砂鉄採集(たたら製鉄操業実験・実習用)
       神奈川県鎌倉市稲村ヶ崎海岸・極楽寺川河口(1999.10.10.)

 今年も鎌倉市七里ヶ浜に砂鉄を採集に行ってきました。この場所での砂鉄採集は今回で3回目になります。採集した砂鉄は水洗いして塩分を除去し、比重選鉱や磁石での選鉱を行い、たたら製鉄の操業実験・実習に使います。

 鎌倉市七里ヶ浜の東端にある極楽寺川河口の稲村ヶ崎海岸付近は、昔から砂鉄の産地として有名で、「金山(かなやま)」と呼ばれていたそうです。昭和30年代前半には砂鉄採集場になっていました。(「図説鎌倉回顧」鎌倉市発行1969年)

七里ヶ浜海岸の西側 七里ヶ浜海岸の東側
遠くに江ノ島が見えます! 稲村ヶ崎方向です。砂浜が黒っぽい!
砂鉄採集の現場です。砂浜が真っ黒になっているのが良くわかります。砂鉄です!!
極楽寺川河口付近の砂浜 アルニコ磁石に、こんなに付いてきます。 超強力なネオジム磁石!まるでウニ(^^)

 今回の砂鉄採集を手伝ってくれた東京・国分寺に住む旧友の小林君(・・・ほんとうに感謝!感謝!です)は、通りかかった人に「こんなところで、ウニを採っているのかと思ってびっくりしましたよ」と言われていました(^^)。確かに、磁石についた砂鉄は、そんなふうにも見えますね。この黒っぽいのが砂鉄だって気が付く人は、ほとんどいないでしょうね。
 この極楽寺川の河口より、少し西に行ったところにある音無川の河口も砂鉄がたくさんあります。

 サーフィンをしている人たちを横目に、海岸通り
を長靴、ゴム手袋姿で台車を押す妙な人
・・・・何を運んでいるのでしょうか?(^^)これ、
こう見えてすご〜く重いんですよ。
                  (小林君撮影)

稲村ヶ崎付近の砂鉄については、次の本に詳しい解説があり参考になります。

大竹三郎「鉄をつくる〜出雲のたたら」(日本の科学・技術史ものがたり) 大日本図書 1981年 pp.32-37

板倉聖宣「砂鉄とじしゃくのなぞ」 国土社 1991年 pp.40-43

「たたら製鉄」については、
    日本金属学会主催「面白いぞ材料は!〜きみだって鉄がつくれる〜」
    (産業技術記念館・1998.11.22.名古屋市)のレポートをご覧下さい。


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