル360、スバル・レガシィ、ホンダN360、マツダ・ファミリア、三菱パジェロ、ポルシェ356、ベンツEクラス、BMW3シリーズ、マイバッハ


2003.1.27.

福野礼一郎「超 クルマはかくして作られる」二玄社 2003年1月25日
2200円税別 ISBN4-544-91007-2

※写真をふんだんに入れて、自動車生産のすべてを ほぼ網羅した内容で、おすすめです!自動車 はさまざまな分野にかかわっていますが、それらが リアルに感じられる編集になっています。
福野礼一郎「クルマはかくして作られる 〜いかにして自動車の部品は設計され生産されているのか」 二玄社
2001.4.28. 2200円税別 ISBN4-544-91002-1 C9453

と上下巻を構成しています。

志村史夫「文科系のための科学・技術入門」(ちくま新書386)筑摩書房
2003年1月20日 700円税別 ISBN4-480-05986-5
 

「モノ知リ学ノススメ 第三巻 〜身のまわりのモノに込められた秘伝[テクノロジー]を伝授」(eX'Mook82)日刊工業新聞社
2003年1月20日 1500円税別 ISBN4-526-04901-8

※身近なシステム・・・首都圏鉄道安全運行・高効率輸送のしくみ
身近なモノ・・・化学モップ、ビデオテープ、サインペン、乗用ヘルメット、粘着テープ、アルミサッシ、板ガラス、ほか
身近な材料・・・カーボンナノチューブ、酸化チタン光触媒、生分解性プラスチック、金属ガラス、ニホウ化マグネシウム超電導体、セラミックス系ナノコンポジット、ポリマーナノコンポジット、ナノガラス、超鉄鋼 

中村良夫「風景を愉しむ 風景を創る 〜環境美学への道」(NHK人間講座 2003年2月〜3月期 テキスト)
日本放送出版協会 2003年2月1日 560円税別 ISBN4-14-189081-2

※著者は土木工学・社会工学・土木システム工学を専攻、景観の工学的研究を行っている。


2003.1.26.

福島雄一「にっぽん無線通信史」星雲社
2002年12月31日 1600円 ISBN4-434-02663-1

森政弘「機械部品の幕の内弁当〜ロボット博士の創造への扉」オーム社
2003年1月15日 1600円税別 ISBN4-274-02492-X

清水優史「ロボコン ベーシック・スタディ」オーム社
2002年11月25日 1800円税別 ISBN4-274-08733-6

※ロボットコンテスト用のロボットを開発・製作する上で必要な工学・技術の基礎をていねいに解説しています。

日本プラントメンテナンス協会・編 京都機械工具・監修「工具べからず集」日本プラントメンテナンス協会
2002年2月22日 1500円税別 ISBN4-88956-217-6

「日本の歴史 原始・古代5 日本技術の原型」(週刊朝日百科35 新訂増補)朝日新聞社
2003年2月2日 500円税込

※人間にとって道具とは、技術とは何か。「技術の国」日本に未来はあるのか?その独自性とは?原型にさかのぼって考える。
山田慶児「技術の誕生〜サルからヒトへ」「道具の世界〜社会と時代を映す鏡」「技術的個性〜機能とイメージの造形」「模倣と創造〜技術発展の条件」ほか

「再現 日本史 幕末・維新1 1853〜1854」(週刊TIME TRAVEL)講談社
2001年7月10日 560円税込

※ペリーが米国から幕府への献上品として持ってきた蒸気機関車の復元や電信機などを紹介・・・

宮田章「霞ヶ関歴史散歩〜もうひとつの近代建築史」(中公新書1649)中央公論新社
2002年7月25日 720円税別 ISBN4-12-101649-1

「カーメンテナンス お助けBOOK 2003年版」(オートメカニック2003年2月臨時増刊)内外出版社
2003年2月15日 980円税込

※「困ったときのお助けサイトURL集〜クラッチ・ミッション・駆動系」(215ページ)で「おもしろ分解博物館〜機械のなかみは?」が紹介されました!(^^;)・・・SUBARU BC5のコーナーで、ミッションをバラバラにして構造を掲載している・・・


2003.1.7.

立花隆・南谷崇・橋本毅彦・児玉文雄・安田浩「新世紀デジタル講義」(新潮文庫た-59-4)新潮社
2000年11月1日 667円税別 ISBN4-10-138724-9

※情報原論、コンピュータのしくみ、コンピュータの歴史、デジタル産業革命、ネットワーク社会の将来・・・

小関智弘「世界を越える 町工場技術報告」(小学館文庫R こ-2 1)小学館
1999年9月1日 476円税別 ISBN4-09-403421-8

小関智弘「鉄を削る 町工場の技術」(ちくま文庫 こ-18-1)筑摩書房
2000年8月9日 540円税別 ISBN4-480-03578-8

※日本の最先端技術を基礎からささえる町工場・・・
解説は関満博氏

野沢正「飛行機博物誌〜空飛ぶ機械のものがたり」(光人社NF文庫 のN-364)光人社
2002年11月18日 638円税別 ISBN4-7698-2364-9

※航空ジャーナリストの先達であり航空史研究家である筆者が描く空飛ぶ機械の物語・・・

泉麻人「昭和遺産な人びと」新潮社 2002年7月25日 1300円税別 ISBN4-10-364505-9
※新聞社が伝書鳩通信を行っていた頃、「勝鬨橋」を開けていた男、世田谷の赤チン工場、学校給食の名優「先割れスプーン」の生涯、ブランさんのオート三輪・・・など技術とものづくりに関するエピソード・・・


2003.1.5.

「親から子に伝える「モノづくり」誕生物語 その伍 〜身近なサービスの履歴書」(eX'Mook66)日刊工業新聞社
2002年7月20日 1380円税込 ISBN4-526-04551-9

加藤芳夫「工作と工具ものしり百科〜電子工作のための工具の使い方」電波新聞社 2002年11月30日
1700円税別 ISBN4-88554-722-9

コミック版 プロジェクトX 挑戦者たち
宙(あおぞら)出版 各1000円〜1200円税別
・「日本初のマイカー てんとう虫 町をゆく」※富士重工業スバル360開発物語
・「夢のロータリーエンジン誕生」※マツダ・ロータリーエンジン開発物語
・「執念が生んだ新幹線」
・「翼はよみがえった〜<YS-11>日本初の国産旅客機」
・「液晶 執念の対決」 


2002.12.30.

和田純夫・大上雅史・根本和昭「単位がわかると物理がわかる〜SI単位系の成り立ちから自然単位系まで」ベレ出版 2002年12月25日
1400円税別 ISBN4-86064-013-6

※単位の歴史とそのしくみを楽しく解説しています。
第1章 単位の役割、第2章 長さ・時間・質量の単位の歴史、第3章 力と質量の単位、第4章 圧力の単位、第5章 エネルギーと仕事〜単位J(ジュール)の話、第6章 単位だけでここまでわかる、第7章 温度と熱〜単位K(ケルビン)とJ(ジュール)の話、第8章 電気関係の単位群、第9章 自然単位系 

山口廣・日本大学山口研究室(文)・宮本和義(写真)「近代建築再見〜生き続ける街角の主役たち・上巻」(エクスナレッジムック)エクスナレッジ
2002年6月10日 1400円税別 ISBN4-7678-0180-X
山口廣・日本大学山口研究室(文)・宮本和義(写真)「近代建築再見〜生き続ける街角の主役たち・上巻」(エクスナレッジムック)エクスナレッジ
2002年6月10日 1400円税別 ISBN4-7678-0180-8

※5年に及ぶ日本全国の明治・大正・昭和(戦前)に建てられた近代建築(橋梁等を含む)を訪ね歩き、その魅力を豊富な写真とともに語る・・・

丹波信夫・Kaoru(イラスト)「かんたんパソコン入門〜イラストでわかるパソコンのしくみ 改訂4版」技術評論社 2003年1月13日(第4版)
1380円税別 ISBN4-7741-1649-1

※中学生向けのパーソナル・コンピュータ入門書として最適!だと思います。

ヨセフ・アガシ(立花希一 訳)「科学の大発見はなぜ生まれたか〜8歳の子供との対話で綴る科学の営み」(講談社ブルーバックスB1395)講談社
2002年12月20日 ISBN4-06-257395-4

※Joseph Agassi,The Continuing Revolution : A History of Physics from the Greeks to Einstein,McGraw-Hill,New York,1968の全訳


2002.12.19.

木村英紀「制御工学の考え方〜産業革命は「制御」からはじまった」(ブルーバックスB-1396)講談社
2002年12月20日 880円税別 ISBN4-06-257396-2
※本書は次の3つの目的のために書かれました。
1.制御
を学ぶ工学部の学生のために入門書として、制御の考え方とその手法の概略をつかんでもらうため。制御は横断型の工学でさまざまな分野の工学を結びつける役割を果たしている。
2.制御について一般の人々に広く知ってもらいたいため。
  制御工学は、ものをつくるプラントや工場の中で使われることが多く、縁の下の力持ちであったが、一般の人たちの目に触れる機会が少ない分野であった。(機械工学の自動車、電気工学の家電製品にあたる具体的なモノとして目に触れることが少なかった。しかし、最近はエアコンのインバーター制御やエンジンの電子制御、洗濯機のファジィ制御などで知られるようになってきた。)
3.制御の考え方が現在では工学以外の分野(生物学や経済学など)でも普遍性を持つようになった。
おもな内容
第1章 制御の歴史(産業革命をもたらしたワットの蒸気機関に使われていた調速器(ガバナー)から最新のオートメーション)を振り返りながら、制御の根本的な考え方とその現実問題への展開
第2章 制御とは何か・・・「合わせる」「保つ」「省く」 制御の基本・・・「フィードバック」「フィードフォアード」「モデル」
第3章 ダイナミクスが制御を必要とする
第4章 単純な制御の実際・・・実験用ロボットアームを例として
第5章 日常生活で使われている制御システム・・・「エアコン」「自動車」
第6章 「製鉄」と「半導体製造」で使われている制御
第7章 ロボットの制御工学
第8章 制御工学の課題

小関智弘「大森界隈職人往来」(岩波現代文庫 社会66)岩波書店 2002年8月20日
1000円税別 ISBN4-00-603066-5

※解説対談 人が消えていく時代に 内橋克人・小関智弘 併載
1981年に「大森界隈職人往来」朝日新聞社 は第8回日本ノンフィクション賞受賞

小関智弘「働くことは生きること」(講談社現代新書1639)講談社 2002年12月20日
700円税別 ISBN4-06-149639-5

小関智弘「ものづくりの時代〜町工場の挑戦」(NHKライブラリー155)日本放送出版協会
2002年11月15日 780円税別 ISBN4-14-084155-9

クリストファ・マクヒュー(木下哲夫 訳)「働くひとびと」冨山房 1995年2月28日
1700円税込 ISBN4-572-00343-2

※1万年前の壁画、古代エジプトから現代にいたるまで、ものづくりとそこではたらく人々を題材とした絵画などの作品がまとめてあります。


2002.10.24.

週刊朝日百科22(新訂増補 10/27)「日本の歴史 中世から近世へ(2)鉄砲伝来 日本技術のポテンシャル」
朝日新聞社 2002年10月27日 500円税込

※鉄砲伝来と陶磁、変貌する農村と都市〜農業技術の革新、立ち上がる職人たち、
前挽大鋸にみる日本人〜木工道具の中世と近世、結桶・樽の出現、和時計をつくった日本人、
高殿タタラの復元(製鉄)・・・

ビジュアル版 日本の歴史 No.108 日本人の誕生(8) 稲作文化の渡来
デアゴスティーニ 2002年3月26日 560円税込

塚本潔「韓国企業モノづくりの衝撃〜ヒュンダイ、サムスン、LG、SKテレコムの現場から」(光文社新書069)
光文社 2002年10月20日 700円税別
 ISBN4-334-03169-2

刈谷剛彦ほか「調査報告 「学力低下」の実態」(岩波ブックレットNo.578)岩波書店
2002年10月18日 480円税別 ISBN4-00-009278-2

「ホンダ スーパー カブ 1947〜2001世界のロングセラー」(増補新訂版)三樹書房 2001年7月30日
1800円税別 ISBN4-89522-277-2

※2000万台をセールスしたホンダ・スーパーカブに共通する省エネルギー、省資源、徹底した合理的な設計などホンダ・エンジニアの開発思想・・・ 

マニュアルカメラ編集部「絶対ニコン主義!」(木世(えい)文庫004)木世出版社 2002年11月20日
680円税別 ISBN4-87099-759-2

※ニコン(日本光学)の設計思想、歴史、カメラのメカニズム、設計図、全パーツ、分解と修理・・・

檜垣和夫「F1 影の支配者〜ホンダ・トヨタは勝てるのか」(講談社+α新書127−1C)講談社
2002年10月20日 880円税別 ISBN4-06-272158-9

※巨額なマネーが動くエンターテイメント・ビジネスに変貌したF1の内幕・・・


2002.10.8.

鈴木真二「ライト・フライヤー号の謎〜飛行機をつくりあげた技と知恵」技報堂出版
2002年2月15日 1900円税別 ISBN4-7655-4431-1

藤塚光政「どうなってるの?身近なテクノロジー」新潮社 2002年1月20日
1400円税別 ISBN4-10-451401-2

砂川幸雄「歴史物語「建設五社」」相模書房 1995年2月15日
1854円税込 ISBN4-7824-9503-X

かくまつとむ「野の匠の知恵と技を手に入れる ニッポン鍛冶屋カタログ」小学館
2002年1月1日 1700円税別 ISBN4-09-343127-2

石澤和彦「橘花〜日本初のジェットエンジン・ネ20の技術検証」三樹書房
2002年7月15日 2800円税別 ISBN4-89522-276-4


2002.9.26.

「続 モノづくり解体新書 第二巻」(eX'Mook81)日刊工業新聞社 2002年10月20日
1500円税別 ISBN4-526-04899-2

※モノづくりの「いま」、どうやってつくるの?、どうやって組み立てるの?、巨大建造物完成までの道のり、モノづくり開発者列伝・・・・工程がわかりやすいイラストや写真によって紹介されています。モノづくりの現場がわかりやすく解説されています。
第1章 身近なシステムの秘伝 都市ガス安定供給・安全確保のしくみ
第2章 身近なモノの秘伝 蛍光ランプ、紙、接着剤、ボールペンなど23のモノを紹介
第3章 身近な材料の秘伝 プラスチック編


2002.9.20.

「おとなの工作読本 2002 No.1」(SEIBUNDO mook)誠文堂新光社 2002年10月1日
1300円税別 ISBN4-416-80248-X

※特集 ラジオ少年の時代
谷川俊太郎(詩人)とプラスチックラジオ、柴田翔(作家)と歩く秋葉原電気街、小林健二のプロツール、
5球スーパーラジオの作り方楽しみ方、ラジオ少年の夢の本棚、ポスターに見るラジオ放送史、
追想のトランジスタラジオなど・・・・
・・・中学校技術科「エネルギー交換と教材用ラジオ」(39〜41ページ)に関する記事もあります。
ただし、あまり技術科について正しく解説されていない部分があり少し残念!たとえば、「交換」ではなく「変換」です。その他にも・・・

「Sony Chronicle ソニー製品 半世紀の記録」ソニー・マガジンズ 2002年10月20日
1980円税込 ISBN4-7897-9493-8

※ソニー製品57年の軌跡、東京通信工業物語・・・

板谷敏弘・益田茂(江戸東京博物館)編著「本田宗一郎と井深大〜ホンダとソニー、夢と創造の原点」朝日新聞社
2002年10月5日 1400円税別 ISBN4-02-257785-1

※江戸東京博物館10周年記念展(2002年9月21日〜12月8日)「本田宗一郎と井深大 〜夢と創造」展の公式ガイドブック 展覧会割引券つき
江戸東京博物館開館10周年記念展(2002年9月21日〜12月8日)「本田宗一郎と井深大 〜夢と創造」展
http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/2002/ki_9-21.htm

小林峻一「ソニーを創った男 井深大」ワック株式会社 2002年9月28日 1600円税別 ISBN4-89831-042-7


2002.6.16.

小泉成史「おススメ博物館」(文春新書248)文藝春秋 2002年5月20日
690円税別 ISBN4-16-660248-9

※辛口の博物館評!「ユニーク」「マイナー」「新しい」「応援したくなった」「つくりたいという個人の意志が感じられた」によって選択された50の博物館が紹介されています。単なる案内ではない痛快な博物館論にわくわくしました。今もっとも必要とされている博物館が「技術博物館」!(特に国レベルのもの)という主張に注目!!

「プロジェクトX物語 vol.1」ぴあ 2002年6月10日
1200円税別 ISBN4-8356-0216-1

※NHK「プロジェクトX〜挑戦者たち」のメイキング本!番組制作班を取材するとともに、番組に登場したモノたちの保存状況を紹介しています。

赤池学「日本のモノづくりは いつの時代も 世界のお手本なんです。」ウェッジ 2001年10月25日
1800円税別 ISBN4-900594-44-X

※日本の技術は宝の山! 楽しいモノづくりの可能性を54の事例をもとに世界に向けて提起します。
2001年1月4日から7月7日に東京新聞夕刊に連載された「ものづくりの地政学」(全122回)をまとめたもの。
赤池学「ローテクの最先端は実はハイテクよりずっとスゴイんです」(製造業の最先端36社を取材)につづく第2弾。 

松本哉「寺田寅彦は忘れた頃にやって来る」(集英社新書0144D)集英社 2002年5月22日
680円税別 ISBN4-08-720144-9

※実験物理学者であり文筆家でもあった寺田寅彦の魅力的な人物像を、その生涯と着想の源泉から探ります。
物理学や工学で使う「シューリレン法」を日常生活の中から解説した「茶碗の湯」、ファラデーの「ろうそくの科学」との対比や、1861(明治31)年に雑誌「少年世界」の新年臨時増刊・お年玉号に掲載されていた「蝋燭理学」など、青少年に知識だけにとどまらず、何より学問への興味や動機づけを起こさせることの重要性は現在でも大切なことと言えるでしょう。
 旧・理化学研究所が誕生したいきさつや、自由な学問的風土、理化学研究所が積極的に押し進めてきた「良品廉価生産」、寺田寅彦ははじめは「工科」(造船学)志望であったが「理科」に転じた経緯など、興味深い内容がたくさん盛り込まれています。
 それにしても寺田寅彦、湯川秀樹など「製図」が苦手であったことが「工科」から「理科」への転向理由の1つでもあったわけです。それだけものづくりの学問である工学にとって「製図」や「図学」は重要な位置を占めていたわけです。そんなこともこうしたエピソードから垣間見ることが出来ました。

たなかじゅん「ナッちゃん 6」(ジャンプ・コミックス デラックス)集英社 2002年6月9日
505円税別 ISBN4-08-859302-2

※某大学教育学部技術科の講義でも取り上げられたり、工業高校の機械の授業に使われたり、学校図書館にも置かれているという、技術教育の分野では知る人ぞ知るという有名なコミック本(^^)。今回も「・・・技術は5・・・」(151ページ)と技術科のことが出てきました。(^^) 旋盤やボール盤が出てきたり、ボール盤での穴あけは授業でも使えそうな内容です。

谷腰欣司「トコトンやさしい モータの本」(今日からモノ知りシリーズ B&Tブックス)日刊工業新聞社 2002年5月28日
1400円税別 ISBN4-526-04949-2

※モーターの回るしくみ、上手なモーターの選び方、制御技術のいろいろ、モーターの種類と回路の組み合わせなど、非常にわかりやすい図解と解説で要領よくまとめられています。同じような種類の本の中ではベスト!(だと思います。)

川口衛・阿部優・松谷宥彦・川崎一雄「建築の絵本 建築構造のしくみ〜力の流れとかたち」彰国社 1990年2月10日
2500円税別 ISBN4-395-27028-X

※構造力学と構造設計がわかりやすい図を用いて解説されています。ちからとかたちの相互関係と発展が技術史の視点で扱われています。
「梁と柱」「トラス」「ラーメン構造」「アーチ、ヴォルト」「ドーム、シェル」「スペースフレーム」「ケーブル構造」「膜構造」「タワー」など、授業用の資料として最適です。「ブリッジ・デザイン・コンテスト」にも学習参考資料として使えます。

波多野純「復元・江戸の町」(ちくまブリマーブックス126)筑摩書房 1998年11月25日
1100円 ISBN4-480-04226-1

※博物館・資料館に展示される復元模型・・・史料を具体的な実像としていく創造的な復元模型の設計・製作について、その舞台裏を紹介。復元模型そのものに著作権が認められていない問題点についても指摘しています。
江戸東京博物館(東京都墨田区)には、豊富な復元模型が展示されていますが、展示されている復元模型についての図録が江戸東京博物館のミュージアムショップで販売されています。江戸東京博物館学芸課展示係「模型でみる江戸・東京の世界」江戸東京博物館1997年 ISBN4-924965-15-4

小泉武夫「発酵は力なり〜食と人類の知恵」(NHK人間講座 2002年6月〜7月期)NHK放送出版協会 2002年6月1日
560円税別 ISBN4-14-189069-3

※NHK人間講座のテキスト。日本の食文化と発酵食品の深い世界を語ります。ほんとうにおもしろくてためになる小泉武夫・東京農業大学教授の講義をテレビでどうぞ!(^^)

船曳建夫「「日本人論」再考」(NHK人間講座 2002年6月〜7月期)NHK放送出版協会 2002年6月1日
560円税別 ISBN4-14-189068-5
※NHK人間講座のテキスト。第5回「職人〜もの言わず、もの作る人」(7月2日放送)。

江藤隆司「”トウモロコシ”から読む世界経済」(光文社新書041)光文社 2002年5月20日
680円税別 ISBN4-334-03141-2

※農産物から世界経済を見ると、工業品とはちがった国際経済が見えてくる・・・穀物市場の万能選手”トウモロコシ”からみた人間の食生活、農業、経済。 

林光「職人技を見て歩く〜人工心臓、トイレ、万年筆、五重塔・・・」(光文社新書033)光文社 2002年3月20日
700円税別 ISBN4-334-03133-1

※素敵でかっこいいモノは誰が作っているのだろう・・・人工心臓、五重塔、プリンター用インク、水平対向6気筒エンジン、トイレ、送電鉄塔、ペットロボットAIBO、理想の大学、万年筆、走波焼の10話。まやかしを嫌い、自分の納得できる好きなモノをつくることに情熱を傾ける人たちを取材。やっぱり正直でごまかしのないモノづくりはかっこいいなあ(^^)

「パソコン周辺機器の中身 からくり読本」(eX'Mook70)日刊工業新聞社 2002年1月20日
1400円税別 ISBN4-526-04557-8

※わかりやすくてきれいな図でプリンタ、スキャナ、デジタルカメラのしくみを解き明かします。ネットワークについても後半で取り上げています。やはりしくみの概要を知っておくことは、モノを使っていく上で必要なことですね。

畑中忠雄「科学 今日は何の日」東洋館出版社 2002年5月3日
1800円税別 ISBN4-491-01821-9

※科学史・技術史・・・今日は何があった日・・・365日 

増田義郎・吉村作治「インカとエジプト」(岩波新書・新赤版787)岩波書店 2002年5月20日
700円税別 ISBN4-00-430787-2

※エジプトとインカの農耕、栽培植物(麦、豆類、ジャガイモ、トウモロコシ)、家畜、金属材料についても文明成立の基礎条件として論じられています。

浅野智彦 編著「図解 社会学のことが面白いほどわかる本」中経出版 2002年5月31日
1400円税別 ISBN4-8061-1631-9

※メディアとグローバリゼーション、IT化とナショナリズムなども内容に含まれています。


2002.5.2.

