産業技術遺産探訪 2004.8.7.
電気鉄道事業発祥の地
旧・京都電気鉄道株式会社
京都市伏見区下油掛町169
1985(明治28)年2月1日京都電気鉄道株式会社は京都市下京区東洞院通東塩小路踏切(旧東海道線)南側から伏見町油掛通まで電気鉄道を我国において初めて開業しました。現在、京都市伏見区下油掛町169には、鉄道友の会・京都支部による「電気鉄道事業発祥の地」記念碑(昭和45年2月1日建立)があります。
日本最初の電気鉄道(チンチン電車)は1895(明治28)年、京都の岡崎公園一帯で開かれた博覧会への客輸送のため、1895(明治28)年に伏見(油掛通)と京都駅の間に開通しました。市民に親しまれた市電は1970(昭和45)年まで走りました。
「駿河屋本店」前(京都市伏見区下油掛町169)に「電気鉄道事業発祥の地」記念碑があります。
油掛通
通称「油懸地蔵(西岸寺)」の前の東西の通りをさします。町名としては、上・中・下の3ヶ町からなります。江戸時代、伏見港(京橋付近を中心)に近く、京・大阪へ行き交う旅人で大いに賑わっていました。明治時代、第一銀行が京都支店に続いて中油掛町に伏見支店を開設しました。明治28年には、下油掛より京都駅まで、日本最初の電気鉄道(のちの京都市電)が営業を開始しました。この付近が物資集散地であったので、車町・塩屋町・本材木町・納屋町といった当時の繁栄ぶりを示す町名が散在しています。大正時代に明治天皇の桃山御陵築営に伴い、北一筋目の大手筋にその賑わいが移っていきました。