技術のわくわく探検記 2001.3.25.

前橋工科大学・廣瀬研究室

2001年3月25日(日)
 群馬県前橋市上佐鳥町460番地 前橋市立前橋工科大学・廣瀬研究室

 前橋工科大学の廣瀬泰雄教授が3月で定年退職されます。スターリングエンジン(冷凍機)や公開講座、青少年のための科学の祭典などで、いつもわくわくするような研究成果や学ぶことの楽しさをたくさん教えていただきました。今回の訪問で前橋工科大学・廣瀬研究室を訪問できるのも最後になってしまいました。東京都立大学工学部から前橋工科大学へ移られて4年間、再び川崎にお帰りになります。少し寂しい気持ちもしますが、廣瀬先生の学ぶこと楽しさを感じさせてくれるお話を聴くことができ、なんだかまた元気づけられました。ありがとうございました!

スターリングエンジン冷凍機  室温約摂氏17度。スイッチが入
ると急速に温度が下がり始めます。
ピストン・シリンダー部分です。
急速に冷却される上部には、
空気中の水分が霜となっており、
そのすぐ下の圧縮ピストンとの
温度勾配はすさまじいものが
あります。
 ヘリウムの気圧を上げたことに
より、約6分ほどで摂氏マイナス
100度にまで達してしまいます。

実際にはPV線図は不連続な部分をもたないのではないかというのが先生の仮説です。

 スターリングエンジン(冷凍機)の
エンジンサイクル(圧縮シリンダー)
と冷凍サイクル(膨張シリンダー)の
関係です。

 大学の中庭にあって、偶然見学できた2000Work−shop ”Bridge”の話をしたところ、廣瀬先生は、なんと1億5000万分の1「炭素60」の分子模型を取り出して・・・・・(^^)
・・・・型紙をいただきました(先生の講義で使われたものです)


 廣瀬先生のたのしみのひとつ落花生に関する研究です。
 牧野新日本植物図鑑の記述にある花柱そのものが地中にもぐるのではなく、花柱の脇の茎から太い畳針が2本出ていて、その先に豆がついている・・・・・
 こうした趣味にも科学者であり工学者でもある先生の理論的な解析と実証的な姿勢が感じられました。

記録ノート 落花生の花 畳針(この先に豆ができる)

おもしろそうな蔵書をプレゼントされて・・・・・(^^;)

研究室の後片づけにお忙しいところを呼んでいただけたことに感謝します。
荷物の梱包・・・・3月の、もうひとつの風景でした。


 廣瀬泰雄教授の最終講義が2001年3月7日に前橋工科大学のAV2教室で行われました。

 最終講義「私の教育・研究・たのしみ」では、次の3つの内容から構成されています。
A.教育等についての覚書
B.研究:新しい冷凍機
C.たのしみ:なんきんまめの花の雄しべはどこのあるか

ただいまページ作成中!


最後に廣瀬先生のメッセージを紹介します。

 学び教えることはわたしにとって大きな喜びでありました。教育・研究ではニュートン・ラプソン法には大変お世話になりました。うまいアイディアにはホトホトと感心し利用してきました。そのニュートンが晩年
 「自分は真理の海の波打ち際で戯れながら、時折普通より美しい貝殻を見つけて喜ぶ子供のようだ」
と述懐しておりました。今になって真理の海は広く深いことを身をもって体験し、この世のなかには未知のことが多いのに驚いています・・・・・・


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