「季刊 上州風 Vol.10」(2002年春号)上毛新聞社 2002年3月31日号
800円税別 ISBN4-88058-030-9

※「IMOZI」鋳物師(白井鋳物作業復元)、鉄以前のものづくり、「風のまにまに」〜風土が生んだものたち、桐生織物職人紀行、糸が紡ぐ「絹産業を支えたパイオニア精神」、キーワードは「技術」、世界を席巻 謎の球体 スプートニク(カモメ・ホーム洗濯器)、ものづくりは不滅〜群馬の可能性をのぞく、現代ものづくりの系譜「クルマの国」・・・・

続 モノづくり解体新書 一の巻」(eX'Mook78)日刊工業新聞社 2002年4月20日
1437円税別 ISBN4-526-04896-8

※モノづくりの「いま」、高速・大量輸送を支えるモノづくり、どうやってつくるの?、どうやって組み立てるの?、巨大建造物完成までの道のり、モノづくり開発者列伝・・・・工程がわかりやすいイラストや写真によって紹介されています。モノづくりの現場がわかりやすく解説されています。

続 モノづくり解体新書 二の巻」(eX'Mook79)日刊工業新聞社 2002年4月20日
1437円税別 ISBN4-526-04897-6

林義正「世界最高のレーシングカーをつくる」(光文社新書031)光文社 2002年3月20日
680円税別 ISBN4-334-03131-5

※日産自動車で高性能エンジンの開発、排気対策、騒音低減、燃費改善技術などの研究開発や、レーシングエンジンとレーシングカーの開発総責任者を務めてきた著者が、エンジン開発とそれをとりまく自動車技術に関する考えを述べています。
 機械の世界では、ある程度の経験が必要で、その経験にもとづく技術的なものをどれだけ知っているかが成果を左右する。技術というのは「感性、学問、経験」の3つが総合されたものであり、学問だけでは技術にならない・・・。
 また工業高校の重要性についても指摘(著者は現在大学で研究をされていますが、東京都内の工業高校でも授業をされています)していて、技術者と技能者の境界領域の人材が、ものづくりにとってどれだけ重要な役割を果たすかを述べています。そして工業高校でサイエンティフックな(工学的な)カリキュラムを積極的に取り入れていくことの必要性や、中学校での進路指導の問題点も指摘しています。


2002.4.23.

鈴木孝「20世紀のエンジン史〜スリーバルブと航空ディーゼルの興亡」三樹書房 2001年12月10日
2400円税別 ISBN4-89522-283-7

※筆者は長年にわたって日野自動車でエンジンの設計・開発を行ってきた技術者(工学博士)です。
約450ページにもわたる大部な本ですが、エンジンの構造がわかりやすい写真や図と、ユーモアのある挿絵を多用して、
副題にあるようにスリーバルブ(ブリストル)と航空ディーゼル(ユンカース)の興亡の技術史について詳細に分析が行われ
ています。 

鈴木孝「エンジンのロマン〜発想の展開と育成の苦闘」三樹書房 2002年4月15日
2600円税別 ISBN4-89522-287-X

※プレジデント社から出版されていた「エンジンのロマン」が、三樹書房から新版となって刊行されました。内燃機関の
技術史です。はじめはニューコメンやワットの蒸気機関(外燃機関)から、内燃機関・・・オットー、カルノー・・・そして
スターリングエンジン(外燃機関ですが・・・)、ガスタービン、水素エンジン、ハイブリッド・エンジンまでを取り上げています。

藤村哲夫「電気発見物語〜見えないものが、どのようにして明らかになったか」(講談社ブルーバックス B-1367)講談社 2002年4月20日
900円税別 ISBN4-06-257367-9

※電気の科学史・技術史です。電気通信やコンピュータの技術史についても取り上げられています。

片山修「本田宗一郎と知られざるその弟子たち」(講談社+α新書109-1 C)講談社 2002年4月20日
880円税別 ISBN4-06-272130-9

※ホンダのロボット開発は「・・・おまえは鉄腕アトムをつくれ・・・」からはじまった。自由闊達、単刀直入、率直・・・そんな企業風土
(ホンダ・スピリッツ)が生み出した人材と製品・・・・中国への生産拠点立ち上げがどのように進められたかについてもふれられています・・・


2002.4.21.

橋本毅彦「<標準>の哲学〜スタンダード・テクノロジーの300年」(講談社選書メチエ235)講談社 2002年3月10日
1500円税別 ISBN4-06-258235-X

※目次
プロローグ 水晶宮の鍵と銃
第1章 ジェファーソンを驚かせた技術〜標準化技術の起源
第2章 工場長殺人事件を超えて〜アメリカ式製造方式の誕生
第3章 工廠から巣立った技術者たち〜大量生産への道
第4章 ネジの規格を決める〜互換性から標準化へ
第5章 旋盤とレンガ積みの科学〜テイラー主義の出現
第6章 標準化の十字軍〜国家による標準化とその限界
第7章 標準化の経済学〜デファクト・スタンダードの功罪
エピローグ  スタンダードの行方

金子務「ジパング江戸 科学史散歩」河出書房新社 2002年2月28日
2000円税別 ISBN4-309-25155-2

※西国編
八板金兵衛(種子島銃の模作)、アルメイダ(西洋医術の伝道者)、毛利重能(天下一の算盤家)、
カルロ・スピノラ(和算恩人の謎)、吉田光由(「塵劫記」の謎)、貝原益軒(知薬の博物学者)、
宮崎安貞(江戸農法の始祖)、稲生若水(大和本草学の先人)、山脇東洋(医学解剖の始祖)、
麻田剛立(大坂暦法学の大家)、平賀源内(エレキテルの物産学者)、本木良永(地動説の蘭通詞)、
橋本宗吉(大坂蘭学の先達)、華岡青洲(麻酔実験の外科医)、岩橋善兵衛(遠眼鏡の町人学者)、
古川古松軒(コンパスを操る地誌家)、シーボルト(日本学開祖の医学者)、飯沼慾斎(植物図説の大家)、
高島秋帆(先駆けた町人砲術者)、緒方洪庵(俊才輩出の蘭学塾)、島津斉彬(近代化の先導者)
 東国編
三浦按針(青い目の顧問殿様)、支倉常長(慶長遣欧使節の遺産)、関孝和(算聖の独創性)、
ジュゼッペ・キアラ(謎のキリシタン和算家)、渋川春海(元祖和暦の天文方)、長久保赤水(日本地図の先駆者)、
杉田玄白(蘭学事始の狂医)、礒村吉徳(二本松算学の謎)、本多利明(経世の数理派)、佐久間象山(憂国の兵学者)、
安島直円(和算中興の名人)、会田安明(最上流の始祖)、最上徳内(北方探検の地誌学者)、藤田貞資(和算啓蒙の大家)、
山口和(全国遊歴算家)、伊能忠敬(日本地図測量の祖)、下岡蓮杖(民間写真師第1号)、伊藤圭介(本邦植物学の始祖)
 明治以降
エッセル(オランダ技師の遺産)、南方熊楠(民俗博物学の野人)、田辺朔郎(琵琶湖疎水と水力発電)、
野口英世(聖者になった医学者)、長岡半太郎(科学自立への鬼)、寺田寅彦(風雅な科学の目)、宮澤賢治(四次元と森の彼方)

窪田藏郎「鉄のシルクロード」雄山閣 2002年2月5日
2400円税別 ISBN4-639-01757-X

※中国、モンゴル、トルコ、地中海とその周辺の14年にわたる取材旅行での調査によってまとめた「鉄の歴史」。

佐々木力「科学技術と現代政治」(ちくま新書252)筑摩書房 2000年6月20日
660円税別 ISBN4-480-05852-4

※目次
第1章 女性として科学技術社会を生きる
第2章 西欧の科学革命と東アジア
第3章 脱原子力への道と現代日本の技術政策
第4章 21世紀資本主義と環境社会主義

舘ワ「ロボット入門〜つくる哲学・つかう知恵」(ちくま新書338)筑摩書房 2002年3月20日
680円税別 ISBN4-480-05938-5

※ロボット研究者の視点から、ロボット研究開発の技術史と技術の背後にある人間の夢や叡智に焦点をあてて、
ロボットと共存するための方法論を展開。

森谷正規「日米・技術覇権の攻防〜IT時代の主役はだれか」(PHP新書106)PHP研究所 2000年3月6日
660円税別 ISBN4-569-60962-7

※トランジスターからITへ至る日米の技術覇権攻防50年史と今後の展開について

佐和隆光・編「ポスト産業文明のゆくえ」(東京ブックレット23)東京新聞出版局 1997年1月27日
600円税込 ISBN4-8083-0586-0

※電力中央研究所が主催する地球環境をめぐる有識者会議の第1研究グループ「21世紀のパラダイムのあり方」
の3年半に及ぶ研究成果をまとめたもの。豊かさのための技術について探る。

片山修・編「本田宗一郎からの手紙」文藝春秋 1993年4月30日
1100円税込 ISBN4-89036-850-7

※未公開の「ホンダ社報」からまとめた本田宗一郎語録。
「・・・失敗するのがこわいんだったら、仕事をしないのが一番だ。君達が定年で会社をやめるときには、「皆さんのおかげで大過なく
過ごすことができました」というような、バカな挨拶をせんでもらいたいな。・・・」
「・・・ぼくは小学校しか出ていない。・・・家がたまたま貧乏で学校にいけなかったばかりに、一生冷飯を食わなければならない
理由がどこにあるのだろうか。・・・きみらは、学校で機械をやったとかデザインを専攻したとか、ひとかどの専門家のつもりでいるが、
・・・・長い人生のマラソンで、それをそのままゴールに持ち込めると思うのは間違いだ・・・」
「・・・CVCCの開発に際して、私が低公害エンジンの開発こそが先発四輪メーカーと同じスタートラインに並ぶ絶好のチャンスだと
言ったとき、研究所の若い人は、排気ガス対策は企業本位の問題ではなく、自動車産業の社会的責任の上からなすべき義務で
あると主張して、私の眼を開かせ、心から感激させてくれた。・・・みんながどんどん育ってきている。私に目をみはらせるような、
新しい価値観、企業と社会とのかかわりあいについての新鮮な感覚、こういうものの上に築かれる、フレッシュな経営が必要な時代に
なってきているのだ。・・・」
※すでに絶版になっているかもしれません。古書店で入手(100円!(^^))

上野千鶴子「サヨナラ学校化社会」太郎次郎社 2002年4月1日
1750円税別 ISBN4-8118-0666-2

※社会学者・上野千鶴子氏の、痛快!教育論
「・・・こんな不況でよかったね。親や先生はあいかわらず「将来のためにがんばりなさい」と言うでしょうが、
そんな生き方は、みんなカラ手形になりました。・・・・」
義務教育からオーバードクターまで24年、その後私学から東大までの教師生活。学校教育の受益者にして
被害者である上野千鶴子が当事者として発言・・・(前掲書より)

森毅「21世紀の歩き方」青土社 2002年3月10日
1600円税別 ISBN4-7917-5944-3

※「・・・生き方のことを考えずに教育改革論議が行われている・・・」、森毅先生の、のびのび人生論。

黒柳徹子「小さいときから考えてきたこと」新潮社 2001年11月20日
1400円税別 ISBN4-10-355004-X

※「子どもは小さいほど、一番大切で、必要なものを持っているものだと、私は信じている・・・」(本文より)

立松和平「一人旅は人生みたいだ」アーツ アンド クラフツ 2001年10月10日
1800円税別 ISBN4-901592-01-7

※「実りへの流れ」など、米作り、自然、環境に関するエッセイを数多く集めてある一冊です。

内橋克人「不安社会を生きる」文藝春秋 2000年4月30日
1238円税別 ISBN4-16-355950-7
 
※日本経済の”失われた10年”についての検証。独自の物差しを持って生きることの大切さ。

内橋克人「浪費なき成長〜新しい経済の起点」光文社 2000年2月5日
1200円税別 ISBN4-334-97247-0


2002.2.21.

塚本潔「トヨタとホンダ」(光文社新書016)光文社 2001年12月20日
700円税別 ISBN4-334-03116-1

※製造や販売の現場、米国・欧州現地工場などへの取材を通して、両社の「強さ」と「弱さ」を分析

糸井重里「インターネット的」(PHP新書161)PHP研究所 2001年7月27日
660円税別 ISBN4-569-61614-3

※「ほぼ日刊イトイ新聞」のサイトを育てる中から見えてきた、これからの「インターネット的」仕事や生活、そして
「インターネット的」なものがもつ可能性と豊かさ・・・・糸井さん曰く「インターネットというものに触れることによって、
ぼくが知った「インターネット的」なもろもろは、ぼくが若いときにはあきらめていたような夢を、もう一度拾いあげて
くれたように思います・・・・」 


2002.2.10.

白鳥敬「単位と記号 雑学事典」日本実業出版社 2001年5月1日
1300円税別 ISBN4-534-03227-7

※序章 国際単位系(SI)とは何なのか、第1章 数と量を表す記号と単位、第2章 科学技術の記号と単位をはじめとして、交通運輸・生活とビジネス・音と形象(ヒエログリフからモールス信号まで)・古代の記号と単位・デジタル技術・分類の記号と単位など、内容が実に豊富でおもしろいものばかりです!「とっておきの話」満載(^^)


2002.2.7.

中村修二講演会「どこまでも夢を追え」協和発酵 2002年1月20日
非売品

※高輝度青色発光ダイオードを発明した中村修二さん(カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授・工学博士)の講演会(朝日新聞ヤングセッション 2001年9月15日・東京都千代田区九段にある九段会館ホールで高校生を対象に開催)の内容をまとめたものです。
 日亜化学工業(株)に勤務当時、高輝度青色発光ダイオードの材料として、多くの研究者がセレン化亜鉛を研究対象とする中で、不可能とされていた窒化ガリウムに注目し、結晶成長装置を自ら開発して取り組んでいった経緯や、独創的な発明に関する会社と技術者の関係について、さらに人生についての痛快なアドバイス。

おもな内容
・青色と緑色の発光ダイオードがなぜ重要なのか
  ※赤青緑で光の三原色・・・・フルカラーディスプレイが実現
・発光ダイオードは交通信号をはじめ、すべての照明を変える
・高校の入学式で「大学入試のための高校だ」と校長先生は挨拶した
・暗記が大の苦手な私は、どんなに頑張ってもいい成績をとれなかった
・丸暗記で覚えたことは試験が終わればすぐに忘れる
・名もない田舎の中小企業に就職したことが結果としてはよかった
・上司にハイハイとしたがっていたら、青色発光ダイオードはできなかった
・大学入試があるから日本の若者は夢を追いつづけられない
・アメリカの大学は教授にも解けないような難しい問題を宿題に出す
・成功する人は、自分の好きなことを見つけて、それを一所懸命にやっている
・本に書いてあることをいくら覚えても、新しいことなんかできない

 

刈谷剛彦「学歴社会という神話〜戦後教育を読み解く」(NHK人間講座 2001年12月〜2002年1月期 テキスト)
日本放送出版協会 560円税別 ISBN4-14-189059-6

※NHK人間講座のテキスト。戦後教育をめぐる論点を検証し、改革のための提案を行います。下記の2冊を参照。

刈谷剛彦「教育改革の幻想」(ちくま新書329)2002年1月20日
700円税別 ISBN4-480-05929-6

※これまでの一連の教育改革について、その前提となる実態把握の問題点を指摘するとともに、教育の実相をとらえ直して、その軌道修正と新たな取り組みを提言しています。

刈谷剛彦「大衆教育社会のゆくえ」(中公新書)1995年
※初等中等教育における階層格差の再生産について豊富なデータから、その実態を解き明かし、教育の果たす役割について指摘します。

鶴見俊輔「大切にしたいものは何? 鶴見俊輔と中学生たち」(みんなで考えよう 1)2002年1月10日
1400円税別 ISBN4-7949-2651-0

※damn interesting. do it again.(^^)

大江健三郎・大江ゆかり「「自分の木」の下で」朝日新聞社 2001年7月1日
1200円 ISBN4-02-257639-1

※どうして生きてきたのですか?どんな人になりたかったの?子どもには、取り返しのつかないことはない・・・ある中学校での授業

池田加代子 再話 C.ダグラス・ラミス対訳「世界がもし100人の村だったら If the world were a village of 100 people」
マガジンハウス 2001年12月11日 838円税別 ISBN4-8387-1361-4

※世界中をかけめぐった電子メール、たくさんの人たちのメール転送によってできあがったメッセージ。(私のところにも・・・)
すべての富のうち6人が59%をもっていて、みんなアメリカ合衆国の人です。
74人が39%を、20人がたったの2%を分けあっています。
すべてのエネルギーのうち20人が80%を使い、80人が20%を分けあっています。
75人は食べ物の蓄えがあり、雨露をしのぐところがあります。
でも、あとの25人はそうではありません。

佐巻健男「「理数力」崩壊〜日本人の学力はどこまで落ちるのか」日本実業出版社 2001年7月20日
1400円税別 ISBN4-534-03261-7

※第3章に
「技術科に見る「ものづくり」教育の問題点」
が論じられています。

小山慶太「漱石とあたたかな科学」(文豪のサイエンス・アイ 講談社学術文庫」1324)1998年4月10日
800円税別 ISBN4-06-159324-2

※小山慶太さんの科学史に関する読み物は実に楽しくわくわくします。
夏目漱石の科学好きを解き明かします。「吾輩は猫である」にも寺田寅彦がモデルの先生が出てきましたよね(^^)

角山栄「「生活史」の発見〜フィールドワークで見る世界」中央公論新社 2001年9月25日
1800円税別 ISBN4-12-003185

※角山栄氏とは学生時代にイギリス産業革命について調べているときに著書と出会ってからです。「モノ」を糸口にグローバル・ヒストリーを編み出した経済史家が、その半生、方法、学問の醍醐味を軽妙に語ります。

渡辺正雄「科学史事始」南窓社 2000年1月31日
2500円税別 ISBN4-8165-0262-9

※渡辺正雄氏が50余年間の「科学史」研究と教育をふり返ります。
角山氏と同じく、学生時代に本格的に?科学史・技術史を勉強し始めたときからずっと渡辺正雄氏の文献にはお世話になってきました。
科学史・技術史教育の先駆けとなった「HOSC」(History of Science Cases)は、具体的な教材として今日でも決してその価値は失われてはいないと思います。

