東京芸術大学煉瓦建物
旧・教育博物館書庫
〜東京都内で最古の煉瓦建築
1880(明治13)年
設計: 林 忠恕 (はやし ただひろ)
旧・東京図書館
1886(明治19)年
設計: 小島 憲之
東京都台東区上野公園12−8 東京芸術大学音楽学部構内
見学日:2000.2.27.
旧・教育博物館書庫〜都内最古の煉瓦建築
「教育博物館」は現在の「国立科学博物館」で、この煉瓦建築は、教育博物館の書庫であったものです。設計は「林 忠恕(はやし ただひろ)」で、1880(明治13)年に建てられた東京都内では最古の煉瓦建築となります。また、林忠恕の設計した建物では唯一現存するものです。林忠恕は、新橋〜横濱間に鉄道が開業した当時の新橋駅を設計した米国の建築家ブリジンスの指導を受けた明治時代の代表的な建築家です。建物の北壁にあった窓はモルタルで補修された際に埋められてしまったようです。
旧・東京図書館
1886(明治19)年に建てられた「東京図書館」は、小島憲之によって設計されました。小島憲之は1975(明治8)年にコーネル大学(米国)に留学し建築を学びました。建物の北側から見ると2階建てに見えますが、南側からは屋根裏部屋の丸窓があり、3階建てになっていることがわかります。(見学に同行していただいた守衛の方は、私が「3階建ての・・・」と言うと「えっ、2階建ての建物では・・・?」・・・・(^^)) なお、建物の東壁にあった窓は、モルタルで補修された際に埋められてしまったようです。
旧・教育博物館書庫、旧・東京図書館は、東京芸術大学音楽学部の正門左にある守衛所の裏側に並んで建てられています。正門前の通りから、建物の南側を見学することもできます。これらの煉瓦建物は、補修のためモルタルが塗られていました。取り壊しが決定し、モルタルを剥がしたら煉瓦建築であることがわかり、急遽保存が決まったということです。なお、東京芸術大学・音楽学部は上野公園にある国立博物館の西隣です。