産業技術遺産探訪 2006.6.10./6.17./6.24./7.1./7.8./7.30./8.1.

横浜水道

1887(明治20年)年竣工

           


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本邦水道創設之處

旧 三井用水取入所沈澄池 近代水道百選
  ※日本初の近代水道である横浜水道創設時の現存する施設で唯一のもの

旧 青山取水口 1897(明治30)年竣工 近代水道百選

青山隧道 1915(大正4)年竣工

旧 青山沈澱池 1897(明治30)年竣工 国登録有形文化財 近代水道百選
  ※横浜水道の取水口が移転した当時の唯一の残存施設

旧 青山水源事務所

城山隧道 1914(大正3)年竣工 近代水道100選
      ※長さ4358.5mで竣工当時は、国鉄中央本線・笹子隧道に次ぐ長大トンネル 日本で初めて鍛接鋼管を敷設

鮑子取水堰

水道創設記念噴水塔 近代水道百選

獅子頭共用栓

横浜市西谷浄水場
    西谷浄水場濾過池整水室上屋3号棟・4号棟・7号棟・8号棟 国登録有形文化財
    西谷浄水場配水池配水井上屋 国登録有形文化財
横浜水道記念館
水道技術資料館
西谷浄水場旧計量器室跡 国登録有形文化財

野毛貯水場跡・パーマー像

水道みちに唯一現存するトロッコ(送水鉄管や資機材の運搬用)のレール
横浜市旭区川井本町・帷子川

太井隧道銘板(津久井湖記念館、西谷浄水場)

川尻隧道銘板(西谷浄水場)

三ケ木水力発電所遺構(津久井町三ケ木)

沼本ダム

城山ダム

川井浄水場

水道橋(津久井町三ケ木)

東隧道(横浜市保土ヶ谷区)

H・S・パーマーの墓(東京都港区南青山・青山霊園外人墓地)
※Henry Spencer Palmer(1838-1893) 日本で最初の近代水道である横浜水道の設計・監督のほかにも
       大阪・神戸・函館・東京などの水道計画に貢献した。さらに、横浜築港工事や横浜ドックの設計など港湾整備
       の面でも業績を残したほか、天文台の建言やロンドンタイムスへの寄稿など広い分野で活躍した。


アクアの肖像 横濱水道物語企画:横浜市水道局 制作:電通・電通映画社(電通テック) 1986年制作
横浜市近代水道創設100周年記念映画
製作/吉永晴治 脚本・監督/加瀬泰 撮影/高間賢治 音楽/渡辺俊幸
※日本初の「近代水道」敷設に尽力した英国人技師、ヘンリー・スペンサー・パーマーの事蹟を描く。
文部省選定、第25回産業映画・ビデオコンクール 日本産業映画賞、第40回広告電通賞 映像部門賞、第28回国際産業映画・ビデオ祭国内大会経団連賞銀賞

ヘンリー・スペンサー・パーマー (樋口次郎 訳)「黎明期の日本からの手紙」筑摩書房 1982年 1800円
※明治初期、近代水道を日本に敷設するために招かれた英国人技師ヘンリー・スペンサー・パーマーの眼に映った日本。近代日本の人と生活と自然・風物を好意に満ちた筆致で伝える日本通信。「・・・羨ましいことに、日本は訪れる人の誰もがその魅力にとりつかれてしまうことで知られている。それも束の間の感傷にとどまらず、日本を深く知るにつれて、この感情は着実に大きくなる。・・・」

「水道のはじまり」NHK教育テレビ ジュニア大全科 1985年放送 30分
※日本で最初の近代水道である横浜水道とHenry Spencer Palmer(1838-1893)を紹介。H・S・パーマーの孫にあたる樋口次郎さんが出演。


横浜水道拡張事業の歴史 (横浜水道技術資料館の資料による)
事業名 認可年月日 起工年月 竣工年月 給水区域面積 水源内訳 計画給水人口 計画1人1日最大給水量 計画1日最大給水量 事業費

創設 明治17.11.27 明治18.4 明治20.9 5.40km2 相模川(三井村字三井)1800000ガロン/日(8170m3/日) 70千人 82リットル 5720m3 1075千円

 横浜水道は、地方政庁である神奈川県によって創設されましたが、1889(明治22)年に市町村制が施行され、1890(明治23)年に発布された「水道条例」に基づき横浜市に引継がれることとなりました。


第1期拡張工事 明治30.4.23 明治31.6 明治34.12 8.01km2 道志川(青山村字山王久保)6000000ガロン/日(27240m3/日) 300千人 82リットル 24520m3 1902千円

第2期拡張工事 明治42.8.16 明治43.8 大正4.3 16.92km2 道志川(青山村字鮑子)3200000立方尺/日(1.031m3/秒) 800千人 111リットル 89000m3 7025千円

1923(大正12)年の関東大震災で壊滅的な打撃を受け震災復興工事を実施。

第3期拡張工事(1期) 昭和5.7.2 昭和5.9 昭和12.3 133.89km2 道志川 1.152m3/秒、相模川 0.98m3/秒(臨時)750千人 250リットル 187500m3 4656千円

第3期拡張工事(2期) 昭和12.2.5 昭和12.3 昭和16.3 168.02km2 道志川 1.97m3/秒、相模川 1.541m3/秒(臨時)820千人 370リットル 303400m3 1827千円

第4期拡張工事 昭和15.2.17 昭和15.5 昭和26.11 400.97km2 道志川 1.97m3/秒、相模川 5.55m3/秒 996千人 470リットル 468000m3 2090000千円

第3期、第4期の拡張工事を行い、この頃からダム取水の時代に入りました。この間には第2次大戦を経て戦災(横浜大空襲)、米軍による接収の時代がありました。

第5期拡張工事 昭和31.1.24 昭和31.2 昭和36.9 405.56km2 道志川 2.00m3/秒、相模川 4.55m3/秒 1200千人 470リットル 564000m3 2821000千円

第6期拡張工事 昭和36.1.13 昭和36.4 昭和40.3 405.60km2 道志川 2.00m3/秒、相模川 4.55m3/秒、馬入川 2.81m3/秒 1381千人 610リットル 842000m3 7694000千円


第7期拡張工事 昭和40.3.31 昭和40.4 昭和46.3 412.94km2 道志川 2.00m3/秒、相模川 4.55m3/秒、馬入川 8.60m3/秒 1972千人 643リットル 1268000m3 15450000千円

第8期拡張工事 昭和46.2.9 昭和46.4 昭和52.3 417.63km2 道志川 2.00m3/秒、相模川 4.55m3/秒、馬入川 8.60m3/秒、酒匂川 7.01m3/秒 2840千人 627リットル 1780000m3 37800000千円

第8期拡張工事(変更) 昭和52.5.13 昭和46.4 昭和55.3 422.02km2 道志川 2.00m3/秒、相模川 4.55m3/秒、馬入川 8.60m3/秒、酒匂川 7.01m3/秒 2990千人 595リットル 1780000m3 61300000千円

第8期拡張工事(変更) 昭和 . . 昭和46.4 昭和55.3 426.47km2 道志川 2.00m3/秒、相模川 4.55m3/秒、馬入川 8.60m3/秒、酒匂川 7.01m3/秒 58000000千円

創設時1日計画水量5720m3の横浜水道は、現在では1780900m3を超える大規模水道となっている。


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