産業技術遺産探訪 2007.1.13.

旧 上野鉄道 鬼ケ沢橋梁

1897(明治30)年頃竣工
鉄橋、煉瓦造(イギリス積み)・石造橋台

下仁田町重要文化財

群馬県甘楽郡下仁田町白山滝ノ尻

 上信電鉄の前身である「上野鉄道(こうずけてつどう)」が1897(明治30)年に高崎〜下仁田間を全通させた際に、大谷川に架けられた鉄橋で、橋台は煉瓦と切石でつくられています。

 旧 上野鉄道は、製糸業における輸送機関としても重要な役割を果たしました。たとえば、1899(明治32)年11月9日に開かれた「下仁田製絲社」(下仁田社)の臨時総会で、
「上野鐵道株式千二百五拾圓につき二種公債を最低價格九拾七圓づゝに上野鐵道株一株を拾五圓とし組合限りの入札とし若組合に於て相當の入札なき時は特賣法を行ふこと。」
が議決さたという記録が残っています。( 矢島太八「甘楽産業叢談 富岡地方郷土史料」木田書店 1909(明治42)年、矢島太八「甘楽産業叢談 富岡地方郷土史料」「甘楽史観 郷土の花影」国書刊行会 1988(昭和63)年復刊 )

旧 鬼ケ沢橋梁は「東京電力・新榛名線98号」鉄塔への管理用通路として使われています。

 

旧 上野鉄道・鬼ケ沢橋梁と並んで、鏑川寄りに上信電鉄(千平〜下仁田間)の鉄橋が架かっています。

  

群馬県道195号線(南蛇井 下仁田線)から「歴史の道百選(文化庁)・下仁田街道」に入ると道標があります。
鬼ケ沢橋梁(大谷川鉄橋)への道は、かつては赤津集落へ通じる旧道がありましたが、
現在は「東京電力・新榛名線98号」鉄塔への管理用通路になっています。

              


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