産業技術遺産探訪 2001.6.17./2007.2.23.
下仁田倉庫
第1号倉庫・第2号倉庫
下仁田倉庫(株)赤レンガ倉庫 (第1号倉庫・第2号倉庫)
大正前期頃竣工
煉瓦造2階建
下仁田町資料「上野鉄道関連施設」によると、下仁田倉庫株式会社(群馬県北甘楽郡下仁田町大字下仁田430番地1)は、1920(大正9)年4月18日設立で、営業内容は「倉庫業」「物品運送業及び生繭乾燥」「物品並びに不動産担保金銭貸付業」「製産物並びに商品の委託販売及び委託購買その他右に附帯する事業」であり、設立時の取締役は7名であったということです。
専用引込線 1920(大正9)年5月20日
上野鉄道(株)斎藤正次郎 宛に鉄道引込線許可願(初代社長 須賀国太郎)
沿革(昭和34年の倉庫営業許可申請書より抜粋)
大正 9年 4月18日 地方産業開発に寄与せんため会社設立
4月26日 設立登記完了、倉庫営業・小運送業・生繭乾燥・金銭貸付業ほか
昭和12年 8月12日 倉庫証券発行許可申請書を商工大臣に提出
10月25日 業務内容変更に伴う小運送業の営業届を鉄道大臣に提出
昭和18年 7月1日 鉄道省の監奨により企業合同のため小運送業の営業廃止届提出
11月12日 生繭乾燥業の廃止届を群馬県知事に提出
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設備ほか(昭和10年 倉庫証券発行届出書添付書類より)
2号倉庫 | 1号倉庫 |
一階室165.28m2 二階室165.28m2 計330.56m2 (間口10間、奥行き5間 50坪) |
一階室79.33m2 二階室79.33m2 計158.66m2 (間口6間、奥行き4間 24坪) |
構内鉄道線路 延長0.058哩(マイル)
蒸気機関 1台 制限圧力6.34キログラム(90封度)
付属煙突 1基 口径56センチメートル 高さ23.8メートル
不凝縮単汽筒横置式原動機 1台 1.5馬力
乾燥機 1台 能力 一昼夜 生繭2000貫
1年間取引数量
内地米 11974俵
繭 10972袋
蒟蒻粉 3140俵
蒟蒻荒粉 126572貫
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また、富岡財務事務所 発行の「甘楽・富岡 歴史の散歩道」によると、
北甘楽郡磐戸村 佐藤量平
上野鉄道・上信電鉄の社長を24年間務める。
その他下仁田銀行頭取、前橋農工銀行監査役、取締役頭取などを歴任。
下仁田製糸合資会社設立
北甘楽郡月形村 小金沢喜与治
群馬県コンニャク組合理事長、産業組合製糸組長、群馬県養蚕販売農業組合連合会長、蚕糸業界協会長、蚕糸価格審議員、全国養蚕農業共同組合連合会長などを歴任
北甘楽郡下仁田町 桜井朝雄
北甘楽郡蒟蒻製粉同業組合設立、下仁田社社長、下仁田銀行取締役、群馬県農工銀行監査役、下仁田倉庫社長などを歴任。
昭和18年からは上信電鉄社長
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