技術のわくわく探検記 2000.8.31.
ミツトヨ・宇都宮事業所・歴史館
栃木県宇都宮市下栗町2200 ミツトヨ宇都宮事業所内
ミツトヨ・宇都宮事業所
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ミツトヨ・宇都宮事業所は、ミツトヨ最大の生産工場として、1944(昭和19)年に操業を開始しました。
「歴史館」は、宇都宮事業所で生産された製品を保存し、歴史的な変遷やミツトヨの企業理念を伝えるために、1999(平成11)年5月7日にオープンしました。
1階は、三次元測定機の歴史を展示し、2階はミツトヨおよび事業所の紹介と、ノギスの歴史、リニヤスケールの歴史を展示しています。
歴史館・1階
(三次元測定機歴史館)
三次元測定機展示台数 18台
三次元測定機開発の変遷パネル 120点
三次元測定機要素部品 20数点
三次元測定機説明パネル 19点
国産最初の三次元測定機で、バーニヤ読みのA1型三次元測定機から国内最高精度であったH503三次元測定機など18台の実機と、三次元測定機開発の変遷を綴ったパネル120点や、三次元要素部品を展示し、三次元測定機30余年の歴史を展示しています。
展示されている三次元測定機は、川堀政夫氏、船山次朗氏、阿久津四郎氏(ミツトヨ宇都宮事業所 MC マイクロコード工場)、菊地晋氏、佐々木孝男氏(工機工場)によって修復されたものです。
歴史館・2階
(ノギス、スケール 歴史館)
ノギス、ハイトゲージ展示数 90点
リニヤスケール関係展示数 40点
説明パネル 130点
その他資料 20数点
50年にわたるノギス生産の歴史を90点の製品と、その時代ごとの写真パネルで紹介しています。
ノギスの形状や目盛加工の方法が、50年間でどのように変わったかなど興味深い展示となっています。また、リニヤスケール(ミツトヨ・清原工場が操業してから18年、スケールの開発に着手してから数えると30年)についても展示品40点と写真パネルで紹介されています。
ミツトヨ初の本格的三次元測定機
A1型三次元測定機
A1 type CMM
製造年 1968〜1976年
生産台数 369台
測定範囲 400×400×200mm
最小表示量 0.05mm
精度 ±0.05mm
特徴
ノギス同様のバーニア読みマニュアルCMM
X・Y軸案内はコロガリ案内
Z軸案内はスベリ案内
※京浜工業株式会社で使用されていたもの
国内最高精度
マイクロコード H503
H503 type CMM
製造年 1987〜1998年
生産台数 52台
測定範囲 500×300×300mm
最小表示量 0.0001mm
精度(指示精度) 0.8+2.5L/1000μm
特徴
シングルコラムテーブル移動(X軸)式
国内最高精度
フィルムパーフォレータ(Film Perforators)
1940(昭和15)年、当時の商工省から三豊(現在のミツトヨ)へ「フィルムパーフォレータ」(映写用フィルムのスプロケット孔を高速で開ける自動機)の国産化試作の要請がありました。「フィルムパーフォレータ」は高い精度を要求される機械であり、それまでは100%を輸入しており、精密測定器に実績のある三豊(ミツトヨ)に国産化が要請されたわけです。
1941(昭和16)年、三豊・蒲田工場で試作に成功し、この成果をふまえてフィルムパーフォレータ生産工場として1943(昭和18)年に宇都宮工場の建設が決定され、1944(昭和19)年に操業を開始しました。
フィルムパーフォレータ用パンチブロック
フィルムパーフォレータに装着するフィルムの送り孔パンチ加工用の金型で、当時としては最先端の高精度加工技術が要求されました。
フィルムパーフォレータ用パンチブロック
1944(昭和19)年 三豊・宇都宮工場製
体験コーナー
体験コーナー(歴史館・2階)ではノギスやマイクロメータによる寸法測定、はめあいゲージ(はめあいと密着)、鋼の熱膨張体験(ダイヤルゲージによる測定)ができるようになっています。
ミツトヨ博物館 ミツトヨ・沼田記念館
http://www.mitutoyo.co.jp/jpn/culture/museum/index.html
神奈川県川崎市高津区坂戸1−20−1 株式会社ミツトヨ本社