産業技術遺産探訪 2003.8.22.

50トン定置式電気起重機
1914(大正3)年竣工
横浜新港埠頭8号岸壁
(横浜新港埠頭客船ターミナル)



横浜新港埠頭8号岸壁(横浜新港埠頭客船ターミナル)にあります。
関東大震災にも耐えた歴史的に貴重な電動式クレーンは技術遺産として保存されることになりました。


玉川寛治氏(産業考古学会理事)からおたよりをいただきました。

 私は横浜新港埠頭の50トンジャイアントカンチレバークレーンを含め、日本がイギリスから導入した5基の同種のクレーンを調べています。
 日本に現存する最古のクレーンは三菱長崎造船所の150トンクレーンです。次が横須賀200トン、次いで呉200トン(両者は近年解体撤去されました、横須賀のクレーンの巻揚機などは横須賀市が将来展示する予定で廃業した浦賀造船所で保存されています)。次が佐世保250トンと横浜50トンでいずれも現存しています。長崎と佐世保のクレーンは現役で稼働中です。横浜のクレーンは休止中ですが、運転可能な状態です。
 世界で現存するクレーンは17基(英国10,日本3、アメリカ2、インド、オーストラリア各1だと言われています)。


参考論文

玉川寛治「わが国の歴史的クレーン」 『港湾荷役』2004年11月号、2005年1月号


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