広瀬隆「アメリカの巨大軍事産業」(集英社新書0087A)集英社2001年4月22日
800円税別 ISBN4-08-720087

※民族紛争の名の下に、戦争・紛争がもたらす莫大な利益を巡って繰り広げられる熾烈なビジネスを解析しています。

岸田能和「ものづくりのヒント〜商品開発のネタが身近にこんなにもある!」かんき出版 2001年6月25日
1400円 ISBN4-7612-5940-x

※モノの向こうには個性たっぷりの人たちがいました!
商品を生み出す逆転の発想、デザイン開発の現場から伝わってくるモノ作りの発想。

久野治義「設計者心得帖」日刊工業新聞社 1996年8月30日
1500円 ISBN4-526-03895-4

※ものづくりにおける設計の過程がよくわかります。

木質科学研究所「木材なんでも小事典〜秘密に迫る新知識76」(ブルーバックスB-1350)講談社 2001年11月20日
1140円税別 ISBN4-06-257350-4

※人類の未来を救う唯一の可能性を秘める木材。生体材料としての木材の秘密・文化・歴史、そして最先端利用技術が解説されています。

たなかじゅん「ナッちゃん 1」(ジャンプ・コミックス デラックス)集英社 2000年1月12日
505円税別 ISBN4-08-859106-2
たなかじゅん「ナッちゃん 2」(ジャンプ・コミックス デラックス)集英社 2000年10月9日
505円税別 ISBN4-08-859148-8
たなかじゅん「ナッちゃん 3」(ジャンプ・コミックス デラックス)集英社 2001年4月9日
505円税別 ISBN4-08-859175-5
たなかじゅん「ナッちゃん 4」(ジャンプ・コミックス デラックス)集英社 2001年10月9日
505円税別 ISBN4-08-859226-3
たなかじゅん「ナッちゃん 5」(ジャンプ・コミックス デラックス)集英社 2002年1月10日
505円税別 ISBN4-08-859263-8

※某大学教育学部技術科の講義でも取り上げられたり、工業高校の機械の授業に使われたり、学校図書館にも置かれているという、技術教育の分野では知る人ぞ知るという有名なコミック本。
父親の急死でOLを辞めて鉄工所を継ぐことになった「ナッちゃん」(女性)。
作者の「たなかじゅん」さんのコメントもいいです!
「日本は経済大国と言われてきましたが、経済は決して一流ではなかったということが最近暴露されてきました。実は日本は経済大国なんかではなく、本当はモノづくり大国だったのです。・・・・日本人のモノづくりにかける情熱は世界に類を見ないものなのです。鉄工所はそんなモノづくりの現場・・・・」

長崎快宏「一人旅よくばりヨーロッパ〜ケチケチ旅行王のとっておき情報と泣き笑い体験」(王様文庫)三笠書房
2000年1月20日 495円税別 ISBN4-8379-6010-3

※当然、ヨーロッパの「もの」情報もたくさん紹介されています。

「オート・メンテナンス Vol.01」(創刊号) ネコ・パブリッシング 2001年12月24日
933円税別 ISBN4-87366-784-4

※隔月刊の雑誌です。
編集長・池田均さんの巻頭語がいいですね〜(おもしろ分解博物館・館長(^^))
抜粋して紹介いたします。

子供はなんでも分解する。

蓋を開けてみると、ねじを外してみると
「はーん、こうなっていたのか・・・」
と思うこともあり
「いや、これは手に負えないぞ」
とあせることもある。
知らない機械を分解するとき、僕はいつも子供の頃を思い出す。
トランジスターラジオ、鉛筆削り、目覚まし時計、空気入れ、自転車、ドアノブ、もちろんおもちゃの数々。
機械の中には、まだ見ぬワンダーランドが広がっていて、
好奇心を抑えられない僕はドライバーを片手に冒険の旅に出る。
分解した機械が元に戻る保証のないスリリングな気分は、
近所の川をどこまでも遡って行ったり、
自転車に乗って線路伝いに隣の駅まで行ってみるのに匹敵する大冒険であり、
そしてちょっとだけ叱られそうな、うしろめたい遊びであった。

そうしてオートバイやクルマまでいじるようになる頃には、
知らず知らずの間に
機械は技術者たちの長年の知恵の集積であり、
その中身がどうなっているかを知ることは、
設計した人の考え方の道筋を辿ることだと学んだ。


機械はエンターテイメントだ。

機械にはそれだけの魅力がある。
子供の頃と違うのは、
冒険の秘密がちりばめられた地図があること。

2001.11.18.

佐藤学「学力を問い直す〜学びのカリキュラムへ」
(岩波ブックレットNo.548)岩波書店 2001年10月19日
440円税別 ISBN4-00-009248-0
※学力をめぐる議論から学びの実践へ
1.混乱する学力問題
2.学力の実態〜何が問題か
3.危機の背景〜「学力神話」の崩壊
4.「基礎学力」の復古主義をどう克服するか
5.習熟度別指導、少人数指導は有効か
6.子どもの「学び」を支えるために

小関智弘「仕事が人をつくる」
(岩波新書750)岩波書店 2001年9月20日
680円税別 ISBN4-00-430750-3
※・・・ずっと町工場のことを書いてきた。しかし技術や技能のことよりは、そういう技術や技能を、どんな人が身につけて、どんなふうにものを作るのか、ということにわたしは強い関心を抱いてきた。・・・・(本文より)

山田英夫「デファクト・スタンダードの経営戦略〜規格競争でどう利益を上げるか」
(中公新書1493)中央公論新社 1999年9月25日
660円税別 ISBN4-12-101493-6
※ソニーの規格競争の歴史を詳細に分析

ヘンリー・ペトロスキー(中島秀人・綾野博之 訳)「橋はなぜ落ちたのか〜設計の失敗学」
(朝日選書686)朝日新聞社 2001年10月25日
1300円税別 ISBN4-02-259786-0
※設計にひそむ落とし穴を橋梁設計の実例を通して分析
1.ヒューマン・エラー、歴史的なケース・スタディー
2.概念設計のミス〜パコニウスとアポロン像の台座の場合
3.規模の限界〜ウィトルウィウスの錐とガリレオの骨の場合
4.設計の改悪〜ガリレオと大理石の円柱の場合
5.論理的なミス〜ガリレオが確証してしまった誤った仮説
6.成功につながるミス〜ディー橋の設計と崩壊の場合
7.視野狭窄〜ブリタニア橋の場合
8.技術的判断の源泉としての失敗〜規範的設計者ジョン・ローブリング
9.歴史の選択的利用〜タコマ海峡橋設計前後
10.史上に残る橋の崩落と未来の設計への警告
11.技術史の妥当性

瀬戸村勝利「ここからはじめるプログラミング」
(入門ビジュアル・コンピューティング)日本実業出版社 2000年10月20日
1500円税別 ISBN4-534-03146-7
※プログラミングという世界特有の考え方やしくみをわかりやすく解説しています。おすすめ!

「21世紀 最新テクノロジー 解体新書」(eX'Mook72)日刊工業新聞社 2001年4月20日
1600円税別 ISBN4-526-04559-4

※身近な技術のしくみと原理、日本の最先端技術研究(材料・エネルギー、機械、エレクトロニクス・・・)

最新テクノロジー 解体新書 Vol.1」(eX'Mook73)日刊工業新聞社 2001年7月20日
1600円税別 ISBN4-526-04560-8

「最新テクノロジー 解体新書 Vol.2」(eX'Mook73)日刊工業新聞社 2001年10月20日
1600円税別 ISBN4-526-04560-8

「最新テクノロジー 解体新書 Vol.3」(eX'Mook74)日刊工業新聞社 2002年1月20日
1600円税別 ISBN4-526-04560-8

※※おなじみ日刊工業新聞社の解体新書シリーズ!
身近なハイテク製品徹底解剖、循環型社会を実現するテクノロジー、技術展示館に行こう!、
モノづくりを支える縁の下の技術・・・・さまざまな加工技術が分類されてわかりやすく解説されています!

松尾政弘「スターリングエンジン 製作マニュアル」
誠文堂新光社 2001年9月26日
1800円税別 ISBN4-416-30115-4
※松尾政弘・埼玉大学教育学部技術科教育学科教授は、「スターリング・テクノ・ラリー」実行委員会運営幹事長!

森島啓子「野生イネへの旅」
(ポピュラー・サイエンス237)裳華房 2001年9月20日
1500円税別 ISBN4-7853-8737-8

横尾政雄「米のはなし I」
技報堂出版 1989年4月25日
1500円税別 ISBN4-7655-4355-2
※米のルーツなど・・・イネの品種と栽培技術などについて
「米のはなし II」も既刊

高橋素子 著(篠原温 監修)「Q&A 野菜の全疑問〜八百屋さんも知らないその正体」
(講談社ブルーバックス B-1342)講談社 2001年9月20日
880円税別 ISBN4-06-257342-3
※野菜の歴史、栽培技術、遺伝子組み換え農作物、有機野菜と無農薬野菜、水耕栽培、宇宙での野菜栽培・・・

大江正章「農業という仕事〜食と環境を守る」
(岩波ジュニア新書381)岩波書店 2001年9月20日
780円税別 ISBN4-00-500381-8
※3Kの代表だった農業が今注目されている。サラリーマン、OLからの転身者も目立つ。農業の魅力と新しい可能性・・・

藤平和俊「これから始める環境学」
(かもがわブックレット139)かもがわ出版 2001年10月1日
571円(税込) ISBN4-87699-626-1

出雲公三 作・画「カラー版 バナナとエビと私たち」
(岩波ブックレットNo.551)岩波書店 2001年10月19日
800円税別 ISBN4-00-009251-0
※輸入食品の背後に横たわる問題をマンガで解説


2001.10.29.

佐藤学「「学び」から逃走する子どもたち」
(岩波ブックレットNo.524)岩波書店 2000年12月20日
440円税別 ISBN4-00-009224-3
※教育改革をめぐる錯綜した議論を解きほぐす。
1.創られた危機と無視される実態
2.危機の実態〜「学び」からの逃走
3.「学力低下」の真相
4.「勉強」の時代の終わり〜東アジア型教育の終焉
5.社会の変貌と教育改革の失敗
6.「勉強」から「学び」へ


2001.8.24.

広井良典「定常型社会〜新しい「豊かさ」の構造」
(岩波新書<新赤版>733)岩波書店 2001年6月20日
700円税別 ISBN4-00-430733-3
※経済成長や物質的な富の拡大だけが究極的な目標となってきたこれまでをふり返り
資源や環境の制約を見据えた新しい豊かさに価値をおく、定常型社会の再構築を構想
しています。

倉部誠「物語 オランダ人」
(文春新書181)文藝春秋 2001年7月20日
700円税別 ISBN4-16-660181-4
※オランダの「小さな大国」を垣間見ることができました。自由平等で公徳心
が高く、援助活動に積極的で環境保護に熱心に取り組む国民性・・・・成熟した
大人の社会をビジネスマンである倉部さんがユーモラスに描いています。
オランダの技術系を中心とした教育制度についても触れられています。

福田直子「大真面目に休む国ドイツ」
(平凡社新書090)平凡社 2001年5月21日
680円税別 ISBN4-582-85090-1
※ドイツの労働をめぐる現状がわかりやすくまとめられています。

関満博「フルセット型産業構造を超えて〜東アジア新時代のなかの日本産業」
(中公新書1158)中央公論社 1993年11月25日
660円税別 ISBN4-12-101158-9
※技術の集積構造の概念、加工技術から構成される「基盤的技術」の重要性、
東京大田区の町工場が担っていた「公共財」としての集積された「基盤的技術」
の機能など、注目すべき重要な分析があります。

松田裕之「明治電信電話ものがたり〜情報社会の「原風景」」
日本経済評論社 2001年4月10日
3000円税別 ISBN4-8188-1330-3
※明治維新後の民衆の監視と管理のためにはじまった通信事業の経緯
や庶民にとっては郵便がもっとも身近な通信手段であったこと、電信(電報)
は特別な場合に使い、電話は通信手段ではなくてステータスシンボルに
すぎなかったことなど、豊富で多様な史料からわかりやすくまとめています。
官営工場とはうらはらに、座繰りを中心とした製糸業が実は当時の日本の
製糸業や織物業を支えていたのを連想させるような近代日本の実像を改めて
感じさせてくれます。
 「真の<技術力>とは、たんに<技術>を開発する能力だけでなく、<技術>
を実用化する過程で生じるであろう結果を的確に予測し、必要な場合にはあえて
それを封印する意志〜勇気や叡智と呼ぶべき〜をも含むものであらねばならない」
(p.293)

高木仁三郎「原発事故はなぜくりかえすのか」
(岩波新書<新赤版>703)岩波書店
660円税別 ISBN4-00-430703-1
 技術というものが持つ本来の公的な性格を見失うことの危険性、ものごとを主体的
に考えることをしない習慣が身についてしまっていることへの憂慮、個人のレベルで
たえず公共性とは何かを問いつづけることができにくくなってしまっていることの問題点、
学校教育での没主体的な客観性だけが教え込まれていることからくるおもしろさの理解
の欠如、自分の手で物に触れて何かをしたり作ったりしていくことの重要性など、
高木仁三郎さんの最後のメッセージです。

佐藤満彦「”放射能”は怖いのか〜放射線生物学の基礎」
(文春新書177)文藝春秋 2001年6月20日
690円税別 ISBN4-16-660177-6
※放射線生物学の視点からの放射線と人体に与える影響についてまとめられています。
放射線の発見から放射線源の開発の歴史、核エネルギー利用での事件・事故についても
触れられています。
 低線量放射線の生物への刺激効果や自然放射線から反核運動についても触れられてい
ますが、核廃棄物の問題など幅広い視点から問題が取り上げられて考察されていないのは
残念。

山口幸夫「理科がおもしろくなる12話」
(岩波ジュニア新書379)岩波書店 2001年8月20日
780円税別 ISBN4-00-500379-6
※高校での新しい教科「理科基礎」に含まれることになった「科学史」のための副読本と
して原子力資料情報室共同代表の山口幸夫さんがまとまられたものです。
 科学史ということですが技術史にかかわりのある内容も含まれています。
・第4話 効率と能率・・・・ジェームス・ワット、サディ・カルノー
・第5話 電波とは何だろうか
・第6章 量子力学の舞台・・・・トランジスターからコンピュータへ
・第7話 ppmの世界・・・・鉄(製鉄)、アルミニウム、ケイ素(シリコン)〜トランジスター、IC、太陽電池
・第9話 原子力発電と放射能のゴミ
・第11話 地球温暖化と異常気象
・第12話 環境ホルモン
など・・・

「現代思想 2001年8月号 vol.29-10」青土社
1300円税込 ISBN4-7917-1077-0
特集 サイエンス・スタディーズ
※インタビューで
   中山茂・・・・戦後科学論の鉱脈
   村上陽一郎・・・・<科学の現在>を捉える
   中岡哲郎・・・・労働・近代・技術
が掲載されています。各氏の個人史を含めた研究のあゆみの他、オランダの「サイエンスショップ」、
米国での「コミュニティ・ベイスト・リサーチ」、面白くなってきたSTSや、市民運動のメジャーなツール
としてのインターネットの可能性、科学史・技術史の教育における役割などの話題にも触れられています。


2001.7.31.

駒林邦夫「改訂版 現代社会の学力」(放送大学教材52126-1-9911)
財団法人・放送大学教育振興会 1999年3月20日発行
2600円税別  ISBN4-595-52127-8 C1337

※子どもたちの低学力状態はいっこうに清算されず、むしろ拡がりつつあるというのに、
「個性重視」「教育の多様化」「心の教育」「生きる力の育成」です。頭の中だけの「学力
観の転換」だけでよいのでしょうか?教育実践そのものの質を変える、そのための「諸
条件の整備確立」(教育基本法・第10条)を伴わない「学力観の転換」は「幻想」となって
しまうのではないか?
 学びの疎外、「経済主義的生活意識」に根ざす「学(校)歴信仰」と学校からの逃走、
学力とは何か、子どもたちにとって学校・学力はどんな意味を持っているか・・・・
 ・・・・私に議論をしかける態度で本を読み、放送をお聞きください。自分の考えの歯車
と噛み合わせながら、学びを進めていただきたいのです。「学ぶ」ということは、本来、そう
した営みなのであって、教えられたことを無心になって頭にただ詰めこむことではないのです。
・・・・学問をするものの基本にある覚悟、それは「正しく答える」ことではなく「問いの発明」
である・・・・受講生の皆さんの「独学」を期待します。
                                 (前掲書「はじめに」より一部引用)
「学び」や「学力」について考えるための、はじめの一歩・・・になります!

日本化学会 編「化学・意表を突かれる身近な疑問」(講談社ブルーバックス B-1336)
講談社 2001年7月20日 800円税別 ISBN4-06-257336-9 C0243


※瞬間接着剤は、どうしてチューブの中でくっついてしまわないの?
 乾電池はなぜ充電できないの?
 プラスチックはなぜ腐らないの?
 お鍋やスプーンは落としても割れないのに、なぜお皿やコップは落とすとすぐ割れちゃうの?
 銀って貴金属だから安定なはずなのに、なんで銀のスプーンは黒くなりやすいの?

 「セラミックス」は、「陶器職人の粘土」というギリシャ語からできた言葉!・・・・・

これまで意外だと思って知っていたものが再びひっくり返される驚きがありました。
たとえば「カニの缶詰」の中にある紙・・・・カニと缶が化学反応して硫化鉄が出来るのを
防ぐためだという蘊蓄が脆くも崩れ去り・・・(^^;)・・・・お茶の世界で言う「発酵」は実は
化学でいう発酵ではない!・・・・「プラスチック消しゴム」は材料名が矛盾!

トランジスタ技術編集部 編「実験と工作で学ぶ 初めてのエレクトロニクス
    〜手作り部品の実験からはじめるトランジスタ回路の設計&製作」
CQ出版社 2001年8月1日発行 1700円税込


※中学校技術科の学習内容や教材としてのヒントが満載!
マイナスの意味としての流行や目新しさ、奇を衒ったものではなく、
久々の骨太さを感じさせる内容で、図や写真と説明が非常にわかりやくなっています。
感心、感心!!  


2001.7.12.

ついでですから本の紹介です。

「最新テクノロジー 解体新書
eX'Mook73 ”脱”技術オンチ宣言 Vol.1
特集 30分で完全理解
通信・ネットワーク(固定網)のしくみ」
日刊工業新聞社 2001年7月20日発行
1600円(税別)
ISBN4-526-04560-8


通信・ネットワークについては、歴史から最新技術
まで、コンパクトにまとめられています!
雑誌ということなので、この他にも
デジタルテレビ、掃除機、HDレコーダー
燃料電池、バイオマス、コジェネレーションシステム
スーパーメタル、超軽量材料マグネシウム開発
プラスチック成形加工
Bluetooth
三菱みなとみらい技術館・・・・などです。
・・・・今度オープンした「未来科学館」
すくなくとも「未来科学・技術館」とでも
してほしかったですね!

林太郎(絵・丹下敬二)
「心の灯台〜成瀬博士の歯車物語」
東銀座出版社 2001年6月20日発行
952円税別
ISBN4-89469-041-1

※歯車の神様!成瀬政男博士の物語です。
読みやすく中学生に勧めたい一冊です。
本の帯の推薦の言葉は、千葉大学の
隈部智雄先生が書かれています。
「ものづくりは、もともと、人々の幸せを願って
行われる・・・」
朝日新聞2001年7月8日でも西沢潤一さんが
「・・・(宮澤)賢治の思想に通じる、科学や工学
の考え方」で「(私は)以前から、工学とは、科学
と人類愛が結びついたものだと考えていた。賢治
と相通じる思想だ。」という記事が掲載されていま
した。西沢先生が所長をしている仙台市にある
半導体研究所の玄関には、
「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の
幸福はあり得ない」(宮澤賢治「農民芸術概論
綱要」)がかけてあるそうです。

山本喜一「やさしいコンピュータ入門」
(岩波ジュニア新書371)岩波書店
2001年6月15日発行 780円税別
ISBN4-00-500371-0

※コンピュータによる演算のしくみ、通信との融合、
コンピュータの未来

石弘之・安田喜憲・湯浅赳男
「環境と文明の世界史
〜人類史20万年の攻防を環境史から学ぶ」
(新書y 030)洋泉社 2001年5月22日
720円税別
ISBN4-89691-536-4

※金属と文明、化石燃料と文明など

西田和明
「子どもと遊ぶ電気のおもちゃ箱」
(ブルーバックスB1333)講談社
880円税別 ISBN4-06-257333-4

※まったく目新しいモノではありませんが、
著者のアレンジは参考になります。
「コヒーラ人形」などは、マルコーニの
無線電信を学習するときに使えますね!
「コヒーラ自動車」っていうのもありますよね(^^)


2001.6. 5.

