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技術のわくわく探検記 2000.3.29./2000.4.4./2002.1.6.

電気機関車EC40(10000形)
(長野県北佐久郡軽井沢町・軽井沢駅構内)
信越線横川〜軽井沢間に初めて使われた碓氷峠専用のアプト式電気機関車

 1912年に国鉄最初の電化区間である、信越本線横川〜軽井沢間に使うためにドイツ・AEG社で製造・輸入されたアプト式電気機関車です。
 3対の動輪をもつ台車は固定式で、動輪は連結棒で中間軸と主電動機の大歯車につながっており、ラックレールに噛み合うピニオン(ラック歯車)は、同じ方式で専用の主電動機と結ばれています。
 運転室は輸入時には機関車両端に設置されていましたが、運用をはじめてしばらくしてから横川側のみになり、軽井沢側には蓄電池を搭載しました。集電装置も当初はポールと集電靴を使っていたが、ポールはパンタグラフに変更されました。12両輸入され、1936(昭和11)年4月まで使用されました。
 最大軸重は16.38t、運転整備重量46t、1時間定格出力420kw(1時間定格引張力はラック区間11000kg、粘着区間5500kg)、電気方式は直流600Vです。 

 廃車後は、国鉄大宮工場で4両保管されていましたが、1941年に京福電鉄へ払い下げられ2両が京福電鉄「デキ511」「デキ512」に改造され、京福電鉄福井支社・三国線などで使用されていました。1964年に「デキ511」が国鉄に再び戻されて、国鉄大宮工場で明治時代の状態に復元(電気機関車の形式もEC40の旧形式名である「10000」形のプレートが取り付けられました)され、鉄道記念物指定となり、軽井沢駅舎に隣接し保存展示されました。その後、駅西側へ移動して旧1番線ホームに並んで展示されていましたが、現在は「旧軽井沢駅舎記念館」から見学できるように旧1番線本線上へ移されました。


 1987(昭和62)年10月17日の信越本線「碓氷峠電化75周年記念」では、軽井沢駅前に保存展示されていた10000形(EC40)アプト式機関車の内部が一般公開されました。

運転室と主幹制御器 主電動機 主電動機と動輪の連結棒

現在(2001年12月)は、軽井沢駅の旧1番線ホームに展示されています。


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