産業技術遺産探訪 2011.8.24.
牧牛舎(牝牛舎)
Milking-cow Barn
1909(明治42)年竣工
国重要文化財
牧牛舎(牝牛舎)Milking-cow Barn 建築: 明治42(1909)年にサイロなど明治末期に海外から伝わった最新技術を使って新築、136坪=12251円。昭和52(1977)年に原型復帰解体修復工事。 構造: 南北19間の8基の換気筒付切り妻造りで、中央東西面に出入り口の突出部がある。屋根裏は飼料置き場にするため、中央に柱のない洋小屋構造で、搬送用ハンガーリフトの木製レールがあった。サイロは札幌軟石製約195立方m。ムロはレンガ作り。 解説: 建築当時は、日本産業が発展期となり、北海道農業ではデンマーク農法が叫ばれた時である。粗飼料をサイレージとして貯蔵するサイロ、マンサード型畜舎など新しい酪農形態が伝わり、そのモデル搾乳牛舎として設計された。1階は2列対頭式スタンチョン式牛床が2組あり、繋留方式を比較するため床高さが異なる。サイロは緑飼貯蔵庫、「むろ」は根菜貯蔵庫と呼んだ。 |