日本経済新聞社編 「技人(わざびと)ニッポン〜もの作りは「元気」も創る」
日経ビジネス人文庫 に1−3
日本経済新聞社 2001年6月1日
600円税別 ISBN4-532-19067-3

※「ジェンダーを超えて」では、 ものづくりの分野で活躍する 女性たちが登場!
・・・・NHKのプロジェクトXでは、「 ・・・・男達のドラマ・・・・」などという フレーズをよく使いますが、そんな 時代ではないでしょう!ものづくり に女性・男性の区別はないですね!!

吉原賢二「科学に魅せられた日本人 〜ニッポニウムからゲノム、光通信まで」
岩波ジュニア新書372
 岩波書店 2001年5月18日
780円税別 ISBN4-00-500372-9

※コムギのルーツを追う〜木原均、 井深大〜世界のソニーを築いた技術者、 西澤潤一〜定説を疑え・・・・など


 茨城の塚田です。大木先生,貴重な情報をありがとうございます。この夏休みの課題図書にでもしてみようかと思います。
 ところで,進路指導でも「ジェンダー度チェック」を学習内容に取り入れている学校(埼玉県など)があるようですが,ここ10年間で男女の役割分担らしきものもずいぶん変わりましたね。技術・家庭科が男女別学から共修になってから15年近くになるわけですが,確かに男女の差というよりも「意欲」や「性格(丁寧さや粘りなど)」の差で作品も差が出ているように思います。男子向け,女子向けと題材を変えて考えていた頃は何だったのかと思ったりして。


2001.5.15.

 最近読んだもので、特に印象深かったものを 紹介します。

武田邦彦「リサイクル幻想」
文春文庫131 文藝春秋 2000.10.
660円税別 ISBN4-16-660131-8

※私自身のリサイクルについての考え方の 浅薄さを思い知らされた1冊です。筆者は、 資源材料工学を専攻されており、工学の 立場から見て、現在の一般的なリサイクル の考え方では、環境はますます悪化するこ とを指摘しています。
 ペットボトルをつくるのに石油を約40g使 います。このボトルをリサイクルするのに 約150g以上の石油を使う・・・
 「リサイクルの劣化矛盾」「カスケード・リサ イクル」「リサイクル深度」「リサイクルの需要 矛盾」などはリサイクルを考える上でも、技術科 の学習内容を考える上でも、重要なキーワード と思います。
 リサイクルを考えるときには、リサイクルの 全体を俯瞰しておくことの重要性を再認識 しました。単純で素朴なリサイクル活動が 解決の手段となりえないことなど。
 最後に筆者はノルマを捨てること、工業は シェアを争いを止め、本当に顧客が喜ぶ商品 を提供するなど、本来の目的を思いだし、すべ ての活動を簡素にすることを提言しています。
産業革命以降の工業部品の標準化と大量 生産は現在のものづくりにも、その特徴を 受け継いでいますし、技術科の学習内容を 考える上でも、こうした面を映し出そうとする 努力がみられます。しかし、一方でそこに 内在している矛盾を指摘することを欠いた 場合の問題点を考えさせられました。

次の2冊は、中学校技術科の話題が登場 するものです。

矢野宏「誤差を科学する 〜どこまで測っても不正確!?」
ブルーバックスB−1024 講談社 1994.7. 740円税別
ISBN4-06-257024-6

※少し古い本ですが・・・・
真の値がわからないのに、どうやって誤差を 算定するか・・・これまで誤差は偶然のばらつ きと考えられていたが、誤差の系統的な把握 が設計全般を変えていく・・・・
 技術科の技術が、機械とか電気の寄せ集め で、技術とは何かということを問わず、それを 明確にしなければ、中学校で技術とはこういう ものだと教えられた生徒たちが気の毒。
 先生になって技術を教えるはずの学生たち が、技術に対してどれだけの見識を持って、 卒業していくのかが大切!

前田英樹「倫理という力」 講談社現代新書1544 講談社 2001.3.
 660円税別 ISBN4-06-149544-5

※和光小の鈴木さんにお会いしたときに、 紹介していただきました。
 筆者の中学生時代の、何が何だかわからない 技術科の学習の思いでが登場!
  これだけでは、本の紹介になりませんね(^^)


2001.5.8.

毎日新聞経済部編 「日本の技術は世界一 〜先端企業96社」
新潮OH!文庫 新潮社 2001.3.10. 486円税別
ISBN4-10-290079-9

※96社の開発秘話です。新聞掲載記事をまとめたものです。


2001.4.23.

「21世紀 最新テクノロジー 解体新書」 (eX’Mook72)
日刊工業新聞社 2001.4.20. 1600円税別
 ISBN4-526-04559-4

※お馴染み日刊工業新聞社の解体新書シリーズ?
今回は、コンピュータ・ネットワーク、情報通信、放送などを中心にして
ライフサイエンス、次世代交通システム、環境エネルギーの技術につい
て取り上げています。

小関智弘「おんなたちの町工場」 (ちくま文庫)筑摩書房
 2001.4.10. 580円税別 ISBN4-480-03629-6

※日本の先端技術を支える町工場で活躍する女性たち
・・・・CADの設計士、機械工などなど

山本治「ホンダの原点」 (成美文庫 や-1-1)成美堂出版
1996 590円税別

※古書店で見つけました・・・200円(^^)
本田技研の藤沢武夫氏について詳しく扱っています。
あっ、同じ古書店で
手塚治虫 「21世紀の君たちへ  ガラスの地球を救え」
(光文社文庫) 光文社1996 438円税別 ISBN4-334-72288-1
もみつけました(200円!)
次期・技術科教科書(東京書籍)掲載記念に購入(^^)
昭和59年に群馬県県民シンポジウムで の講演
「科学技術の進歩と人間の生き方」の内容も 含まれていて読み応えあります。


2001.4.22.

村上陽一郎「文化としての科学/技術」(双書 科学/技術のゆくえ)
岩波書店 2001年4月5日 2000円税別 ISBN4-00-026631-4

※ I ノーベル賞の功罪  II 科学研究の様態の変化
   III 新しい科学像の一つの象徴  IV 西欧科学/技術と東洋文化
   V  科学/技術と生活空間 VI 科学/技術と教育

前田清志「日本の機械遺産」オーム社 2000年12月25日
2900円税別 ISBN4-274-02445-8

※工作機械、機関車、動力機械、交通機械、産業機械、精巧機械、その他

森川幸人「マッチ箱の脳(AI)〜使える人工知能のお話」
新紀元社 2000年12月31日 2200円税別 ISBN4-88317-080-2 C3004

※人工知能を夢物語的に誤解していることがほんとうに多いですね。この本は人工知能の現在について、その考え方や本質をわかりやすく案内してくれます。

「電池の知識」恒信社 2001年4月1日 1000円
※1.電池のあゆみ 2.電池をつくる 3.電池の種類と特性 4.暮らしと電池
  5.電池の処理とリサイクル 6.電池の未来

羽根義男「図解雑学 建築」ナツメ社 2000年9月21日 1200円税別
ISBN4-8163-2862-9

第16回・国民文化祭・ぐんま2001 プレ事業「建築探偵団」に参加決定!
そのために建築をちょっと復習!(^^)


2001.4.13.

佐藤学「「学び」から逃走する子どもたち」(岩波ブックレットNo.524)岩波書店
2000年12月20日 440円税別 ISBN4-00-009224-3

※「勉強」から「学び」への転換!


2001.4.1.

3月29日に
・日本鋼管(NKK)京浜製鉄所の廃プラスチックと 使用済みプラスチックの高炉原料化リサイクル施設
・みなとみらい21熱供給株式会社のセンタープラント、 第2プラント
などを見学してきました。

NKK京浜製鉄所では、産業廃棄物や家庭から ゴミとして出るプラスチックを高炉での製鉄の還元剤 として利用するものです。(よく新聞等で高炉の燃料 としてプラスチックを使うと報道されていることがあり ますが、これは間違いです)
それにしても製鉄所のスケールはすごいですね。 鉄冷えなどと重厚長大産業は過去のものというイメージ がありますが、高度経済成長の急成長が止まっただ けの話なんですね。製鉄所内には4車線の道路! (直線3kmや、鋼管を海に沈めて海水を抜き取った 海底トンネルというのもあります!)これも生産ライン の1つなので、速度取り締まりなど社内で行っている そうです(^^)

みなとみらい21熱供給株式会社は横浜のみなとみらい 21地区の地域冷暖房施設です。プラント内はまさに 巨大な熱交換機で、ミクロの決死圏(ちょっと古い) の世界です。

いずれWebページにして紹介します。(ギジュツ ドットコムの「技術のわくわく探検記」!)

前置きが長くなりました。 本の紹介です。

福野礼一郎「クルマはかくして作られる 〜いかにして自動車の部品は設計され生産されているのか」 二玄社 2001.4.28. 2200円税別 ISBN4-544-91002-1 C9453
※写真をふんだんに入れて、自動車生産のすべてを ほぼ網羅した内容で、おすすめです!これだけの 内容をもった本は今までにないと思います。自動車 はさまざまな分野にかかわっていますが、それらが リアルに感じられる編集になっています。

朝日新聞社「工学がわかる」(AERA Mook)   2001.4.10. 1200円税別
※AERA Mookシリーズですね。

岡田吉美「新植物をつくりだす」 (岩波ジュニア新書368)岩波書店 2001.3.19. 780円税別
※筆者の言う「技術の社会的意義と有用性、 そしてそれに伴う可能性のあるリスクを、 科学的に正しく判断する力」は、まさしく技術科 の学習の意義の1つですね。

星野芳郎「自然・人間 危機と共存の風景」 講談社(講談社+α新書) 2001.3.20. 780円税別
※言わずと知れた星野芳郎氏が自然観を まとめました。

加藤三郎編著「かしこいリサイクルQ&A」 岩波書店(岩波ブックレット 531) 2001.3.19. 440円税別
※そういえばNKK京浜製鉄所では、家電リサイクル法 にあわせて、製鉄所内にテレビや冷蔵庫・エアコンの 解体工場が新設されたばかりでした。都市型製鉄所 の社会的な使命だと力説されていました。

おまけ・・・・です(^^) ねじめ正一「言葉の力・詩の力」 (NHK人間講座) 日本放送出版協会 2001.4.1. 560円税別
※ねじめ正一さんが詩を志したのは、 中学校時代の技術科の先生の影響なんです。 ご存じでしたか!(別の著書の中で書いて おられます) 今日からNHKで放送開始です。


2000.12.20.

  3学年の担当をしていますが、この日は 「もちつき大会」をやっていました。
 21世紀 を目前にして、メッセージ を言わなければならなというので、困ってしまったのですが、
司馬遼太郎さんの 「21世紀に生きる君たちへ」 を紹介しました。
  故 司馬遼太郎さんが小学校国語の教科書 のために書かれたものです。
(大阪書籍・・・・ この教科書の5年生用、6年生用に司馬さん の文章が掲載されたのですが、
公立学校での 採択はゼロ、私立学校の数校で採択・・・)
 司馬さんは、この文章を書くのに半年をかけ、 小説を仕上げるよりたいへんだったということです。
 司馬さんは晩年「この国のかたち」などで、かなり 悲観的な見解を示していましたが、唯一期待した
のは、この21世紀に生きる「君たち」でした。
  また、「科学」「技術」についても触れています。 (文中で「科学や技術」「科学・技術」としているとこ
ろにも、司馬さんの幅広い視野を感じますね)

ビデオ「21世紀に生きる君たちへ」   (株)電通 1997年 PCVX-10498 33分 1900円

司馬遼太郎ほか「21世紀に伝えたいこと〜7世代後のいのちのために」
 工作舎 1997年11月 1800円税別 ISBN4-87502-289-1 C0012

司馬遼太郎ほか「21世紀に伝えたいこと〜7世代後のいのちのために」
 工作舎 1997年11月 ISBN4-87502-289-1 C0012

「対訳 21世紀に生きる君たちへ 司馬遼太郎」 ドナルド・キーン監訳 ロバート・ミンツァー訳 朝日出版社
 1999年11月 ISBN4-255-99052-2 850円税別

神川育子「こどもはオトナの父  司馬遼太郎の心の手紙」 朝日出版社  1999年10月
 ISBN4-255-99053-0 1500円税別
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「心にコドモがいなくなっているオトナがいますが、
  それは、
    話にも値しない人間のヒモノですね。」
                     (司馬遼太郎)


2000.9.26.

グループ・ディダクティカ編「学びのためのカリキュラム論」
勁草書房 2000.9. 2600円税別
ISBN4-326-29867-7

メーリングリストでも議論されることが多い「学び」とカリキュラムづくりの
方向をめぐる内容の本です。
メーリングリストなどでの議論では、少しものわかれ的?な状況ですが、
この本では議論の視点がわかりやすく、今、何を考える時なのかが明確
になっています。
特に第1章の「地図としての教育内容」と第12章の「自生す る学び〜
動機づけを必要としないカリキュラム」は、この議論 の多面的な方向性を
示すもので、たいへんおもしろいと思い ます。
議論の場面では、どうしても白熱した状況になり、誤解も生じやすいので
すが、落ち着いてこの問題に思索を巡らすための 良き案内役になってく
れる一冊ではないでしょうか。


2000.8.31.

 この夏、大阪・兵庫・神戸・奈良・京都・名古屋・・・・
(大橋先生、参考資料の紹介ありがとうございます)
その後、
精密測定機器メーカーのミツトヨ博物館(本社・川崎市)
工作機械メーカーの池貝(川崎工場)
※ここは史料館を見学に行ったのですが、工場も見ていったらとすすめられて
工場見学もしてきました(^^)
旧・下野煉化製造会社ホフマン輪窯 (栃木県野木町・国指定重要文化財)
※ホフマン輪窯の窯上部の構造と輪窯の全体の構造が良くわかりびっくり!
ミツトヨ宇都宮事業所・歴史館
も探検?してきました。まだWebページにしていませんが、 探検?リストは
「技術のわくわく探検記」にアップしておきま した。下記のホームページからどうぞ・・・
http://www.edu-c.pref.gunma.jp/gakko/tyu/mtdnsjh1
なるべくはやいうちにページにします。

さて、本の紹介です。(出歩いてばかりで、本から少し遠ざかり 気味の夏でした・・・・
そんな中で、この夏いちばんの本?)

石井龍一「役に立つ植物の話〜栽培植物学入門」
(岩波ジュニア新書355)岩波書店 2000.8.18.
700円税別 ISBN4-00-500355-9 C0245

 筆者は東京大学大学院農学生命科学研究科教授・同研究科 附属農場長で、
専門は作物学です。大学では作物学や栽培 植物学の講義をされてきた方です。
 定年を来年に控え、分子生物学を基礎にしたバイオテクノロ ジー関係の教育と
研究が多いなかで、「長い歴史の延長線上 にある伝統的な農業のことを解説する
本を書きたい」「若い 皆さんに農業に対する興味をかきたてさせたい」ということから
書かれたということです。
 農耕の起源、栽培植物(作物)、農業と工業、食糧問題について わかりやすく書
かれています(さすが?ジュニア新書)
 中学校の技術科との関連で、たいへん参考になる内容です。
  いわゆる「栽培」の学習を「食糧生産の技術」としたときに、 その学習内容を考える
上で、非常に重要な視点が見えてくる 内容を持った本と思われました。
 J・ハーランやN・I・バビロフの「植物の栽培化と農耕の起源」 (四大文明展は参考
になったなあ(^^))や「一作物一起源地」、 野生植物が作物化され栽培植物になる
過程でいったい何が変 わったのか、中尾佐助による各農耕文化の特徴(「冬作物」や
「C4植物」「穀類・まめ類混合農業」)など非常におもしろいと思いました。
 特に、「まめ類」は農耕の起源において必ず「穀類」と対に なって「作物化」され発達
してきた作物であるという指摘には びっくりしました(つまり知らなかった・・・認識不足!
ツタンカーメンのエンドウも、まんざらジョークとばかり言えなの だな・・・稲や麦などの
穀類、大根などの野菜類の授業実践は 多いのですが、それらに加えて「まめ類」も
クローズアップされ なければ・・・・)
 削減が進んでいる中学校の技術科の学習の中で、食糧生産 の技術(栽培)の学習は、
ますます逼迫してきている状況です。 ガーデニングではなくて食糧生産の技術のために、
何が基本的 な学習内容となるべきか、参考になる一冊でした。


2000.5.26.

村上陽一郎「科学の現在を問う」(講談社現代新書1500)
講談社 2000.5.20. 660円税別
ISBN4-06-149500-3 C0240
※科学研究の変質、技術と安全、情報と科学・技術(ここでは
小中学校のコンピュータ導入やコンピュータ・リテラシー教育な
どについて触れられています)、科学・技術と倫理、科学・技術
と教育・・・などについて考察されています。工業高校についても
評価されています。村上氏のこうした本は非常に読みやすい書
き方をいつもされていて感心します。

星野芳郎「技術と文明の歴史」(岩波ジュニア新書349)
岩波新書 2000.5.19. 700円税別
ISBN4-00-500349-4 C0240
※「クルマ・20世紀のトップランナー」に次ぐ岩波ジュニア新書
での第2弾ですね。
内容は
 古代・中世の自然と人
 機械文明の前夜(製鉄、蒸気機関、石炭・・・・)
 産業革命とフランス革命
 第二次産業革命と第一次世界大戦
 アメリカン・ライフスタイルとドイツと日本のナショナリズム
 ファシズムと民主主義との戦い〜第二次世界大戦
 世界人研宣言と「核の冬」
などです。高校生くらいにも読める内容の著作にも取り組まれる
星野氏に敬意(^^)

前間孝則「最後の国産旅客機 YS−11の悲劇」 (講談社+α新書15−1C)
 講談社 2000.5.20. 880円
 ISBN4-06-272015-9 C0295
※筆者の前間氏は石川島播磨重工業(IHI)の航空宇宙事業本部
技術開発事業部でジェットエンジンの設計に長く従事されてきた方です。
YS−11の開発プロジェクトを丁寧にまとめられています。
技術的には成功したが、経営的に失敗したといわれる名機YS−11
について考察しています。
経済力のなかった当時にグローバルスタ ンダードを目指す挑戦は
なかなかです。NHKのプロジェクトXに登場 しそうな内容 ですね(^^)


2000.5.9.

プラスチック関係の参考書で、わりあい良くまとまっていて
読みやすい本を見つけました。

佐藤功「はじめてのプラスチック」工業調査会 1999.3.
1850円税別 ISBN4-7693-4125-3 C2058

※材料としてのプラスチックの分類や材料選択・製品設計の面から
理解しやすくまとめられている本です。授業に役立つコラムも多く、
中学校技術科での材料と加工技術の学習のための教材研究に
役立つ1冊と思えます。


2000.5.8.

本の紹介です。

山根一眞「メタルカラーの時代 4」小学館 2000.4.1. 2300円税別   ISBN4-09-379424-3 C0095
※口絵写真の鍛造(発電所タービン軸など)が圧巻です!
 第2章「モノ作りの舞台」では「たたら製鉄」(和鋼博物館・ 日立金属安来工場)
  や製鉄所の熱延工場・冷延工場など 製鉄関係が続きます。
  松浦機械製作所のマシニングセンタ の話もなかなかです。LEGO、カールツアイス、
  ハッセルブラッド、 ヒューズ・エアクラフト、ニコン、キャノン・・・松浦機械製作所の
  マシニングセンタが活躍しているんですね!

後藤富治・村上聡「2000年版 おもしろ科学モノ情報 200選」
日本書籍 2000.4.25. 1600円税別 ISBN4-8199-0466-3 C0040
※教材・教具に欠かせない、さまざまなモノに関する紹介や 入手先についての情報です。
技術教育MLで紹介されている モノやお店もありますが、東急ハンズを本にしたみたいで、
見て いて楽しいです。教材・教具について、いろいろなアイディアが 浮かんできます(^^)

隔月刊インテリアマガジン「コンフォルト」2000年5月増刊
「あかり 光と灯のかたち〜古代から現代まで」
株式会社建築資料研究社 2000.5.1. 2200円税込
※長野県小布施にある「日本あかりの博物館」の展示解説書を 思わせる内容です。
  あかりの年表も似ています。ただインテリア としてのあかりに焦点があてられてい
  るため、技術的な解説や 近代以降の電灯については多少もの足りなさを感じますが・・・

季刊インテリア・マガジン「コンフォルト」1999年2月増刊
「基礎から学ぶ 素材・建材ハンドブック」 株式会社建築資料研究社
 1999.2.1. 2450円税込
※建築用のさまざまな素材・建材がわかりやすくまとめられていて、 写真も多く、
 参考になります。

高橋団吉「新幹線をつくった男 島秀雄物語」小学館 2000.5.1.
 1800円税別 ISBN4-09-341031-3 C0095
※国鉄・技師長 島秀雄氏!
 明日(5月9日)NHKで放送の プロジェクトXでも「新幹線開発」ですね。

桂木洋二「てんとう虫が走った日〜スバル360開発物語」
グランプリ出版 1995.3.6. 1460円税別 ISBN4-87687-157-4 C2053
※現在、国立科学博物館で開催中の企画展とも関連があって 参考になります。
  石膏から図面を作成していく手法や、技術開発 の試行錯誤が印象的でした。

下山大さんの八戸三中ロボコン・・・・INAXギャラリーを注文して 出版目録を見たのですが、
おもしろそうな本が目白押しです!
「れんがと建築」・・・近代化遺産の建造物には煉瓦は切っても
          切れないものですが、日本では耐火煉瓦が先
          に工業的に量産されたのですね。品川区のJR
          大井町駅中央西口にある品川白煉瓦がそうで
          すね・・・・
「継手・仕口」「すき・くわ・かま」「パピルス・サイエンス」
「型イノベーション」(金型!(^^))
「電話」「名古屋のマエストロ」 「まわる、まわれ水ぐるま」「小さな建築」
「職人のミクロコスモス」「わが町のモダン建築」
「道具謎とき」「道具の心理学」「建築教室」 「学校建築の冒険」
「不思議たのしい実験室」(この本は以前紹介しました!)
などなど・・・・・インターネットのINAXギャラリーのページから 注文できます。
既に届いている本もありますが、どれも期待を裏 切らない内容で・・・(^^)
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大木 利治 t-ohki@pop13.odn.ne.jp
群馬県碓氷郡松井田町立西中学校
http://www.edu-c.pref.gunma.jp/gakko/tyu/mtdnsjh1
※「技術のわくわく探検記」・・・・探検しすぎてページにするのが追いつきません(^^;)
  リストだけでもどうぞご覧ください!


