この話はいつもネジのリードなどの授業のときに話すことをクイズ形式にしたものですこの答えをつなげて行くとネジの歴史,作り方(リード角),ちょとした技術(特許)などを知ることができる。いままでただ単に見ていたネジも,そのすごさが生徒達にも理解できるのではないかと思う。
日本人が、はじめてネジを見たのは種子島型火縄銃のもので、1543年のことです。この銃を堺の鍛冶職人に模倣させるときに、銃身の後を止めるために使用されていた。なぜ、ここに使用されているかは玉を打ってススを掃除するときに棒でつくために銃身の奥にかすがたまりそれをとるためにはネジを使用するしかないのです。では、そのボルトのネジをどのようにして切ったのでしょうか?(ネジの利点は分解・組立が出来る事により保全や部品の交換が容易に出来る)それは、棒に墨を付けた糸を螺旋状に巻いて外し、その墨の後をやすりで削りました。しかし、ピッチを一定にするのが難しいのです。その後、ピッチを一定にするために糸をある角度で延ばして置き、その上に棒を転がして糸を巻いていったのです。このときの、角度がリード角です。では、銃身の雌ネジは、どの様にして作るかは、穴を熱することにより熱膨張にて直径が大きくなりそこにボルトを入れてハンマーでたたく鍛造にて雌ネジを作りました。よってネジには、交換性がなく、このネジが壊れたときが銃の終わりの時です。現代のJIS規格がどんなに、すばらしいかが解ると思う。(規格が出来る→大量生産→単価が安くなる→売れる:こんな図式も)
ネジの+穴と−穴では、みなさんも−穴が先だとすぐ解ったでしょう。+穴は第二次世界大戦の時だそうです。問題はどうして+穴が出来たかです。これは、−穴は、ボルトに鉄ノコにて切って作りました。そしてまわしやすい用に十字にもう一つノコで溝を切ったのです。それに合わして十字ドライバーを使用すると、中心がずれずにまわしやすく、カム・アウト(まわすとその力にてドライバーが浮き上がること)を防止し、力も分散するなどの利点が生まれました。現在は、自動化により、電動ドライバーが主流となり、95%以上で十字穴が使用されている。(十字穴は、打ち抜きにて穴をつけるので頭と一緒に加工できるのでいち1行程を省略出来る。また、ー穴を使用するのは、眼鏡などの小さいネジで+字穴が加工しにくい様な特殊用か、マイナスドライバーが会社に多くあるからと言うだけの理由です。)特許として十字の一本を長くすることによって、どちらのドライバーでも使用できるようにしているネジ穴の特許ネジがこのごろ見られる。このように、ひとつのネジにもいろいろな苦労と技術があるのです。
<NHKで放送されたものをもとにしてつくりました。違っているかもしれないのでよくご存知の方は、ご連絡下さい。>
みなさんもこんな授業で話すネタがありましたら、ぜひ連絡をください!!
投稿者:愛知県刈谷工業高校電気科 児島高徳