第6回 桐工フェア
群馬県立桐生工業高等学校 第6回 桐工フェア
長崎屋桐生店(群馬県桐生市永楽町)
見学日:2000年1月30日
朝日新聞(2000年1月29日)に「工業高6科の習作200点展示〜桐生」という記事が掲載されていました。群馬県立桐生工業高校の生徒による作品展「第6回・桐工フェア」が1月28日(金)〜1月31日(月)までの期間で、長崎屋桐生店3階文化展ホールを会場に開催されるというものです。1月30日(日)に、さっそく見学してきました。充実した発表内容にびっくりです。ちょうど管弦楽部の生徒たちの演奏もおこなわれており、落ち着いた雰囲気の中で作品を見ることができました!
桐生工業高校は「機械科」「電気科」「建築科」「土木科」「染織デザイン科」「家庭科」の6科があり、約720名の生徒が授業や課題研究、卒業制作、クラブ活動を通じてつくった約200点の作品が展示されていました。
会場中央には、建築科の生徒により1995年から製作がはじまった「桐生明治館」の縮尺1/10の模型が展示されていました。精巧な模型に思わず見入ってしまいました。
「桐生明治館」は「国指定重要文化財(昭和51年2月3日指定)・旧群馬県衛生所」で、明治11年に「群馬県衛生所兼医学校」として群馬県が県庁前(前橋市)に建築したものです。その後移設され、現在は桐生市相生町に復元修理されて一般公開されています。
「桐生明治館:国指定重要文化財・旧群馬県衛生所」についてはこちらをクリックしてください。(このページへ再び戻るときは、ブラウザの戻るボタンで!)
(「技術のわくわく探検記〜桐生明治館・群馬県衛生所」)
現在も製作中の模型です。縮尺1/10で、かなりの大きさです。 | 1995年から製作がはじまりました。 | 正面玄関部分 | 2階中央バルコニー部分 |
こちらは実物です!上の写真と比べてご覧ください。 | 建物の裏側外観部分です。外観が洋風で小屋組が和風という「擬洋風」建築の特徴が再現されています。 | この建物の特徴である上下開口のひとつひとつの窓枠部分もきちんと再現されています。 | これも実物です!上の模型と比べてご覧下さい。模型の精巧さがよくわかります。 |
梁も形状がきちんと加工されています。小屋組が和風であるこの建物の特徴がよくわかります。 | 床の部分がカットモデル化されていて、建築構造がわかりやすくなっています。 | ブロンス格子や柱が丁寧に再現されています。 | 建築中の建物のようで、まるで中に入っていけそうなくらいリアル感があります。 |
目地漆喰塗の屋根が出来るのが楽しみですね。 | 2階バルコニーの奥に貴賓室扉が見えます。 | 丁寧な模型つくりがよくわかります。 | 屋根裏部分の構造がわかりやすい。 |
機械科の展示の1つに、毎年開催されている有名な省エネカーレース(1リットルのガソリンでどれだけ走行できるか)である「ホンダ宗一郎杯・ホンダエコノパワー燃費競技全国大会」への出場車両とエンジン(第19回大会出場車両のもの)がありました。
これとほとんど同じレギュレーションの省エネカーレースには「昭和シェル石油・マイレッジマラソン」が鈴鹿サーキットを会場にして毎年開催されています。
本田宗一郎杯の方は第18回大会から「ツインリンクもてぎ」(栃木県)で開催されています。私も第17回大会(「日本自動車研究所・テストコース」(茨城県つくば市))に見学に行ったことがあります。毎回、新聞・雑誌・テレビなどで、そのようすが報道されています。群馬県立渋川工業高校が平成6年に優勝しています。ああ〜工業高校の機械科の先生がうらやましい〜(中学校技術科教員の独り言・・・・(^^))
記録認定書、1リットルで426.223km走破。グループIII(高等学校の部)で167台中50位!エンジンチューニングやボディ設計ももちろんですが、意外とドライビングテクニックやノウハウが成績に影響してくるように感じられます。出場経験が蓄積されてくると「桐工恐るべし!」ですね。 | ボディ形状や車輪も空力特性を考慮されたものになっています。 | 車検合格証、大会ステッカー、参加車両番号がかっこいいですねえ〜 | |
部品改造用の図面!極秘?(^^) | 傑作車「ホンダ・スーパーカブ50cc」用のエンジンをさらにチューニングします。エンジン本体の余分な肉厚を限界まで削ったり、キャブレターも調整しますか?ポート研磨も?カムプロフィールまで変更なんてできたら超一流チームですね(^^) | 次回大会もがんばってください!! | |
全国の工業高校のロボットコンテスト!参加マシンも展示されていました。重さ3kg縦横高さ20cm以内のロボットで「自立型」と「ラジコン型」があります。この大会もすっかり有名になり知名度も抜群です!全国大会は日本国技館ですよね。
競技用の「自立型」ロボットです。 | こちらは「ラジコン型」ロボット | おっと「電気科」の生徒の皆さんが製作したロボットもありました! |
Webページの容量の関係で紹介できませんでしたが、このほかたくさんの製作品に感心の連続でした。私の住んでいる松井田町からは少し遠いですが、是非来年も見学に行きたいと思っています。桐生工業高校の生徒や先生のみなさん、ありがとうございました!!
おもな出展作品は次の通りです。
機械科
・本田宗一郎杯「ホンダエコノパワー燃費競技全国大会出場車両(グループIII)
・「自立型」「ラジコン型」相撲ロボット
・レーザ加工による恐竜の骨格モデル
電気科
・ハンドベルをコンピュータで制御し曲を演奏する「鐘のなる木」
・最大3アンペアーのバッテリーを充電できる直流電源充電器
・ロボット(産業教育フェア出展作品)
・低価格化を目指した自作パソコン
建築科
・桐生明治館1/10復元模型
・住宅設計図面、レストラン設計図面、CAD図面
・軸組模型(住宅)
土木科
・測量CADを使った路線測量
・新錦桜橋施設計画書
・測量器械
染織デザイン科
・染め、織り、デザイン作品
家庭科
・お弁当コンテスト
・浴衣
・布の絵本
・授業の様子(写真)
写真部
・作品展示〜白黒作品はフィルム現像から印画紙への焼き付けまで自分で・・・
管弦楽部
・アンサンブル演奏(弦楽四重奏など)
美術部
・モネの水蓮のリメイク
国際交流推進委員会
・桐生工業高校で実施している国際交流の紹介。
カーリング愛好会
・パネル展示・・・・関東では唯一だそうです。
※長野オリンピックのカーリング競技では軽井沢町(松井田町の隣町です!)が会場でしたね。
群馬県立桐生工業高校・電気科の新井正幸先生から、おたよりが届きました!(^^)
桐生工業高校電気科教員の新井正幸と申します。
先日は、桐工フェアを見学いただき、誠に有り難うございました。
また、ホームページにも取り上げていただき有り難うございます。
桐工では5年前より地域に開かれた学校を目指して、桐工フェア
を開催しています。また、生徒のよい発表の機会となっております。
また、松井田西中学校のホームページを見させていただきました。
タイムリーな話題が豊富でビックリしました。今後ともよろしくお願い申し上げます。
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群馬県立桐生工業高等学校 電気科 新井