2000.4.26.

大木(群馬・松井田西中)です。
NHKの「プロジェクトX〜挑戦者たち」(4/25放送)、
今回はホンダのCVCCエンジン開発の物語でした。

「CVCC(エンジン)の開発に際して、私は(世界の自動車 メーカーの)ビッグスリーと並ぶ
絶好のチャンスだと言った。
そのとき若い(技術者の)人たちから
 ・・・・自分たちは会社のためにやっているのではない、 社会のためにやっているのだ・・・・
と反発された。
いつのまにか私の発想は、企業本位に立ったものになって しまっている。
若いということは、なんとすばらしいことか。 皆がどんどん育ってきている」(本田宗一郎)

技術科の学習の中でも、こうしたことを感じとっていって ほしいと思います。
そして、こうした人たちのモノづくりへの社会的責任と情熱もです。

和光@鈴木です。
技術科というより、まさにわたしたち働く者の生き方そのもの。 今日も感動でした。
大木さんと同じ所、とくに印象的でした。
ところで、 AP研やCVCCエンジン開発にかかわった本ありませんか?
ご存じなら、教えて下さい。
当方では、
「本田宗一郎から学んだモノつくりの極意」(日刊工業新聞社)
「本田宗一郎の真実」(講談社文庫)くらいかな?

(日経BP 中沢さんから)
大木先生の番組/書籍紹介,いつも活用させていただいています。
ちょっと話題がMLとずれているかもしれませんが,J P ホーガンの
邦訳最新刊で「ミクロパーク」というSF小説を紹介します。

大木(群馬・松井田西中)です。
日経BP社の中沢さん、本の紹介ありがとうございます。
> 大木先生の番組/書籍紹介,いつも活用させていただいています。
> ちょっと話題がMLとずれているかもしれませんが,J P ホーガンの
> 邦訳最新刊で「ミクロパーク」というSF小説を紹介します。
> 少し前の本ですので,もし既にどなたかがご紹介済みでしたら
> お許しください。
> マイクロロボットを開発している会社の社長の息子が主人公。仕立てと
> しては少年冒険小説です。
> ジェイムズ・P・ホ−ガン 著 内田昌之 訳
> 東京創元社創元SF文庫 980円
マイクロロボット・・・・なかなか楽しそうです。ミヒャエル・ エンデの「はてしない物語」のよう?で、
読んでみようと思います。
 また、何かありましたらよろしくお願いいたします。

和光の鈴木さん・・・
> 今度、またホンダの技術開発の本が出ますね。(パンフレット
> が送られてきました。)
学校でメールを出したので、詳しく書けませんでした。

出水 力「町工場から世界のホンダへの技術形成の25年
   〜エンジン技術および生産技術の開発と展開〜」
ユニオンプレス 1999.4.7. A5 325ページ 4000円税別

です!
ただし、この本では創業期から自動車の生産を開始するまでの技術形成をまとめたものです。

ついでに、もう2冊

千葉 保「学校にさわやかな風が吹く
   〜新米校長の愉快な学校づくり」 太郎次郎社 2000.3. 1800円税別
ISBN4-8118-0655-7 C0036
   やさしいことをふかく
      ふかいことをゆかいに
              (井上ひさし)
さっそく技術科準備室にも掲示しておきました。

増田彰久「写真集成 日本の近代化遺産」(全3巻)
日本図書センター 36000円!
36000円・・・・う〜ん、どうしようか(^^;)
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大木 利治 t-ohki@pop13.odn.ne.jp
群馬県碓氷郡松井田町立西中学校
http://www.edu-c.pref.gunma.jp/gakko/tyu/mtdnsjh1
※「技術のわくわく探検記」もよろしく!
(村松さん、川俣さん・・・類似品ですみません。 告訴しないでね(^^))
ホームページの下の方の新着情報からたどれます!
ちょっと忙しいので、Webページにしていないものも ザクザクありますが・・・・
そのうちにエイヤアっと・・・


2000.4.20.

>和光@鈴木です。
>ゴミ箱行きかと思ったら返事が来たりして。

びっくり(^^)
神田・岩波ブックセンターで、面白い本見つけました。
(さっきのメールで紹介し忘れてしまい・・・すみません)

山中俊治:構成・AD・絵
赤池 学:文
佐藤千春:絵
「自動車が進化する
 〜未来のクルマに込められた安全・環境・エネルギー技術」
(人と技術のスケッチブック・シリーズ) 太平社
 2000年4月 2200円税別  62ページ
ISBN4-924330-53-1 C0758

一見、絵本風・絵本サイズ(^^)の大きな本です。30cm×24cm
この種の本としては、最新の状況を扱っていて、おすすめです!!

本の腰巻きから
「産業界と教育界が応援するシリーズ第3弾! 最先端のモノ作り絵本
森や田園を守り、そこと都市をつなぐ未来の移動はいかにあるべきか。
自動車メーカーは今、自動車だけでは解決できない社会のあり方の
研究にも着手しています。」

自動車の設計、生産、技術と人間のかかわりなど、内容が非常に
充実しています!あまりの充実さと、しっかりした記述にびっくりです。
中高生・大学生にもすすめたい一冊です。

目次から
1.プロローグ 未来は新しいロバに乗って
2.安全技術 実験と分析を繰り返して
3.環境技術 少なく燃やす、きれいに走る
4.デザイン クルマの基本を作る人々
5.海外生産 世界中を走る
6.デジタル技術 電子の世界の組み立て工場
7.タイヤ開発 タイヤの溝は何のため?
8.素材開発 畑でとれる未来のクルマ
9.リサイクル 再び活かすための技術
10.代替エネルギー 電気でお酒で空気で走る
11.交通情報システム 道路とクルマが語り合う未来
12.技能伝承 手づくりという選択
13.次世代研究 いろいろな未来
14.ユニバーサルデザイン 誰がためのクルマか?
15.エピローグ 交通の未来は町づくりの未来

すごい内容でしょう!文章もけっして子どもだましの
ものではありません。この種の本としては、久しぶり
の掘り出しものです・・・・(ちょっと誉めすぎかなあ?
責任負えませんが・・・・(^^;))


2000.4.15.

>和光@鈴木です。
>先日プロジェクトXに登場した富士山レーダー計画の一任者
>新田次郎の小説「ある町の高い煙突」(文春文庫)読まれた方は
>ありますか?
>小説は、日立鉱山の煙害に苦しむ入四間村が、煙害から立ち上がる様を描いたドラマ
>です。
鈴木先生の紹介してくださった
新田次郎「富士山頂」(文春文庫に・1・1)文藝春秋 1974年
    390円税別 ISBN4-16-711201-9
は、富士山レーダーの建設について予算折衝、建設途上、完成後
の諸問題について具体的で、おもしろく読めました!(学校の退任
式後の飲み会への往復で、電車の中で読み終わりました。(^^)
それにしても予算獲得は上?から下?まで体質は同じですね・・・)
本の終わりの解説(尾崎秀樹さん)でも
     新田次郎「ある町の高い煙突」
が紹介されていました。今度読んでみます。
日立鉱山の高い煙突は 自然倒壊してしまって今は見ることができませんね。
これらの本は「小説で読む技術史」と言えます。高校生以上の夏休みの課題
図書にうってつけでしょうね。中学生にはちょっと難し い・・・・
NHKの番組「プロジェクトX〜挑戦者たち」でしたら中学生でも 大丈夫です。
ありがたい番組がはじまってくれました。
あっ、新田次郎の「富士山頂」は確か映画化されていますよね。
昔、見た気がしますが・・・・????

本の紹介です。
松尾博志「武井武と独創の群像
  〜生誕百年・フェライト発明七十年の光芒」工業調査会
    2000年2月 2300円税別
    ISBN4-7693-6130-0
※恥ずかしいのですが、武井武氏のフェライト磁石について、まったく といって
いほど知りませんでした。武井武氏の生誕百年にふさわし い入念な調査に基
づいた記念碑的な著作です。670ページの大部な 本ですが松尾博志氏の労作
に驚きを感じました。ひと通り読むのに 2ヶ月もかかってしまった・・・(^^)

関 満博・宮沢木実 編「モノづくりと日本産業の未来」新評論
   2000年2月 2600円税別 ISBN4-7948-0478-4
※メーリングリストの最近の議論で「ものづくり」と「コンピュータ」 が話題になって
いますが、それに関連が深い内容です。  情報化時代の中で、危機的な状況に
立たされている機械工業の 基礎となる技術は、いったん崩壊すると、その再生が
きわめて困難 であることを取り上げています。
 そういえば、先日の新聞で「通産省は4月10日、機械などで代替 できない特殊
技能を数値に置き換えて蓄積していく事業を来春にも 始める・・・」
(上毛新聞2000.4.11.)という記事を目にしました。

ヨハン・ベックマン著 特許庁内技術史研究会 訳
「西洋事物起原(四)」(岩波文庫 青477−4)岩波書店 2000年3月  900円税別
 ISBN4-00-334774-9
※以前に坂口先生他が紹介してくださった、待望の(四)です。
「一般技術学の構想」「蒸気機関とジェームズワットの諸発見」「鋼」など
なかなかおもしろいですね。「ホップ」なんていうのがあって、まあ記念碑
的著作ですから・・・(^^)

中山 茂「20・21世紀科学史」NTT出版 2000年2月 2500円税別
   ISBN4-7571-6003-8
※釈迦に説法(^^;)・・・・トマス・クーン「科学革命の構造」・・・中山茂氏
がコンピュータと学問の新たな展開を考察します。

島尾永康「ファラデー〜王立研究所と孤独な科学者」岩波書店
 2000年3月 2600円税別 ISBN4-00-005944-0
※技術の分野でも見逃せないファラデーですが、ファラデー自身は純粋
科学(?)を目指し、技術的な応用は追究しませんでした。意図的に嫌
ったというほうがいいのかなあ? ファラデー自身について書かれた著作
はいくつかありますが、その個性 的な生涯は、まだまだ語り尽くされてい
ないようです。
 上記の武井武氏の本の中にも「君は、ファラデーになれ!」というのが
ありました。(^^) アインシュタインもファラデーの肖像を書斎に飾ってい
たそうです・・・・(こちらは偉大な先達として、そしてそれは乗り越えられる
対象としてですが・・・)

日経サイエンス編「養老孟司・学問の挑発
     〜脳にいどむ11人の精鋭との論戦」日本経済新聞社
  2000年2月 1400円税別 ISBN4-532-16334-X
※テレビに登場してくる養老孟司氏は、技術や工学に対して批判的なのだ
な・・・と感じていましたが、ここでは対談相手が工学の研究者です。コンピ
ュータと脳科学の現状がどうなっているのか、おもしろい対談の中でくりひ
ろげられています。相手によって楽観的だったり、悲観的だったりしますが・・・

片山 修「ソニーの法則」(小学館文庫619)小学館 1998年  619円税別
 ISBN4-09-416111-2
※NHKの「プロジェクトX」で「VHSビデオ開発」の番組がありましたが、 番組では
日本ビクターのサイドから見たものですよね。それをソニーの サイドから見ると、
松下幸之助・松下電器の戦略がクローズアップしてきます。 ある意味で、少し冷静
になって見る視点が重要ですね。ただし、技術者たち の思いをクローズアップすると
いうという点では、番組はうまくいっていると思 います。

中森清美「図解でわかる部門の仕事 技術部」
   日本能率協会マネジメントセンター 2000年3月   1500円税別
  ISBN4-8207-1487-2
※会社(製造業)の技術部門の業務について、わかりやすくまとめられています。
中学校の技術科教員にとっては、ありがたい1冊です。(現場の教員が現場の
技術者の仕事を知る!・・・・(^^)ちょっと皮肉っぽい言い方かな)

宗像盛久編「横浜開化錦絵を読む」東京堂出版 2000年1月   2200円税別
 ISBN4-490-20386-1
※近代化遺産を、この目で確かめに横浜に行ったときに、今度は風景が違って
見えるかな?

柴田鉄治「科学事件」(岩波新書663)岩波書店 2000年3月  660円税別
 ISBN4-00-430663-9
※ジャーナリズムの世界で活躍されている筆者が、現代の科学技術の諸問題
について「脳死・臓器移植」「薬害エイズ」「体外受精」「原子力」「水俣病」「大地
震」「クローン牛」など、まさに今日的な課題を考察しています。

小川洋「なぜ公立高校はダメになったのか」亜紀書房 2000年4月   2200円
 ISBN4-7505-9903-4


和光@鈴木です。
大木さんの紹介にあったベックマンの一般技術学の構想について。
ベックマンは、それまでの技術とちがって技術にかかわる素過程で技術そのものを分類整理しました。
それが一般技術学の構想です。
簡単に言えば、「切る」とか「つける」とか「削る」とかそういうもので加工技術を分類しました。それが、
その後もっと整理されて現在では「工業規格」(DIN)に なっています。この工業規格に基づいて、教育
内容を整理・系統化していたのがかつての東ドイツの工作教授の内容編成でした。ドイツ語でいう「アル
ゲマイネ・テヒノ ロギー」は、いかに技術を認識するかという分類・整理の学問なのです。その成果を 取
り入れた教育内容編成は見事です。
わたしの、大学院時代の研究はその詳細を明らかにすることでした。

そうですか。読んでいただけましたか。 番組と重なってとてもおもしろかったですよね。 小説など10年に一度しか読まなかったわたしがこのところけっこうよく読んでいま す。 「ある町の高い煙突」もとてもおもしろいですよ。昨日手労研の常任委員会で話をし たところ「もっとあるよ」といろいろ紹介されました。いやいやよのなかすごい なぁ。
> 関 満博・宮沢木実 編「モノづくりと日本産業の未来」新評論
>    2000年2月 2600円税別 ISBN4-7948-0478-4
> ※メーリングリストの最近の議論で「ものづくり」と「コンピュータ」
> が話題になっていますが、それに関連が深い内容です。
>  情報化時代の中で、危機的な状況に立たされている機械工業の
> 基礎となる技術は、いったん崩壊すると、その再生がきわめて困難
> であることを取り上げています。
>  そういえば、先日の新聞で「通産省は4月10日、機械などで代替
> できない特殊技能を数値に置き換えて蓄積していく事業を来春にも
> 始める・・・」(上毛新聞2000.4.11.)という記事を目にしました。
この本は読みました。関さんの「フルセット形産業構造を越えて」をよりわかりやす く描いた本ですね。著者にNHKのディレクターがいて技能オリンピックの様子が描か れていました。 「モノつくり」がどうして重要なのかということを産業構造の中でとらえ直す好著だ と思います。
以前、村松さんに「どうして中小企業なのか?」と言われていまひとつ感覚的な解答 しかできなかったのですが、この本にはなぜ基盤技術を支えるのは中小企業なのかと いう解答がありました。関さんの「新「モノづくり」企業が日本を変える」(講談 社)とあわせて読みたいですね。また、森清さんの「旋盤ひとつでアジアが見える」 もこの本を実証するものでしょう。
大木さんの感想もぜひ聞かせて下さい。


1999.12.27.

 大木です。
 スキー教室の下見で、峰の原スキー場(長野県須坂市)に行ってきたところです(^^)
 さて、今読んでいる途中なのですが、是非紹介したい本があります(すでにご存じの方、
失礼します(^^;))
 ヘンリー・ダイアー著(平野勇夫訳)
「大日本〜技術立国日本の恩人が描いた明治日本の実像」
   実業之日本社 1999.12.31. 6800円(税別)
   ISBN4-408-10357-8
※工部大学校初代都検ヘンリー・ダイアー(Henry Dyer,1848〜1918)が帰国後に日本
滞在の経験と資料をもとに日本を欧米へ紹介した大著の訳です。大部な本ですが、ダイ
アーの見た日本が実に幅広く述べられ ています。
(参考)三好信浩「明治のエンジニア教育」中公新書
     三好信浩「ダイアーの日本」福村出版

鈴木淳「新技術の社会誌」(日本の近代15)
  中央公論社 1999.12.15.  2400円(税別)
   ISBN4-12-490115-1
※著者は「明治の機械工業」で中小企業研究奨励賞を受賞した方です。
維新の技術
   洋式小銃、活版印刷、人力車
産業革命と生活
   時計、蒸気ポンプ、板ガラス
大衆の技術革新
   電車、自転車、ラジオ
家庭生活の変容
   洗濯機、プロパンガス
新時代の社会誌
・・・・当時のポスター、チラシ、広告、図版等が カラー印刷されていて、インパクトがあります!


1999.12.25.

本や雑誌の紹介です。

原子力資料情報室「恐怖の臨界事故」(岩波ブックレット No.496)
     岩波書店 1999.12.20. 440円(税別)
     ISBN4-00-009196-4
※エネルギー政策の根本的転換について

「親子で楽しむモノづくり体験館2〜身近なモノのつくられ方図鑑」
     日刊工業新聞社 2000.1.20. 1260円(税込)
     ISBN4-526-04507-1
※青函トンネルのできるまで
 どうやってつくられるの(セメント、石油精製・・・・)
 リサイクル(スチール缶、アルミ缶、ガラスびん)
 材料(鉄、アルミニウム、銅)
 身近なモノの原理(プラスチック、接着剤・・・)
 技術科の授業プリントの作成の参考になります!

瀬戸村勝利「図解でわかるアルゴリズム入門」
     日本実業出版社 1999.11.20. 1700円(税別)
     ISBN4-534-03010-X
※アルゴリズムの基本(コンピュータ・プログラムの考え方、組立て方法 )、
構造化の考え方・・・・・「情報とコンピュータ」での学習内容の参考に!
どなたか、このようなアルゴリズムについて、わかりやすく扱った本があっ たら紹介をお願いします・・・・

PCM研究所編「はじめようBTRON〜考えることを助ける国産OS」
     パーソナルメディア 1999.8.10. 2000円(税別)
     ISBN4-89362-170-X
※オペレーティングシステムも学習の中で比較させたいですね。

村上健一郎「インターネット」(岩波科学ライブラリー 17)
     岩波書店 1994.11.  1000円(税込)
     ISBN4-00-006517-3
※インターネットの本質をわかりやすく説明しています。

上林好之「日本の川を甦らせた技師デ・レイケ」
     草思社 1999.12.3. 2500円(税別)
     ISBN4-7942-0928-2
※近代河川改修の基礎を築いたオランダ人技術者デ・レイケ

小林孝久「カール・ツァイス〜創業・分断・統合の歴史」
     朝日新聞 1991.10.10.
     ISBN4-02-258480-7
※以前、メーリングリストで話題にしたカール・ツァイスに関するものです。
日本の「ヤシカ(現:京セラ)」との関係にも触れています。

群馬大学工学部化学系学科編「気軽に化学」
     上毛新聞社 1996.10.1. 1000円(税込)
※群馬の地方紙「上毛新聞」に連載された「気軽に化学」をまとめたものです。
一般向け(青少年)の公開講座の紹介もあります。
 生活と化学、繊維とプラスチック、ケイ素と鉱物、ガラスと液晶、おもしろい 分子、環境と宇宙、哲学と研究・・・・

小宮山宏「地球持続の技術」(岩波新書・新赤版647)
     岩波書店 1999.12.20.
     ISBN4-00-430647-7 660円(税別)
※ハイブリッド自動車、燃料電池自動車、ヒートポンプ、地下熱交換型冷暖房 システム、コジェネレーション、複合サイクル発電、金属のリサイクル法、古紙 のリサイクル法、太陽熱発電、太陽電池、バイオマス利用システム、極地の 風力発電・・・・・

ヨハン・ベックマン(特許庁内技術史研究会訳) 「西洋事物起原(二)」(岩波文庫・青477−2)      岩波書店 1999.12.16.
   ISBN4-00-334772-2  900円(税別)
※一般技術学、ニューコメン、ワット・・・は(四)ですね(^^)


1999.12.19.

