産業技術遺産探訪 2005.1.3.

鷺石橋
さぎいしばし

群馬県に現存する唯一の「鋼プラットトラス橋梁」

鋼プラットトラス橋梁 2連
橋長 104.6m
幅員   5.5m
設計者  不詳
施工 名村造船

1929(昭和4)年竣工

群馬県沼田市下川田町・戸鹿野町 利根川
国道17号線

写真左下は、木製トラス橋が架橋されていた当時の橋脚の基礎

 群馬県に現存する唯一の「鋼プラットトラス橋梁」で1929(昭和4)年竣工。1885(明治18)年、清水峠越道路が国道として開通した当時は木製トラス橋として現在の鷺石橋の上流側に架橋されましたが、1896(明治29)年7月の利根川大洪水で流失してしまいました。現在も橋脚の基礎の船形石が残っています。1929(昭和4)年に下流側に「鋼プラットトラス橋」が竣工しました。設計者は不詳、施工は「名村造船鉄工所」(現在の「名村造船所」)が行いました。その後、国道17号線の交通量の増加により、1970(昭和45)年、この鷺石橋は老朽化のため、下流側に「新鷺石橋」が併設されて、「鷺石橋」は歩行者・自転車専用橋となりました。

 「プラットトラス」は、トラス形式の橋梁の一種で、斜材が逆ハの字に組まれており、引張材として機能しています。垂直材の大部分は圧縮材としての機能をもち、中央部に対材が入る構造となっています。

木製トラス橋が架橋されていた当時の橋脚の基礎(船形石)
前橋へ三十四米千(キロメートル)

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