技術のわくわく探検記 2000.11.4.
前橋市立前橋工科大学
廣瀬研究室訪問
群馬県前橋市上佐鳥町460−1
廣瀬泰雄教授(化学工学)の研究室を訪問しました。
前橋工科大学で開催されている「公開講座」、2000(平成12)年度のテーマは「21世紀の環境」です。10月28日(土)には廣瀬先生の講座「最新の低温技術:百聞は”実験”にしかず(2)」がありました。
工業のさまざまな分野で、また日常生活においても低温に関する技術は幅広く利用されています。この分野では近年、スターリング冷凍機が注目されています。気体の膨張と圧縮だけの簡単な原理を用いたスターリング冷凍機は、フロン系の冷媒を必要としないため、地球環境にやさしい技術です。低温をつくりだす4つのステップについての詳しい解説、原理を示す空気を用いた模型による実験、ヘリウムを用いた冷凍機による実験などが行われました。
以前から、この講座を楽しみにしていましたが、当日は私が勤務している中学校の学校行事のため、受講することができませんでした。
11月4日(土)に、別の講座である「IC,LSIの話」を受講するために前橋工科大学へ行った際に、廣瀬先生の研究室を訪問することができました。
廣瀬泰雄(ひろせ・やすお)先生の専門分野は、化学工学で、最近の研究テーマは、「蒸留による安定同位体13Cの分離のためのシミュレーション」などです。
主な論文は、
・Newton‐Raphson法による蒸留計算におけるサブマトリックスの大きさが収束計算に及ぼす影響、化学工学論文集18巻No.4、546-549(1992)
・アイソトープ分離のための蒸留計算法、化学工学論文集22巻No.3、527-533(1996)
著書としては、
・ライブラリ工科系物質科学 1「工学のための現代の基礎化学
物質科学へのガイド」 馬場宣良(都立大学名誉教授)、広瀬泰雄(前橋工科大学教授)著
サイエンス社 A5 判 256 ページ 本体1900円
ISBN4-7819-0878-0 初版発行1998年6月
があり、工学系の学部学生を対象とした大学のテキストとしても使われています。
講義の合間のお忙しい時間にもかかわらず、先生の研究テーマだけでなく学校教育についてもお話をお聞きすることができました。「普通教育としての技術教育」(中学校・技術科)についても関心を示していただけました。短い時間でしたが、「モノづくり」の大切さについても楽しく議論することができました。
公開講座のテキストと最近の研究論文 | うっ!偏微分方程式・・・・・ ・・・・学生時代を思い出して(^^;) |
熱を運ぶスターリングエンジン・・・・前橋市立前橋工科大学
青少年のための科学の祭典・群馬大会(2000.8.26.〜8.27.群馬県生涯学習センター)
青少年のための科学の祭典が、今年(2000年)はじめて群馬県でも開催されました。廣瀬先生による「熱を運ぶスターリングエンジン」のブースでは、スターリングエンジンやスターリング冷凍機による実験が行われていました。
スターリング冷凍機・・・なんとマイナス100℃ !! | ||
スターリング・エンジン | コーヒーカップのお湯でも動くスターリング・エンジン | |
廣瀬先生が本校の技術室へやってきました!(2000.12.10.)
燃料電池を持ってきていただけました。次世代の自動車エンジンに搭載されることはほぼ確実になり、技術科の学習内容としても注目していく必要がでてきました。これを参考にして教材用として自作したいと思います。
本校の技術室では、超小型旋盤(酒井特殊カメラ製作所製)に興味を示されておりました。教材用の実物、模型、標本などについてもご覧になり、真空管ラジオや真空管は非常に詳しくご存じでした。金属材料の学習用に使っている「実物写真付きの元素周期表」は大学でも使いたいということです。
はるばるお越しいただき、ありがとうございました。