 大木です。
 少し古いDOS/Vのパソコンが3台あるので、BTRONのOSを入れて技術科の学習で使おうと思いまして、秋葉原に「B-right/V R2・・・超漢字」 を買いに行ってきました。ラオックス・コンピュータ館 で8990円!(^^)・・・群馬県にはお店に商品が 置いてあるところはありませんので・・・・ラオックスでは、パーソナル・メディアの方がデモンストレーシ ョンをやっていて、今ならパソコンに貼る小さなシー ル付きですよ!ブルーで厚みのあるおしゃれなシー ルで、Windowsのシールの上に貼ってしまお〜っと(^^)
 次はLinux! どなたか、日本語版でおすすめ のをご存じでしたらアドバイスを!!
 ついでに神田の三省堂書店へ・・・・
 以前、レゴ・マインドストームズの話題が続きましたが、現在、三省堂書店神田本店で来年1月15日までの期間、「マインドストームズ」「ロボティクスセット」 「ドロイドキット」を販売していますよ!  「マインドストームズRIS」、「ロボスポーツ」 「エクストリームクリーチャーズ」はオーム社などを通して購入できますが、」「ロボティクスセット」 「ドロイドキット」が書店の店頭に並んでいるので びっくりしました。
 それからですね(^^)、翔泳社から出ている「LEGO MINDSTORMS パーフェクトガイド」(ISBN4-88135-769-7)は知っていましたが、下の2冊も一緒にありました!

五十川芳仁「レゴのしくみで遊ぶ本  〜LEGO TechnicからLEGO MindStormsまで」
    ソフトバンクパブリッシング株式会社 1999.12.8. 1900円(税別) 120ページ
    ISBN4-7973-1047-2

古川剛「MINDSTORMS BOOK  〜レゴブロックでロボット作り」
    日経BP出版センター 1999.12.3. 2800円(税別) 160ページ
    ISBN4-8222-0709-9

 たまたま見つけて衝動買い、たくさんの荷物で移動が たいへんでした(^^;)この冬休みは「オートマ君」!!と 「マインドストームズ」!かな?(^^)
  カール・ツァイス、ヘンリー・ダイアー、モノづくり体験館2 などの書籍も見つけてきましたので、読んでから紹介します。
  あっ、それから「逓信総合博物館」と「たばこと塩の博物館」 にも行ってきました(ミュージアムショップでおもしろいモノ 見つけました・・・これも後ほど紹介します・・・・)
 なんか、てんてこまいの1日だったなあ〜(^^;)


1999.11.30.

 また、おもしろい本を見つけてしまって、ただいま一気読み決行中です。(※インターネット上は、怪しい情報も流れますので気を付けて!(^^;))

坂村健「痛快!コンピュータ学」集英社
 1999.11.30. 1700円税別
  ISBN4-7976-7007-X

 坂村氏が大学で教えている「コンピュータ科学」 の講義をレベルを下げずに、しかも面白く、わかりやすい内容という「無茶な注文」に応えた「コン ピュータ学入門書」です。
 コンピュータ学は、電気工学、数学、論理学、 半導体工学、通信技術、脳科学・・・・と内容が多岐にわたっていて、大学の基礎コースでもコン ピュータ学は2年がかりで行うのだそうです。それでも最後の方は駆け足になるという・・・・
 こんな「無茶な注文」になぜ坂村氏が応じたか・・・
  20世紀最大の事件であったというコンピュータの 発明は、実はこれからが本番なのだそうです。 それに比べたら、この半世紀の激動はほんの 序曲である・・・そして今後は「パーソナル・コンピュータが消えていく」(企業などビジネスの現場で は残るかも知れないが、日常生活の中からは 消えていく)と述べています。
 こうした、コンピュータが過去のものとなっていく ポスト・パソコン時代はカウントダウンに入ってい る・・・・ 「・・・そうした時代になったとき、私たちに求めら れる「コンピュータの知識」とはどんなものか。 今までのように、むずかしいパソコンの操作方法 を知っていることが自慢になり、評価される時代 は終わりを迎える・・・そんな小手先の知識は無 用になってくる・・・・  しかし、だからといって「コンピュータの知識なん てまったく不要だ」ということになるかといえば、そ れは違う・・・コンピュータがもっと身近になればな るほど、問われてくるのが、本質につながる理解 であり、知識だと思う。高度な情報化社会を、主 体的に生きていくためには、コンピュータやインタ ーネットの「基礎知識」がなによりも大事になってく るはずである。・・・」  技術科(普通教育としての技術教育)でのコンピ ュータの学習を考える上で、非常に重要な指摘にもなっていると思います。
 この本は装丁が少し軽いビジネス書っていう感じ ですし、コルゴ13&山科けいすけ氏書き下ろしギ ャグありですが、内容はけっこう骨太ですよ!(^^)
 なんか、また背中がぞくぞくしてくるなあ〜
 はやく続きを読みたいので、この辺で・・・では。
 あっ、2000年問題で坂村健氏が「クローズアップ 現代」(NHK)に今、出ています。コメントはなかなか 冴えてますね!(ファンなのかなあ〜)   


1999.11.25.

 丸善(株)から「第3回丸善ビデオフェア」開催の通知が届き ました。
 教育関係・企業・公共図書館向けビデオ4000巻(新作を中心にCD−ROMも含みます)を集め視聴もできるそう です。展示領域には工学や教育もあります。
1999年12月3日(金)10:00〜18:00
      12月4日(土)10:00〜16:00
 第2丸善ビル3F(東京都中央区3−9−2)
 営団地下鉄銀座線・東西線 日本橋駅3分
 都営浅草線 日本橋駅3分
 JR東京駅8分
※これまで行ったことがないのでどのようなフェアかわかりませんが、一応紹介まで(^^;)

本の紹介です。
ジェーン・ハーリー著(西村・山田訳) 「コンピュータが子どもの心を変える」
  大修館書店 1999.11.20. 2200円税別
   ISBN4-469-21242-3
※一気に読んでしまったのですが、少し暗い気持ちになりました。 LOGOやMindStormsの話題も出てきます。本の帯には「接続 失敗!?コンピュータの導入で、学校は、子どもたちは、どう変わったか?育ったのは、情報の海を泳げる未知の知性?それとも 何にも集中できない頭脳と閉ざされた心?・・・・安易な導入と、 実体験を欠いた子ども時代が生む創造力の低下・・・・」  この方面に詳しい方のコメントを期待します。本の中に「技術科」 という訳が1箇所出てきます(^^)

アイリック・ニュート著(猪苗代英徳・訳) 「世界のたね〜真理を追いもとめる科学の物語」
   NHK出版 1999.10.25. 2000円税別
   ISBN4-14-080469-6
※朝日新聞の書評で長谷川眞理子氏(専修大学)の絶賛に刺激 され、スクランブル発進モードで書店に急行したら、ちょうど店にあ り、こちらも一気読みです。
 書評では子ども向け?の科学史・・・と ありましたが、科学史・技術史+科学哲学ですね。上手にまとめら れている本です。感心・・(^^)
 多少、技術史に関する記述に物足りなさを感じますが、これだけ広範な領域について概論的な退屈さを 感じさせない内容はたいしたもんだなあ・・・著者は私と同年代(^^;) でノルウェーの科学ジャーナリスト。アイザック・ニュートンに似てます ね(^^)。晶文社から出ている「数の悪魔〜算数・数学が楽しくなる 12夜」エンツェンスベルガー著もそうですが、こうした優れた子ども 向けの本が出てくるのはうれしいものですね。わたしのような浅学の者にもです・・・
 訳者が巻末で北海道大学科学史研究室を紹介(Webページ+本 の紹介)しています。

柿沼義彦「ディーゼルエンジン〜ディーゼルNO?YES?」 山海堂
 1999.11.1. 1200円税別
  ISBN4-381-10155-3
※100ページとちょっとの本ですが、ディーゼルエンジンの歴史や技術、今日的課題などわかりやすくまとめられています。(株)ゼクセルが出している「ディーゼル読本」でわかりにくかった内容も、この本で解決しまし た。今年開催された「東京モーターショウ」ではゼクセルが「新・ディーゼ ル読本」を新たに配布していましたが、この本のようにまとめてくれると わかりやすかったのになあ。
 そういえばモーターショウで、ダイハツが展 示していた2サイクルディーゼルエンジンがありましたが、この本にはヤ マハ発動機がそれより先に開発に成功していたんですね。
 「東京都ディーゼルNO!作戦」や「内燃機関の最終完成モデルとしての ディーゼルエンジン」を考える上での基礎知識になると思います。時代は 「燃料電池」ですが、ディーゼルエンジンも捨てたものではないですね。
 ゼクセルとBoschの関係(ゼクセルはBosch Groupです)もわかりま した!(^^)

西川兼康「熱工学の歩み」 オーム社出版局(テクノライフ選書)
   1999.2.20. 1400円税別
   ISBN4-274-02387-7
※この本も約120ページですが、蒸気動力と熱力学に関してコンパクト にまとめられています。技術科でも蒸気機関について学習しますが、蒸気 動力は産業革命前後の決して過去のものではなく、熱力学の成立や、今日の蒸気タービンとして重要な位置を占めているわけです!(・・・と、なぜ か力がこもってしまう自分が恥ずかしい(^^;))
  なぜか偏った本の紹介ですみません。でも、そもそも関心のあることにつ いて読んでいるわけで・・・・あっ、gijyutsu.comに本の登録をしないと。 村松さん、ごめんなさい・・・・


1999.11.13.

ついでに・・・・
 今月号の雑誌「子供の科学」(1999年12月号/誠文堂新光社)に、 「コンストラクション組み立てセット」(あこがれの金属玩具G/66ページ) という記事があります。
 基本的な部品を組み合わせて機械を組み立てて いくもので、LEGO−LOGOの元祖っていったらいいのかなあ(^^) メルクリン社(1931年・ドイツ)、メッカーノ(1925年・イギリス)、デルタ (1925年?・日本)、エレクター(1925年・アメリカ)が写真付きで紹介 されています。
 機械要素・機構・原動機(モーター)などつくりながら楽しく 学べるものが1900年頃から登場してきたのですね。
 もひとつ、同じ雑誌の50ページに 「創刊75周年 作って、得られるもの 模型はおもちゃ?」 という記事も掲載されています。
 1931(昭和6)年に「少年技師設計図」 というシリーズで毎回B4版の設計図を掲載し、図面の裏側には実物の 紹介と模型の製作方法が載っているというものです。昭和6年第4号には 「国鉄ED16型・電気機関車」です(^^)  技術科の授業づくりに参考になりますね。  えっ、どのようにですかって?(^^)


1999.11.4.

大木です。
>高知大学の坂口です。
> 大木先生、いつも本の紹介ありがとうございます。とても助かっています。
こちらこそです(^^)・・・大木先生でなく、大木さんでけっこうです。(^^)
このメーリングリストは、○○さんでいきましょう!(^^;)なんてね。
> ところで、以前に大木先生からご紹介いただいたヨハン・ベックマンの「モノ
>ここに始まる」(地球人ライブラリー、小学館)ですが、99年9月の出版開始
>直後に大学生協を通じて早速注文したところ、すでに「絶版」との連絡を先日受
>け取りました。何かの間違いではないかと思い、小学館に直接在庫の有無を確か
>めたのですが、やはり在庫なし、とのことでした。
この本は新刊なので、変ですね。そんなにはやく絶版なんて?
> 過日お伝えしたように、ベックマンの「西洋事物起原」が岩波文庫に収録され
>たことを知りましたけれど(現物はまだ手にしていません。99年10月15日発売開
>始)、問題の「モノここに始まる」も「西洋事物起原」と同じく、Beitrage zur
>Geschichte der Erfindungen の和訳本なのでしょうか(=「西洋事物起原」を
>「改題」したもの)。
> ちなみに、最初の和訳本「西洋事物起原」は、特許庁内技術史研究会訳の3冊
>本として1980年にダイヤモンド社から出されました。岩波文庫版(全4冊)
>も同じく特許庁技術史研究会訳だから、この1980年出版本の「復刻本」なの
>でしょうか。
この本は上記の指摘通りです。まだはじめの1冊しか出ていませんが、今後3冊 出る予定です。安価で入手できるので文庫になって良かったですね。1980年の ものは古書店でけっこう高値がついています。文庫の方は、少し大きな書店 で簡単に入手できますね。私も先月購入して、ぱらぱらページをめくっています。 (1980年版は学生時代に神田の明倫館書店で購入したのですが、理工系専門 の古書店は目がきいていて高いです。バラはけっこう安値で、あちこちの古書店 で見かけます。)


1999.10.30.

大木です。
東京国立文化財研究所 監修 「産業遺産〜未来につなぐ人類の技」
   大河出版 1999.9.25. 3200円税別
   ISBN4-88661-352-7
クリス・エヴァンス「精密の歴史」や 中山秀太郎「機械発達史」を出して いる大河出版から上記の本が出ま した。
国立科学博物館、産業考古学会、 文化庁、博物館明治村、トヨタ博物館、 イギリス国立科学産業博物館、 ドイツ技術博物館、日本工業大学 工業技術博物館、その他博物館等 で中心となって活躍されている方々 が執筆されており、内容が非常に 充実したものになっています。写真 も豊富です。


1999.10.23.

大木です。
朝日新聞「天声人語」(1999年10月16日)に紹介 されていて、思わず買ってしまった詩集です。 「時代おくれ」・・・・技術科では何を学んだらよいか(^^;)
「倚(よ)りかからず」・・・・・・自分で考えること(^^;)
「鄙ぶりの唄」・・・・うっ、
-------------------------------------
茨木のり子「倚りかからず」筑摩書房  1999年10月
 1800円税別  ISDN・・・・(^^;)  ISBN4-480-80350-5


1999.10.20.

 雑誌「太陽」(平凡社)1999年11月号(No.469)は 特集「産業遺産の旅」です。
 「古さ」の味わい 南伸坊
 三井三池炭坑
 大人の社会科見学〜産業遺産の楽しみ方 清水慶一
 富国製糖
 小野田セメント徳利窯
 産業遺産は囁き、語り続ける 松山巌
 活字〜イワタ販売
 碓氷峠旧線(・・・・地元!!(^^))
 佐渡鉱山  ホフマン式輪窯  豊稔池ダム  アート〜明和電機  琵琶湖疎水  横須賀造船所ドライ・ドッグ  コンピュータ〜富士フィルム・TAC
 変わらない風景 妹島和世
 八幡製鐵所  レンズ〜ニコン  明治のハイテク
 博覧会に驚愕仰天 橋爪紳也
 モダン都市東京のランドスケープ
 機械時代の終焉? 谷川渥
 亀の子束子〜亀の子束子西尾商店  シルクシティ桐生をめぐる絹の幻影  「栄光の第二次産業」の土地を訪ね歩いて・・
 東京タワーの571日
 (株)ニッポンの元祖ヒット商品
 知られざる日本の巨大地下空間 


1999.10.17.

雑誌「子供の科学」1999年11月号66ページに
1910〜1920年代の教材用モーターがカラー写真 入りで紹介されています。
おもしろい内容なので、書店 でご覧になってみてください。
「あこがれの金属玩具 第7回 モーター(1910〜)」
-----------------------------------------
山田英夫「デフェクト・スタンダードの経営戦略
  〜規格競争でどう利益を上げるか」 (中公新書1493)中央公論新社 1999.9. 660円税別
  ISBN4-12-101493-6
※技術的に優れているものが標準になるわけでは ないこと、どのような製品が標準になるのか、標準 はいつ決まるか・・・


1999.10.13.

 本の紹介です。
 今日、岩波講座「科学/技術と人間8 地球シス テムのなかの人間」を受け取りに書店に行ったつい でに見つけました。(岩波講座・・・労働手段体系説、 意識的適用説・・その他を主張する皆さ〜ん、おもし ろい本ですよ(^^)是非!)

 (株)エディト編「学校で教えない 職人の仕事」
   竹村出版 1999年5月10日 1500円税別
   ISBN4−924338−77−X
 この本の第五章が「テクノロジーの職人」になってお り、マザーマシン、建築技術開発、農業工学研究員、 プレス加工技術、精密板金、文化財保存技術、リハビ リ用医療ロボット、レーザー・ターンテーブル、熱処理 技術とおもしろそうな内容が山盛りです(^^)伝統的な 職人の紹介もあります。これから秋の夜長を読書三昧 モードへ・・・

 もう一冊
共同通信社文化部編著 「人にやさしい道具 〜シニア生活を豊かにする便利な商品たち」
(宝島社新書)宝島社1999.10.24. 660円(税別)
 ISBN4−7966−1616−0
 この本は、いわゆるシニア世代のための生活グッズの 紹介で、東急ハンズ的なおもしろさがあります(^^) 人間工学的というともっとかっこいいかなあ?立ち読み でもいいかな?


1999.10.4.

 雑誌と本の紹介です。
雑誌「THE 21」1999年10月臨時増刊号
   PHP研究所 600円税込み
は「日本の技術力」特集です。たくさんの「ものづくり」 の現場や技術が紹介されています。120ページにわ たって紹介されており、たくさんすぎて書き切れません ので省略します。これまで知らなかったことがたくさん 掲載されていました。

日刊工業新聞社からシリーズで出ている「モノづくり」 (eX7Mook)の最近出版された3冊です。(正確には この3冊も雑誌に分類されますが・・・)
「親子で楽しむ モノづくり体験館」(eX7Mook57)
「親から子に伝える「モノづくり」誕生物語その壱」(eX7Mook58)
「親から子に伝える「モノづくり」誕生物語その弐」(eX7Mook59)
これまでのシリーズを再編集した部分も多いのです が、楽しく読める内容です。生徒にも勧められます。 ちょっと用事ができてしまって、ISBNなど省略しますが 書店にならんでいますのでお許しください(^^;)  あっ、下記の本校のページにも本の紹介入れてあり ます。古い本ですが内容の優れた?ものです。ホーム ページの新着情報からたどれます。名付けて「青少年 のための技術・工学書専門の古本屋街」!です。(ちょ っとふざけているかなあ〜)まだ本の写真だけですが、 そのうち紹介や解説文を入れます。現在25冊ですが 今後どんどん増やします。まだ分類して掲載していま せんが、ときどきのぞいて見て下さい。


1999.9.8.

 本の紹介です。
 ヨハン・ベックマンに関する久しぶり?の本です。
-----------------------------------------
原作:ヨハン・ベックマン 訳:今井幹晴 解説:荒俣宏 「モノここに始まる」(地球人ライブラリー)
小学館 1999年9月20日 1600円(税別) ISBN4-09-251042-X -----------------------------------------
ドイツ・ゲッチンゲン大学ヨハン・ベックマン・・・・ ・・・・技術学!  学生時代を思い出すなあ〜 (本の紹介になっていませんね(^^;)

よしだ みのる編 さいとう やすひさ絵 「ジャガイモの絵本」(そだててあそぼう4)
農文協 1997年 1890円(税込) ISBN4-540-96170-5

たけだ ひでゆき編 にしな さちこ絵 「サツマイモの絵本」(そだててあそぼう3)
農文協 1997年 1890円(税込) ISBN4-540-96169-1

上の2冊は「そだててあそぼう」シリーズの うちの2冊ですが、このほかにトマト、ナス、 トウモロコシがあります。栽培の学習を食物 生産の学習という視点でやっていく上での 参考になります。食物としての歴史から、栽培 について、関連する実験、詳しい解説、絵が 絵本とは思えないほど詳しい・・・・など学習の テキストにそのまま使えます!!


1999.8.10.

