製作物のイメージを正確に伝えるために図面は欠かせません。しかし、こんな描き方がありますよ・・・といっても生徒には何でそれが必要なのか納得できないのです。そこで、一年生の最初の授業でこの立体伝言ゲームを実施して、楽しみながら製図学習の導入を実施しています。
教具には、紙で作った様々な立体を使います。初めは階段2段分のようなごく簡単な立体を使うのですが、生徒達の実態に応じて、時間を短くしたり、立体を直方体に直方体が斜めに刺さっているような形や、円すいに円柱が突き刺さっているような形を使います。
こうした立体は、工業高校の製図などの教科書をひもとくといくつでものっています。きちんと図面をひけばかなり難しそうな立体でも展開図を描いて組みたてることができます。
授業ですが、列の一番後ろの生徒達にだけ、立体を見せます。段ボールで覆いをしておいて、そのまま隠してしまいます。一番後ろの生徒達は席に戻って、3分間で図形伝言ゲームに挑戦です。
紙などに書いてはいけないことにして、一人一人伝えていきます。一番前の生徒が黒板に立体を書き始めると、教室中が興奮に包まれます。後ろの生徒ほど形がよく分かっていますから、教室全体で一つの形をあーでもないこーでもないするわけです。時間になると、立体の実物を見せます。大部分の生徒ははじめてその形がわかり、立体を正確に伝えることの難しさが実感できるっていうわけです。
2回目からは、列の前後で席を入れ替えてよいことにしてベストメンバーで挑戦です。なかなか面白いですよ。ぜひお試しください。
投稿者:茨城県筑波郡谷和原村立小絹中学校 川俣 純
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