信越本線横川駅跨線橋(鋳鉄柱)・・・・製造年:1907(明治40)年
〜日本工業大学工業技術博物館・保存展示
日本工業大学・工業技術博物館(埼玉県宮代町)には、信越本線横川駅で開業当時に架設されていた跨線橋の脚柱(鋳鉄柱)が博物館前に保存展示されています。


この骨組は、フランス・パリ市のレ・アル(旧中央市場)に使用されていた鋳鉄構造部材と旧横川駅跨線橋の脚柱4本を組み合わせた鋳鉄フレームになっています。


鋳鉄フレームの四隅の柱は、信越本線横川駅構内に架設されていた跨線橋の脚柱で、日本工業大学・工業技術博物館が日本国有鉄道から譲り受けたものです。
脚柱の下部には「鐵道新橋明四十」と記した銘板があり、JR(国鉄)の前身である「帝国鉄道庁」時代(明治40年4月1日開庁、翌年11月5日に逓信省鉄道局と統合されて鉄道院となる)に、新橋工場で製造されたことを示しています。
跨線橋は柱の部分に国産の鋳鉄柱を使用し、橋梁トラスなどの他の部材は全てイギリスからの輸入鋼材を用いてあり、停車場内の跨線橋に関する規定ができる(明治42年10月9日)以前の日本の鉄骨構造の黎明期における貴重な鉄道遺構の一部です。
「碓氷峠鉄道文化むら」にも同様の鋳鉄柱が保存・展示されています。