 大木@群馬・松井田西中です。
 大成建設から送られてきた雑誌記事の紹介の紹介です(^^)
 大成建設が「週刊朝日」「週刊新潮」「週刊文春」に連載中のコラム「大いに なるほど」「タワークレーン」「立ち話」を次のページで見ることができます。 (これらの週刊誌は読まないし、大成建設のページも近代化遺産関連で少し 見ただけでしたので知りませんでした。「とっておきの話」満載です! )
  http://www.taisei.co.jp/cmtime/column/index.html

 雑誌記事に関連して、
 スバル(富士重工)のディーラーにあるPR誌「カートピア」(事実上無料配布 です)に「開発エンジニアの肖像」というシリーズが連載中です。富士重工で 自動車開発に携わっているエンジニアの仕事をふくめた紹介です。どんな研 究開発をしているのか、ユーザーが知らない研究開発の過程、エンジニアが エンジニアを目指すまでのこと(子どもの頃から・・・)などA4見開き2ページ (1ページは現場の写真)で紹介されています。中高生の読み物としても掲示 など活用できます(必要ならばメーカー名などを削除して・・・・)。
 ちなみに今月 号は第8回目「スバル開発本部パワーユニット研究実験第1部エンジン研究実 験第2課 桑野真幸」さんです。設計・開発がおわったエンジンをさらに使いや すいエンジンにするためにセッティングする仕事です。エンジンに要求される 項目は多岐にわたり、どれも重要なものばかりです。これらをどう解析し、どう 作り上げていくか・・・・
 先日の技教研の大会で村松さんにお会いして大田区の町工場の話を聞きな がら、こうした技術の現場やそのはなしの重要さを再認識しました。このような メーカー等のPR誌での記事をご存じでしたら、紹介をお願いします。
 次は本ですが、先日の「ネットデイサミットin群馬」や村井純氏の講演に刺激 されて、東急ハンズ(木の葉書購入作戦)?のとき神田の「岩波ブックサービス センター」で偶然見かけて購入してきた

 アラン・ケイほか(浜野保樹 訳)「マルチメディア〜21世紀のテクノロジー」
     岩波書店 1993年 2600円 ISBN4-00-002144-3
を読んでいます。表紙のアラン・ケイの描いたダイナブックの絵(「The Media Lab」(1987)」が印象的です。「思考の道具」として1970年代に提唱されてい た わけですから・・・この本は少し古い本です(コンピュータ関係の本ですから、なお さらです)が、第1線で活躍している人たちのシンポジウムをまとめたもので(コン ピュータ関係はこうした会議録をおこしたものが多く、なおかつ重要ですね)すで に10年前の討論であることが、予言の検証もでき一層刺激的な内容になってい ます。そういえば、
 アラン・ケイ <CD−ROM PACK>
 制作/発売元:オープンブック株式 会社  1994年 ISBN4-900753-02-5C (Mac版)
というCD−ROMでは、パーソナルコンピュータの生みの親が予言した未来像と 貴重な資料映像が数多くおさめられています。これも現在の時点から眺めるとお もしろい内容です。(定価5800円がヤマダ電機の掘り出し物コーナーで300 円、 偶然見つけました。さっそく救出作戦・・・というわけです)


1999.7.21.

本の紹介をします。
「必ずハマる 超絶科学玩具99 ハイパーサイエンストイ」 徳間書店(Town Mook)
 1999.8.1. 580円税込み ISBN4-19-710066-3
航空力学にのっとったハイテク紙飛行機「ホワイトウィングス」 パックテストによる水質測定、立体コピー材「テトリッコ」 大和科学工作シリーズ、田宮模型楽しい工作シリーズ ペットボトルロケット、スパイダーコイル1石トラ検ラジオ ろくろ工房、ハイパー木工セット、紙づくりセット「ぽすたるくん」 ウイークエンド漆職人、せっけんづくりセット、日光写真セット オールペーパークロック、小さな工房「みそ屋ちゃん」「できたて豆腐」 エレキット・・・・
など、かなり知られたキット類についてカタログ的に コンパクトにまとめれれた新書サイズの本(雑誌に分類されるようです が)です。中には初めて見るものもあり、何かの参考にはなると思い ます。

柏木博「日用品の文化誌」(岩波新書619)岩波書店1999.6.21. 660円税別    ISBN4-00-430619-1
デザインの分野で活躍している筆者が、紙コップ、電灯、ラジオ・・・など の登場したときのエピソードや意外な展開を紹介しながら、産業や社会 への影響や、人々の感覚や思考の変容をもたらした「日用品」から20 世紀の文化様式をとらえなおしたものです。マーシャル・マクルーハンの メディア論や、いわゆる技術決定論を批判的にとらえながら技術やメデ ィアと人間や社会の関係を考察しようとしています。
 さまざまな日用品の技術史的な側面を多くの参考文献をもとにたどって います。ただし、「内燃機関」について扱った117〜128ページまでの 「世界を動かした「動力」〜内燃機関」では、外燃機関である蒸気機関と 内燃機関を混同しているようです。

P・ロバートソン著(大出健・訳)「雑学・世界なんでもかんでも最初のこと」 講談社+α文庫
 講談社 1998.1.20. 940円 ISBN4-06-256243-X
内容の正確さはともかくとして、モノの発明などについて調べるきっかけ にはなりますね(^^) 風呂にでも入りながら読むのにむいているかな。

吉村英夫「山田洋次 学校が語りかけるもの」 かもがわブックレット121
  かもがわ出版 1998.12.15. 571円
  ISBN4-87699-430-7
 以前、MLで話題になった映画「学校T〜V」(山田洋次監督作品)について扱ったものです。
  「与えるとか教えるとか言うことじゃないんだよ、コバちゃん。子どもたちから 学んでそれを返してやる。それが僕たちの仕事なんだ・・・・」
  いいせりふですね(^^)

中岡慎一郎「大学崩壊 現職教官が語るその実態と改革案」 早稲田出版
 1999.5.19. 1500円
  ISBN4-89827-199-5
近畿地方の某国立大学教育学部助教授である中岡慎一郎(仮名)氏の 大学内部についてレポートしたものです。少し怪しげですね(^^)これって 本当なんですか?中学校教員には難しい・・・

阿部謹也「大学論」日本エディタースクール出版部 1999.5.28. 1800円税別 ISBN4-88888-292-4
 大学の誕生を中世ヨーロッパにさかのぼり、大学と社会や個人との関係、 教養について、大学改革の今日的課題など前掲書とあわせて読んだため 一層おもしろく読めました。阿部謹也氏の著書は、なぜか読んでいてホッと 落ち着きを感じるのは私だけでしょうか?

西垣通「こころの情報学」(ちくま新書204) 筑摩書房 1999.6.20. 660円税別  ISBN4-480-05804-4
 情報という概念が心とどう関わるか、情報から心を眺めることによって、 情報化社会における心の問題を考察しています。今読んでいる途中で すが、おもしろいので紹介しておきます。

松浦茂樹「明治の国土開発史〜近代土木技術の礎」 鹿島出版会 1992.3.10. 3800円税別 ISBN4-306-02287
 野蒜築港、安積疎水、琵琶湖疎水、横浜港、横浜上水道、大阪港、 淀川改修、信濃川大河津分水、オランダ人技術者、イギリス人技術者 について扱っています。明治時代の国土政策について広範に扱った 内容ですが、ひとつひとつの項目については、かなり詳しく解説されて います。

小林一輔「コンクリートが危ない」(岩波新書616)岩波書店 1999.5.20. 700円税別 ISBN4-00-430616-7
話題の本ですね。 コンクリートという材料についてだけでなく、技術と社会の関係を考える 絶好の事例だと思います。

斎藤純「オートバイ・ライフ」(文春新書048)文藝春秋 1999.6.20. 710円税別 ISBN4-16-660048-6
オートバイ愛好者から見たオートバイと環境の問題。冷蔵庫や洗濯機など の実用品とはちがって、機能と合理的な理由だけで語れない思い入れとい った複雑な心理が入りこんだ機械(内燃機関で動く自動車をも含めて、)の 持つ魅力。環境問題からみれば、こうした機械を乗り回すなんてことはもっ てのほかと言えますが・・・・・人間のこころの問題がからんでくると難しいな あ(^^)読み終えて、なおさらわからなくなりました。

岩波書店辞典編集部編「ことばの道草」(岩波新書 別冊6)岩波書店 1999.1.20. 560円税別 ISBN4-00-439006-0
「広辞苑」の改訂作業のなかで集めた「ことば」をめぐるエピソード集です。 技術に関するものでは 「地団駄(じだんだ)」・・・・「地踏鞴(じたたら)」→たたら製鉄 「山勘(やまかん)」・・・・・鉱山・鉱脈のことを「山」といい、それを探し当て て 採掘する人を「山師」、山勘は山師の勘。 「大工」・・・・木工寮・太宰府などで土木・建築に従事した工人の長の称。 「左官」・・・・律令の四等官、カミ・スケ・ジョウ・サカンに由来。壁塗り職人 は宮中の修理で木工寮(もくりょう)の属(さかん)として出入りを許されました。 「とんちんかん」・・・・・鍛冶屋の打つ槌音の擬音語。 「芸術は長く人生は短し」・・・・Ars longa,vita brevis.(医術の修行には長い 年月がかかるが、それには人生は短すぎる」(ヒポクラテス)・・・・ラテン語 のアルス(ars)は、もともと「技術」や「技法」の意味。芸術や美術の意味に ひっぱられてしまったために「芸術は・・・」になってしまった。
 僕たち技術教育(技術科教育)関係者は「インダストリアル・アーツ」や 「リベラル・アーツ」で「アーツ(アート)」のもともとの意味は知っているので すよ(^^)世間の皆様、勘違いしないでくださいね!(^^) ついでに10億分の1の単位「ナノ(nanno/nano-)」はギリシャ語「nanos(小さい 人)」、10億倍の「ギガ(giga)」はギリシャ語「gigas(巨人)」が語源だそうで す。 これは小学館文庫のしおりに書いてあったものです。


1999.7.14.

 次に、おもしろ教材集の中で、「モデルロケット」について 紹介されていますが、
日本モデルロケット協会編「飛ばせ!手作りロケット」
   誠文堂新光社 1999.7.2. 1800円税別
   ISBN4-416-39905-7
は、モデルロケットに関する公式ハンドブックとも言える本 です。なんと、経験を積むと、全長3m以上の手作りロケッ トを高度3000m、時速800km以上で打ち上げることが できる・・・・上空からの写真撮影、テレビ中継、気象観測、 世界選手権!・・・過去40年間4億回無事故記録!! エンジンの購入方法、ロケット製作からライセンス取得、 テレビ中継、加速度計の製作、環境調査ロケット、航空法、 飛行原理・到達速度・ロケットの性能等の各種計算・・・・・ 用語集まで付いてます。
 水車・風車、蒸気機関、ガソリンエンジン、ディーゼルエン ジン、ガスタービン、ジェットエンジン・・・・・そしてロケットエ ンジンと、実験・実習できる具体的な教材が容易に入手でき るようになりました!
日本モデルロケット協会の公式ページ
http://www.ja-r.net/ NAR(National Association of Rocketry) http://www.nar.org/

最後に本の紹介です。(今読んでいるところで・・・(^^;)
「岩波講座 科学/技術と人間 5 科学/技術のニュー・フロンティア(2)」岩波書店 が出ました。後半部分が情報系になっています。  コンピュータと情報 長尾眞  バーチャル・リアリティー 廣瀬通孝  人工知能の行方 三浦宏文  アナログとデジタル 大橋力


1999.7.7.

 発売されたばかりの
雑誌 「ラピタ](No.44)1999年8月号 小学館 580円税込
の47ページにスターリングエンジンの模型が紹介されて います。
「産業革命で生まれたスターリングエンジン模型」 ということで、ドイツ製の模型です。発売はラジコンのエン ジンカーで有名な「京商」というメーカーです。良く知られて いる教材用模型のスターリングエンジン(島津理化学機器? など)に比べてディスプレーサーやシリンダー部が透明であ ったり、機構部分がむき出しになっているため原理が理解 しやすいと思います。デザインもすごくいいですよ!! そして何よりも34000円と従来のもの(6万円くらいじゃな かったでしょうか)に比べて安いと思います。この雑誌には カラーのページに模型の構造や原理なども詳しく載っていま すので、34000円買い!という方は書店でチェックしてみ たらどうでしょう。マニア(^^;)の私は先ほどFAXで注文して しまいました。(注文は小学館を通じてできます。雑誌参照) こうしてガラクタ?(わたしには宝)をたくさん集めて、授業 に使います。退職したら(まだずっと先ですが)「おもしろ技術 の教材資料館」に寄付しよっと・・・そんな資料館あったけ?(^^)

 エンジンに関する本の紹介・・・
GP企画センター編(さわたり・しょうじ絵) 「エンジンはこうなっている」グランプリ出版
 1994年  1260円税別
  ISBN4-87687-147-7
自動車のエンジンについて、わかりやすくて豊富なイラスト で説明されており、非常に理解しやすくなっています。この種 の本の中では、よくできた本だと思います。扱っている内容 もエンジンの基本から、トルク、馬力、最新技術、排気ガス 対策など充実しています。それでもこの種の本に不信感を 抱いている方は立ち読みして確認してみて下さい。中学生 にも理解できるイラストになっています!

 ヘロンの汽力計(汽力球、ヘロン球などいろいろな呼び方 がありますが・・・)、サヴァリー機関、ワットの蒸気機関の 実験用模型について
工学院大学広報部編「おもしろ理科実験集2」
 (株)シーエムシー 1999年6月 1600円税別
 ISBN4-88231-038-4
の60〜64に掲載されています。電池、電球、蓄音機など おなじみの実験もあります。

ついでに、
滝川洋二・吉村利明編著 「ガリレオ工房の身近な道具で大実験 第2集」
大月書店 1999年6月 1300円税別
ISBN4-272-61077-5
が出ましたね。でも「技術のおもしろ教材集」も負けていませんね! 「ガリレオ工房」っていい名前つけましたね。むしろ技術科の方に ふさわしい名前なんだけどなあ・・・


1999.7.2.

大木@群馬です。
 講談社ブルーバックスの最新刊です。
山際康之「リサイクルを助ける製品設計入門
       〜分解まで考えたモノづくり」
 講談社ブルーバックスB1256 講談社  1999.6.20.
 ISBN4-06-257256-7 800円(税別)
   著者はソニー株式会社で組立・分解性技術 とエコデザインファクトリーの研究・推進業務 に従事しています。
 おもな内容は、 ○製品のリサイクルが動き出した  ・製品のリサイクルと分解  ・リサイクル関連の法律 ○分解デザインを科学しよう  ・分解動作の規則性  ・分解動作と製品設計の関係  ・分解デザインの基本 ○分解デザイン〜10の法則 ○リサイクルの現場を覗いてみよう ○分解デザインと組立デザインの関係 ○分解デザインのコツを覚えよう などです。
 なんというか、ふだん何気なく喋っている日本語 について、外国人向けの日本語文法書に載って いる規則性を見て、びっくりした・・・といった感じです (こういう言い方は、わかりにくくてだめですね(^^;)

小倉紀雄 他「調べる・身近な環境
  〜だれでもできる水、大気、土、生物の調べ方」 講談社ブルーバックスB1257 講談社
 1999.6.20.
 ISBN4-06-257257-5 820円(税別)
 二酸化窒素や浮遊粒子状物質などの大気汚染 物質とその調査・分析について、技術科の学習で もやっていくべきですね。

 また、今週のアサヒグラフ(朝日新聞社)は「21世 紀自然エネルギー宣言」の特集記事が掲載されてい ます。豊富な写真は授業で使えると思います。
アサヒグラフ 7・9(1999.7.9.発行 通巻4035号) 朝日新聞社 500円(税込)
21世紀 自然エネルギー宣言 1〜25ページ  風力、太陽光・太陽熱、小水力、デポガス、 海水温度差、地熱、バイオマス ドイツ・フライブルク市 イギリス・CAT(センター・フォー・オルタナティブ・ テクノロジー・・・・自然エネルギーのテーマパーク) 他 75〜87ページ 日本の自然エネルギー最前線 ナチュラルエナジーな人々〜自然エネルギーを楽しむ

角山榮「時間革命」新書館 1998.12. 1500円(税別)
 ISBN4-403-23060-1
角山氏の「時計の社会史」(中公新書)の姉妹編と言えま すが、社会の時間秩序が分単位で働くシステムになった 昭和60年以降・・・・など鉄道、旅行、時間感覚と時報、 地図、戦争などとのかかわりあいがおもしろいと思いまし た。さらに、世界資本主義論からアジア経済史、ポスト工 業社会の労働評価と人材養成などが論じられています。 本の腰巻きには「いつからこんなに忙しくなったの?」(^^)
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大木 利治 t-ohki@pop13.odn.ne.jp
群馬県碓氷郡松井田町立西中学校


1999.6.7.

文化庁歴史的建造物調査研究会編著 「建物の見方・しらべ方 〜近代土木遺産の保存と活用」
ぎょうせい 1998.7.30. 本体4200+税
ISBN 4-324-05495-9
この本は、近代土木遺産に関する調査等のハンド ブックとして非常に充実した内容になっています。 中学生が使うには内容が難しいですが、教師用の ガイドブックとしては最適だと思います。橋、トンネル、 水門、ダム、河川構造物、発電・水道施設などにつ いて網羅されています。
 おもな内容は次のとおりです。(興味深いものにつ いて項目を列挙します。目次ではありません。)
○調べてみよう〜自分のまちになにがあるか
○土木遺産の今日的意義
○近代土木遺産の価値と評価
○近代土木遺産の調査の視点
 ・土木学会の調査法を参考にしよう
 ・基礎データを確認しよう(調査票)
 ・技術史の視点から見てみよう
 ・人物をしらべてみよう
 ・地域的な視点から見てみよう
○近代土木遺産の保存と活用
 ・保存活用法の分類
 ・保存工学に向けて
○保存活用事例集88
○資料
 ・構造物別部位名称図
 ・指定登録文化財一覧
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村瀬佐太美 「日本の木の橋・石の橋  〜歴史を語るふるさとの橋」 山海堂
 1999.4.20. 本体1900円+税 ISBN 4-381-01229-1
著者の村瀬氏は長く本州四国連絡橋公団で 橋梁上部工(鋼橋)の設計施工に携わってこら れた方です。日本の橋について見学して歩くと きのガイドブックになると思います。
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渡辺俊雄 「切手に見る土木技術の歩み」 山海堂 1999.4.20. 本体2200円+税
ISBN 4-381-01228-3
著者の渡辺氏は清水建設土木本部技術開発 部長をされています。1枚の記念切手をキーワ ードに、土木工学の時代と文明との関わり、技 術開発の足跡、歴史的背景を踏まえた技術に まつわるエピソードをまとめ、社会資本と文明 との関係についてまとめています。「技術が時代 をつくったか、時代が技術をつくったか」がキャ ッチフレーズです。  昨年、前任校でJRC委員会の担当をしており、 使用済み切手を集めて募金活動をやっていくな かで、科学・技術に関係のある切手がいくつも 見つかりました。技術科の学習にも使えると思 いとっておきました。この本の中にも出てくるの でうまく組み合わせて授業で活用していこうと 考えています。


1999.6.4.

「ENGINE TECHNOLOGY(エンジンテクノロジー)」   山海堂  1650円
 (社)自動車技術会・(社)日本機械学会が編集協力 しているエンジニア向けの専門雑誌なのですが、内容 は現在のエンジンのテクノロジーをわかりやすく解説し ています。隔月刊で今書店にあるのは第2号です。創 刊は今年4月ですね。(第3号は7月26日発行です。)
○発刊特別企画(2):21世紀はまだ内燃機関の時代か? 熱効率60%のディーゼルエンジンを求めて とか、
○特別企画:スターリングエンジンを作ろう(2)設計・ 製作編(第2号 64〜71ページ) などが掲載されています。
スターリングエンジンについ ては、明星大学での「試験管エンジン」(図面)、模型 スターリング自動車など詳しく図面つきになっています。 (静岡の紅林さん、教材の参考になると思うのですが・・・) 第1号では、スターリングエンジンの歴史と原理、そして 工作機械を用いずに簡単に製作することができる模型 エンジンが紹介されているということです。船舶技術研 究所・機関動力部の平田宏一氏と明星大学理工学部 機械工学科の濱名和洋氏の論文です。
 その他にも 科学する心〜ディーゼルエンジン100周年記念切手 およびコインに寄せて〜  など読み物としても気軽な記事があります。また、学術 会議・イベントの案内やエンジン技術関連記事目録(国内・ 海外)、ニュース&インフォメーションなど、エンジンに関す る情報を効率よく知ることができる雑誌だと思います。 書店でご覧になってみてください。A4サイズの100ページ ほどの雑誌です。


1999.5.28.

