真空管ラジオ

1999/08更新


 電気・電子技術の学習で「増幅」を学習するときに、「トランジスタ」を取り上げるわけですが、増幅の原理や技術史的な視点から「真空管」を取り上げることがあります。実物の真空管を見せたり、真空管を使った昔のラジオやアンプなどの映像資料(場合によっては実物)を見せたりしてきました。真空管ラジオやアンプはレストアしたものなどは高価であり、真空管の交換などメンテナンスも心配です。オーディオファンのための真空管式のアンプも非常に高価です。自作してしまえば良いのですが、バリコンやI・F・Tの入手もままなりません。どうも・・・となかなか手がでないことが多いのではないでしょうか。ところが、現在でも真空管ラジオが比較的安価で入手できます。しかも真空管などの補充も可能でメンテナンスについても当分は心配ありません。毛利電化サービスで製造・販売している真空管ラジオR−10で5万円です。使用されている真空管の種類は、「6BE6(周波数変換)」「6BD6(中間周波数増幅)」「6AV6(検波低周波増幅)」「6BM8(低周波増幅)」「6×4(整流)」ですが、デッドストックから相性の良いものを選んでいるためにメーカーは様々なものが使われています。Rコアトランスやチョークコイルなど、かつての真空管ラジオでは実現できなかった部品が使われています。実際に放送を聴くことができる真空管ラジオをつかっての学習も楽しいのではないでしょうか。

 

毛利電化サービス 真空管ラジオR−10   (価格5万円)
    仕様:電源電圧 AC100V(50/60Hz)
消費電力 28W
         サイズ 200×175×150
         重量  2.5kg
  問い合わせ先:毛利電化サービス
             〒816−0932 福岡県大野城市瓦田2−7−30
             電話 092−575−1259

 真空管ラジオについては絶版になっていますが 杉本 哲 編「初歩のラジオハンドブック」山海堂 昭和37年 480円 が初心者でも非常にわかりやすい内容になっています。東京・神田の古本屋街にある明倫館書店などで入手できることがあります。
 また、真空管ラジオよりさらにさかのぼって、鉱石ラジオについて網羅されている本に 小林健二「ぼくらの鉱石ラジオ」筑摩書房 1997年 3300円(税別) ISBN4−480−86045−2 があり、現在購入可能です。


投稿者:群馬県碓氷郡松井田町立西中学校 大木 利治

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