技術のわくわく探検記 1999.7.31.(2001.8.19.更新)


’99 ROBOCON

アイディア対決ロボットコンテスト・大学部門・国際大会(IDC)

IDC:INTERNATIONAL DESIGN CONTEST

 ’99アイディア対決ロボットコンテスト大学部門国際大会(IDC)が1999年7月31日に群馬県・グリーンドーム前橋を会場にして開催されました。この大会としては、今回初めて東京都以外の地域で開催されました。(※大会の中心となっている清水優史・東京工業大学大学院教授が群馬県前橋市出身であることが今回の開催地と深く関わっているようです。)

 東京工業大学、マサチューセッツ工科大学(米国)、ダルムシュタット工科大学(ドイツ)、ケンブリッジ大学(イギリス)、ソウル大学(韓国)、サンパウロ大学(ブラジル)、ダブリー技術短期大学(フランス)  ブレスト工学高等学院(フランス) から工科系の学生48人(過去最多)が出場しました。各参加校1名ずつで4人で1チームの多国籍チームで共同してアイデ ィアを出し合いロボットを製作しました。競技は12チームによるトーナメント方式の競技(敗者復活戦を含 む)です。

 今年のテーマは、群馬県にちなんで「風と繭(Cocoon And Wind)」です。ふわふわ と気まぐれな繭を運ぶためのロボットを、11日間をかけて 群馬県立前橋工業高校の実習室でつくりあげました。今回は材料 の中に「竹」が入っていました。

 競技場は、原っぱの部分と両サイドに設けられた利根川の 部分とで構成され、原っぱのマシン(手動コントロールマシン) はスタートゾーンからスタートし、繭棚から発泡スチロール製 の繭を集めて、利根川のマシン(自動マシン)に繭を乗せます。 繭の大きさは直径15cm、長さ30cmくらいで金・赤・白色が あり得点に違いがあります。繭棚の高さも最高1mなど3段階 に分かれています。利根川の上は20秒おきに風が吹くため、 自動マシンはこの風を利用したり風に邪魔されないようにしな がら川の端にある繭釜に繭を運び入れます。競技時間2分で した。  手動マシンはスタート時にはサイズが縦横高さ30cm以内 のサイズに納まっている必要があり、繭を取るためのアーム 等が展開されていく様子が最初の見所でした。

 競技ではアー ム部分が折れたり、電源部分のオーバーヒートなどトラブル もあり、また競技を進める上での作戦も勝敗に大きく影響し ていました。実際に会場で見ると迫力があり、歓声でわきあがっていまし た。見学場所もテレビ局スタッフのすぐ後ろで、目と鼻の先で繰り広げられる熱戦に、連れてきた生徒たち(選択技術科の学習の一つとして見学しました!)も楽しみながら「ものをつくる」喜びをともに味わえ たようでした。

 テレビでの放送は9月11日、9月18日の両日にわたっ て、いずれも午後9時からNHK教育テレビで放映されました。
 地元のテレビや新聞は今回の大会を大きく取り上げていま す。見学に連れていった生徒たちが応援する様子も番組の中で大き く写っていて、思わず笑ってしまいました(^^)

 前橋市もこの大会をきっかけにして、今後毎年こどもたちを 対象とした「ものづくり」のイベントを企画していくということです。(これまでにも、「ものづくり創作教室」「まえばしロボコン」などが開催されています。
 ※松井田町立西中学校・技術科では「まえばしロボコン2001」に参加しました!

※この大会の開催を契機に「前橋テクノフォーラム実行委員会」が設立されました。前橋テクノフォーラムでは、「多くの市民が、気軽に科学技術にふれあえる場」の提供をめざした活動を行っていく計画です。

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