千葉浩三(編)・上野直大(絵)「ケナフの絵本」  (そだてて あそぼう 17) 農山漁村文化協会    1999年4月10日 1890円(税込)
   ISBN 4-540-98146-3
 以前、MLでケナフについて取り上げられたことが ありましたが、学習に役立つ資料満載!のよくまとま った本が出ました。(ケナフを用いた学習のバイブル!? 的存在となる一冊でしょうね)内容がほんとに良いので 目次を紹介しておきます。
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 1.古くて、あたらしいケナフの魅力
     古くからの使い方いろいろ
     あたらしいケナフの顔
 2.木からつくる紙、草からつくる紙
     非木材紙 木材紙 和紙 お札は非木材紙
 3.120日で、みあげるほど大きく背がのびる!
     温暖化防止にも活躍できるかな?
 4.表面は針葉樹、なかは広葉樹?
     ケナフ繊維の種類
 5.品種紹介
     キューバケナフ(北方系)
     タイケナフ(南方系)
 6.栽培ごよみ
 7.さあ、ケナフを育てよう!
    タネをまく時期 土と肥料 畑のつくり方
    芽だしとうえつけ
 8.せわをしながら、葉っぱの観察
    雑草とり 土よせ 水やり
    支柱を立てて台風にそなえよう
    花の準備 葉の変化
 9.鉢うえ、さし木に挑戦!病害虫がでたら・・・
    鉢やプランターでの育て方
    さし木の方法 ケナフの病害虫
10.ゴリゴリ、バサッとケナフを切って収穫だ!
    ケナフの収穫 タネをとっておこう
    ケナフの花は 実をあけてみると
11.繊維やパルプをとる下準備とケナフ料理!
    靭皮部をむこう! 表皮をくさらせる
    かわかして保存しよう ケナフの料理
12.ケナフパルプをつくってみよう!
13.ケナフのはがきで、暑中見舞や年賀状
14.ターザンごっこと炭やきに挑戦だ!
    炭をやいてみよう! ケナフロープをつくろう!
    木質部とケナフロープで工作しよう!
15.ケナフの歴史、紙の歴史
    石や葉が紙のかわり
    パピルスは紙じゃない?
    紙はだれが発明した?
    日本へきたケナフ ケナフについて、もっとくわしい解説 ケナフの種を希望する方へ --------------------------------------
 この本は、表紙と本文用紙をケナフ紙を使用して いるので、学習するときの実物標本になりますね。 ついでに、パピルスは「紙の博物館」(東京・王子) のショップで販売されているので、わたしは授業等 ではこれを使っています。  また、1999年5月27日の朝日新聞の群馬版に、 「ケナフを育てて環境を守ろう 館林市 市民ぐるみ で取り組み」という記事がありました。群馬県館林 (たてばやし)市では、昨年度につくった市環境基本 計画にもとづいた活動として学校や市民などの協力 で広い地域で試験的な栽培を行っていくということで す(全国的に見て珍しいケースです)。市内のすべて の学校から栽培希望の申し出があったそうです。

   司修「近代化遺産への旅」上毛新聞社1998.11.
    2500円 ISBN 4-88058-706-X
群馬県の近代化遺産のうち約40件をとりあげてい ます。群馬の地方紙「上毛新聞」に特集として掲載 されていたものをもとに本にまとめたものです。

井出耕也「ホンダ伝」ワック株式会社1999.5.22.
 1800円(税別) ISBN 4-89831-012-5
ソニーやトヨタのプリウス開発記に関する本を紹介 しましたが、ホンダに関してよくまとまって記述されて いる本を見つけましたので、紹介します。私は技術科 の授業で「痛快人物伝 〜本田宗一郎」(NHK教育 で放送されたもの。西田ひかるが案内役で、生徒も よく見てくれ好評です!)を機械(原動機)の学習で 見せていますが、そこに使われている写真はすべて この本に載っており、内容が実に詳細です。

ルドルフ・ディーゼル著(山岡茂樹 訳・解説) 「ディーゼルエンジンはいかにして生み出されたか」 山海堂 1993.8.20.    2800円(税込) ISBN 4-381-10054-9
ディーゼル機関の産みの親ルドルフ・ディーゼル の著書です!内燃機関の性能を向上させるために 圧縮比を高めていくなかで、圧縮点火方式を実現 させていくまでの過程が、本人から直接聞けるわけ で、本というのはすごいものですね。正確な図面や 本人自筆のインジケータ線図など、ディーゼル自身 の息づかいが伝わってくるようです。内容も私には 難しく感じますが、この骨太さが何ともこたえられま せん。

『デザインの現場』増刊号編集部編集 「TOOLS NOW 〜New Materials Guide 新しい画材ガイド 道具大全 手作り、クラフト、DIY」   美術出版社 1997年8月30日 2800円税別
  ISBN 4-568-50194-6C2072
比較的新しい工具類がカラーで多数紹介されてい ます。また、この本で特におもしろいのは、「道具使 いの考現学」という部分で、さまざまな現場で工具 を使っていらしゃる方々の紹介です(もちろん工具 類もです)。キャノン販売カスタマーエンジニア、関 電工架空配線部門作業員、日本自動車連盟(JAF) レッカー車搭載の道具・工具類、模型製作用道具 専門店、ルイ・ヴィトン・ジャパン・リペアサービス、 ダカールラリー出場の日野レンジャーチーム車載 工具類!!、ハープシコード製作者(かんな・のみ のオンパレード!)、和光幼稚園!などです。はじ めは立ち読みモードでしたが、購入してしまいまし た。(^^;

トランジスタ技術編集部編 「わかる電子回路部品完全図鑑
 (ハードウェア・デザイン・シリーズ 5)」  CQ出版社 1800円(税別)  ISBN 4-7898-3422-0  電子部品の実物とその構造がカラーで紹介さ れています。「技術のおもしろ教材集」の「実物・ 模型」で廃品テレビ・ラジオ等を分解して、部品 の標本をつくったものがありますが(実物で技術 を語ろう!〜電気・電子・・・・川俣先生命名(^^) この本があると、今後は、「この部品は一体何だ ?」なんて悩まなくて済みます。見やすい編集に なっています。

「教師のための初歩のパソコン 99年夏号」 (BNNムック) ビー・エヌ・エヌ 
1999.6.25. 1714円 ISBN 4-89369-708-0

泉麻人「たのしい社会科旅行」  新潮社 1999.4.20.  1300円 ISBN 4-10-364504-0
 専門家でない人からの視点で書かれた見学 記は意外な発見があって楽しいものですが、 この本もそんな一冊です。ウランで有名な人形 峠の「動燃事業所」、富岡製糸(群馬県・富岡市)、 足尾銅山、黒四ダム、濃尾地方の輪中、鉄砲 伝来の種子島などが紹介されています。筆者 曰く「小学校時代の社会科見学が好きで・・・」 こうした産業技術に関係のある見学を、これから は「技術科見学」と一般に言われるようになれば いいなあ〜と思わせる本です。


1999.5.18.

大木@群馬・松井田西中です。
 予約購読している
岩波講座 科学/技術と人間 第5回配本 第3巻 現代社会のなかの科学/技術
     岩波書店 1999.5.10. 3200円税別
を受け取りに行ったついでに、 子供の科学 1999.6月号 誠文堂新光社 610円 を購入してきました。もう数十年来の愛読書です(^^) 今月号は、特集「時の流れ」ということで、「時計の技術史」 などが掲載されています。今月号は技術に関する記事も たくさんあります。「Linux」「形状記憶合金」「鉄と宇宙、 鉄と人間、鉄と兵庫」「原油バース〜石油製品をつくる」 「あこがれの金属玩具 第2回 ドイツの模型蒸気機関 (大正末年)」「SOHOルーター」・・・
 特に「あこがれの金属玩具 第2回 ドイツの模型蒸気機 関(大正末年)」は、スチームエンジンに発電機(モーター) をつなげて豆電球を点灯できるものなど、貴重な写真が カラーで掲載されています。私も技術科の授業でスチーム エンジンにモータをつけて発電させる実験をしていますが ルーツ?がこんなところに・・・・
 ちなみに、先月号(5月号)は特集「21世紀のクルマ」 でした。読み終わった後、さりげなく技術室に置いておくと 生徒が楽しそうに読んでいます。

 ついでに、最近見つけた本を紹介します。
板崎英士「革新トヨタ自動車〜世界を震撼させたプリウス の衝撃」
 日刊工業新聞社 1999.4.20. 1600円税別

杉浦晋也「H−Uロケット上昇」日経BP出版センター
   CD−ROM付属  1997.8.11. 2800円税別

 どちらも、開発の軌跡が丹念にまとめられています。

別冊化学「これはすごい!化学の世界記録集」
 『化学』編集部編  化学同人 1999.5.1. 2000円税込
 最も短波長のLEDと半導体レーザー、最も高い変換効率を もつ太陽電池、世界一細かい化学エッチング、最もよく伸びる セラミックス、最も強力な電池、金属のなかで最も軽い合金、 世界で一番強い磁石、世界一強力な接着剤、世界で一番強い 繊維・・・・・化学、化学工学のギネスブックですね。解説も丁寧 です。とっておきのはなし!

小山慶太「ファラデー 実験科学の時代」講談社学術文庫
    1999.5.10. 720円税別
 「ファラデーが生きたイギリス」日本評論社1993年12月が 底本となっています。小山慶太氏の文章はほんとうにわかりや すく、また引き込まれてしまいます。ファラデーについては科学 だけでなく、技術の分野でも重要な人物ですので、内容は言う までもありませんね。


1999.5.17.

 大成建設株式会社より
「Taisei Booklet」〜建設を文化する が創刊されました。
シリーズの第1作として、 VOL.1「近代化遺産とは何か」 が刊行されました。
大成建設が企画・制作 したドキュメンタリー映画「ニッポン近代化 遺産への旅」の東京上映会で行われた講 演会(清水慶一・藤森照信・南伸坊・阿川 佐和子)での模様と、重要文化財に指定さ れている近代化遺産、登録有形文化財に 登録されているおもな近代化遺産、国の史 跡に指定されている近代化遺産の一覧(平 成10年12月現在)が掲載されています。
問い合わせ先:  大成建設株式会社 広報部編集室  電話:03−5381−5012(直通)  担当者:三橋、土田(内線2353、2358)


1999.5.9.

 森まりも「チビクロこころ〜中学生高校生のための心理学入門」
          北大路書房 1999.4.10. 1400円税別
 著者の「森まりも」さんは、信州大学教育学部(認知心理学)の先生であ る「森 一雄」氏です。  http://zenkoji.shinshu-u.ac.jp/mori/hp-j.html 中学生高校生向けに心理学を、こんなふうに紹介できるんだなあ・・・と すごいなあ・・・
 学問の世界を、こんなにわくわくさせながら紹介できるんですね。読書 案内や付録で「大学で心理学を学ぶために」も、親切ですし、学問論にも なっていると思います。
 技術科の学習でも、中学生のみんなにこんなふうにわくわくさせてやり たいなあ・・・実は、学問の本質を描き出すということは、中学生高校生 向けの入門というのが一番難しいのかもしれませんね。
 そういえば技術科教育にも、かつて
 和気孝衛編著「技術科教師をめざす人のために」一ツ橋書店 がありました。ちょうど大学に入る前に書店に並んでいました。大学に入学 したときには和気先生も退官してしまっており残念でしたが。こうした本が再 び出版されるといいですね。 そんなことを思い出させてくれた一冊でした。   


1999.4.25.

 さて、小関さんの「ものづくりに生きる」(岩波ジュニア新書)と一緒に買っ てきた本があと2冊あったので紹介します。どちらも新刊です。
見城尚志「図解・わかる電気と電子〜具体例から原理を語る」
   (講談社ブルーバックス B−1249)講談社 1999.4.20. 900円(税別)
 タイトルは良く見かけそうな啓蒙書のように見えますが、中身はひと味も ふた味も違ったユニークさがあります。電子工学を専攻する工学部の学生 であった著者自身が学生時代を振り返って次のように述べています。  「大学院時代には、物理学科の専門講義も聴いていたが、そこで感じた ことは、工学と物理学では価値観が違うということだった。しかも、20歳代 に工学部にいたか理学部にいたかで、人の一生の物事に対する発想法が ちがってくることを、その後の体験から知った・・・・」  この本は工学の観点から電気・電子を語るものであり、同時に重要なツ ールとしての数学からもアプローチした内容になっています。ふつうの電気・ 電子回路に使われている部品の意味から始まって、シュレディンガーの波動 方程式の本質までわかりやすく導いてくれています。シュレディンガーの波動 方程式にπが現れるのはなぜか?という目から鱗?の話もあります。  工学のものの見方・考え方や発想法など、技術科教育としてまだまだ明確 にしていかなくてはならない課題を考える上で、示唆の多い一冊と言えます。 まだ全部は読み切っていませんが、読み終わるのが惜しい気がして残りの ページ数が気になります。

 もう一冊は、
名和小太郎「デジタル・ミレニアムの到来〜ネット社会における消費者」
  (丸善ライブラリー291)丸善 1999.4.20  760円(税別)
 こちらも、今読んでいるところですが(いわゆる乱読派?ですから)、ネット ワーク社会のかかえる対立するような事柄について、消費者の立場から考え、 何を選択していくかを考察しています。たとえば、電気通信サービスは、公共 の平等性を優先するか、効率と競争原理にゆだねるべきか。また、機器は標 準化によりユーザーの使い勝手をはかるべきか、ユーザーの選択が可能な多 様性をとるか・・・などです。


1999.4.23.

 ところで、この間「ものづくりに生きる」(小関智弘著、岩波ジュニア新書) の発売について書きましたが、今日書店に行ったら出ていました。おもしろ くて一気に読んでしまいました。小関さんについて知ったのは、1983年頃 にNHKで「訪問インタビュー」というシリーズ番組が放送されていて、偶然 見たのが初めてでした。当時は旋盤工で直木賞候補作家という異色性が 注目されていたような印象でした。ものづくりの現場についても、あまり知ら れておらず、まして現場のひとたちは寡黙で多くを語らず・・・という時代だ ったような気がします。あたりまえのようですが、やは りモノはひとがつくっているのだということです。この本にも紹介されていま すが、「明るい製造業にしよう、ものづくりの楽しさを若い人に伝えよう」とい う、「ものづくり共和国」のページを紹介しておきます。
 「ものづくり共和国」  http://www.monokuni.com/
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大木 利治  t-ohki@pop13.odn.ne.jp
群馬県碓氷郡松井田町立西中学校


1999.4.20.

 現在発売中の雑誌「mono」(モノ・マガジン)5−2・16 (1999 No.385)の140〜149ページに「レゴの世界 へようこそ!」という記事が掲載されています。レゴの歴史 から今話題のマインドストームまでカラーページでまとめら れています。  1916年デンマークのビルンドという町で大工を開業した オーレ・キアク・クリスチャンセン(当時25歳)は、まもなく 1930年の全世界的な不況の嵐にまきこまれました。家を 新築しようとする人がまったくない中で、オーレはアイロン台 やはしごなどを作って生計を立てることになってしまいました。 彼は、自分の製品の見本として縮尺モデルを作ることを思い つき、このミニチュアは、玩具としても可能性があるのではな いかと考えます。オーレは「レゴ社」を設立し、木製の玩具製 造を始めました。第二次大戦後、プラスチックという新素材が 一般にも普及するようになります。当初プラスチックは安物、 まがい物というイメージがありましたが、オーレはこの素材に 可能性を見い出し積極的な活用を進めていきます。  1949年、オーレの息子、ゴッドフレッドは、積み木どうしを しっかりとくっつけることができれば・・・というアイディアを提案 し、オーレはこれを実現させた製品を開発します。これが、レゴ ブロックの始祖である「オートマ・ビンディング・ブロック」です・・・・
 このほか、レゴ・ジャパン社創立、レゴの説明書には文字が ない!、たった6ピースで1億298万1500通りの組み合わせ ができる、イエローフェースはノンナショナリズム、マインドストー ムなどの記事があります。  技術科の教具開発に「レゴ・スピリッツ」はいろいろと示唆を与 えてくれるような気がします。  立ち読みのつもりが、購入してしまいました(^^; 650円!
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 もうひとつ、今月の新刊で、 「RCエンジン・ハンドブック」木世(えい)出版社  1999.4.20.発行  1400円(税別)  ISBN4-87099-226-4 が書店に並んでました。RCエンジンについて、さまざまな種類(ロー タリーエンジンやジェットエンジンまで詳しく掲載されています。写真 だけ眺めていても楽しいです、特にスケールエンジンは実物を忠実 にスケールダウンしたもので、すごいですよ!!)・構造や取り扱い 上のノウハウがまとまられている本はめずらしいと思います。
 技術科の機械の学習で模型用のグローエンジンを使おうとしている 人には、おすすめの一冊です。かつて教具として使おうと試行錯誤し た経験があるので、もっとはやく出版されていてくれたら・・・と思いま した。  またまた、立ち読みのつもりが、購入というわけです(^^)


1999.4.19.

教材研究のために
 大野春雄監修・長嶋文雄他著「橋〜なぜなぜおもしろ読本」
       山海堂 1998.10.10. 2500円(税別)
を読んでいるところですが、橋についてイラストや写真を使い、わかりやす く説明されていて、楽しく読めます。(信越線碓氷峠第三橋梁も86ページ に紹介されています。)
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 4月下旬に 小関智弘著「ものづくりに生きる」(岩波ジュニア新書)岩波書店 が出版予定されているようです。岩波ジュニア新書ということですから、 生徒にも紹介できそうです。どんな内容か楽しみです。


1999.4.11.

先日発売されたばかりの
雑誌 「ラピタ」(No.41)1999年5月号 小学館 580円(税込)
 93〜97ページ のラピタインタビューという連載に 「世界唯一、砥石の調査・研究に一生をささげる 砥石の神様 長原政則(ながはらまさのり)」 という記事が掲載されています。 長原先生(60歳)は岡山県の中学校技術科の 先生で今春定年なさったということです。  あらゆる工業の原点なのに砥石の文献が1冊 もなかったこと、技術科の授業改善にもつながる というポリシー堂々と遊んで(本人談)きたという ことです。これまでの研究成果を今年2月にオー プンした「停雲館楽石室」(岡山県倉敷市)に私設 資料館として公開しました。100本以上の天然砥 石を展示、実際に試し研ぎもできるそうです。各地 の砥石店や砥石鉱山を訪ねて綿密な記録をとり、 同時に業界にありがちな安易な定義とは一線を 画した、科学的な分類を続けているところに長原 先生の研究の特徴があります。写真をまじえた インタビュー記事になっています。是非ご一読下 さい。  「昨年11月に膵臓ガンがわかりましてね。先生 に余命はどれくらいかと聞いたら半年だろうと・・・」 (長原先生談)  今年の夏には是非見学にいきたいと考えていま す。長原先生、病気に負けずがんばって下さい。 そういえば、5〜6年前に神戸の「竹中大工道具館」 を訪れたとき、砥石の研究をしている中学校技術科 の先生の資料提供と協力を求めるプリントが置いてあ ったのを思い出しました。長原先生だったのですね。


1999.4.6.

 本の紹介です。 「モノづくり進化論」の3・4巻が出ました。
「モノづくり進化論 第3巻」(eX’Mook 55)
  日刊工業新聞社 1999.4.20.1600円(税込)
「モノづくり進化論 第4巻」(eX’Mook 56)
  日刊工業新聞社 1999.4.20.1600円(税込)

松原仁「鉄腕アトムは実現できるか?
      〜ロボカップが切り拓く未来」河出書房新社
     1999.3.25. 1500円(税別)
 電総研・知能情報部主任研究官である著者が、ロボ カップ・プロジェクトを通して、ヒューマノイド型ロボットに ついてまとめた読みやすい本です。

佐々木良一「インターネットセキュリティ入門」(岩波新書606)
岩波書店1999.3.19. 660円(税別)
 インターネット社会におけるセキュリティー対策、安全 を守る技術、被害者・加害者・犯罪者にならないために。

「専門家集団の思考と行動」   (岩波講座 科学/技術と人間2) 岩波書店
   1999.3.8. 3200円(税別)
 科学/技術者に固有の価値観・倫理観について考察。
「科学/技術のニュー・フロンティア(1)」   (岩波講座 科学/技術と人間4) 岩波書店
   1999.2.8. 3200円(税別)
 複雑系、非線形などの最先端の理論と問題点について。

小山慶太「肖像画の中の科学者」(文春新書030)
   文藝春秋 1999.2.20. 730円(税別)
 肖像画から、人物の意外な一面や歴史を見る読み物 として楽しい一冊です。熱力学のサディ・カルノー、階差 機関(計算機)のバベッジなど25人の科学者が登場。 笑い、驚き、涙の短編集になっています。小山慶太さん の文章は引き込まれるものがありますね。

川成 洋 編「世界の博物館〜知と技の宝庫を訪ねて」
   (丸善ライブラリー287) 丸善       1999.2.20. 780円(税別)
  レオナルド・ダ・ヴィンチ国立科学技術博物館、光学 博物館(ドイツ)、スミソニアンなど28の博物館を紹介。

冨田昌弘「お札の博物館」(ふたばらいふ新書018)
  双葉社 1999.2.28. 829円(税別)
 印刷技術だけでなく、産業・技術と紙幣・・・先進国 には少ない産業・技術の図柄などについても触れて います。

山口康助「技術史のなかの日本人」近代文芸社
   1997.7.20.新書版 600円(税別)
 幕末から明治の日本の技術について。金沢工業大学 機関誌「ばっくあっぷ」(年刊)に連載されたものです。

ガボル・メドベド著 成瀬輝男訳「世界の橋物語」
      山海堂 1999.2.20.2800円(税別)
 橋梁の技術史を時代背景とともに解説したもので 写真や図が豊富で、わかりやすい。

アマフド・Y・アルハサン他著 大東文化大学現代アジア研究所監修 多田博一他訳「イスラム技術の歴史」平凡社
  1999.3.20. 4200円(税別)
 平凡社技術史クラシックスの新刊です。図版が豊富 で、イスラム技術史について幅広く扱っています。著者 は機械工学やアラビア科学技術史を専攻。
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なお、雑誌「子供の科学」1999年4月号(56〜59ページ) 誠文堂新光社に「共生する/進化するロボット展」に出品さ れていたロボットが4ページにわたりカラー写真で紹介され ています。
また、雑誌「たのしい授業」1999年4月号(No.209)に 「アルミ缶の内側はエポキシ樹脂というプラスチックでコーテ ィングされていて、そのエポキシ樹脂の原料は環境ホルモン で有名なビスフェノールA・・・・アルミ缶やスチール缶で作る 綿菓子はやめるべき・・・・」という話題が掲載されています。 (135ページ)気になります。


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