産業技術遺産探訪 2000.4.9 / 2001.4.15
上信電氣鐵道デキI型電気機関車
製造年月日:1924(大正13)年8月20日
シーメンス・シュッケルト社(ドイツ)製造
<車体はマン社(ドイツ)製造>
台車形式:4軸ボギー
牽引力(引張力)3087kg/m(全負荷) 速度23.3km/h(全負荷)
全長9m18cm 高さ5m10cm(パンタグラフ上昇時) 重量34.5t(輸入当時34.0t)
所有者:群馬県富岡市(上信電気鉄道株式会社寄贈)
群馬県富岡市もみじ平総合公園いこいの広場
2001年4月15日
車両内部が一般に初公開
されました!
1924(大正13)年に上信電氣鐵道がドイツのシーメンス・シュッケルト社から購入した、直流電気機関車3両のうちの2号機で、上信電鉄での車両形式は「デキ2」でした。
上信電氣鐵道の前身である「上野(こうずけ)鉄道」は、明治44年に高崎〜下仁田間に開通した軽便鉄道で、大正14年に輸送力を増強するために改軌、全線電化して「上信電氣鐵道」となりました。電力の供給は群馬郡榛名町に専用の水力発電所が建設され、そこから送電が行われました。電化工事に伴う電化設備、電気機関車、電車等は古河電気工業に委託され、この電気機関車はドイツのシーメンス・シュッケルト社から輸入されることとなったわけです。この電気機関車は当時の購入価格で36990円でした。
会社名に「上信」とあるように、設立当初は信州・佐久を経て上田まで結ぶ計画がありました。富岡・甘楽・下仁田地域の製糸工場で燃料用の石炭を輸送したり、沿線で産出した木材・鉄鉱石・石炭・繭・蒟蒻・石灰・薪炭などの輸送を行ってきました。
1994(平成6)年9月に同社が貨物部門を廃止して貨物輸送を取り扱わなくなったため、その後は構内入替、保線工事、イベント用として使用されていました。
YouTube→上信電鉄「電気機関車 デキ1」 乗車体験、「電気機関車
デキ3」による電車牽引、「電気機関車 デキ2」
静態保存、
軌道モーターカー(20t車) GT200-1A 2016年
撮影