ガス溶接


 ガス溶接は可燃性のガスが燃えるときに発生する熱を利用して行う溶接です。一般的なガス溶接では、酸素とアセチレンを使用します。



 酸素とアセチレンは高圧の状態でボンベの中に蓄えられており、これを減圧して少しずつ使用します。写真は本校の集中配管部です。酸素とアセチレンは、圧力計を見ながら適切な量に調節して用います。

溶接をするときには、作業着に帽子、エプロン、手袋、保護メガネなどを身につけましょう。また、水の入ったバケツも忘れずに用意しましょう。

  

 適切な溶接炎が得られたら、片手に溶接トーチ、もう片手に溶接棒を持ち、地面に対して、いずれも45度の角度を保ちます。右手に溶接トーチ、左手に溶接棒を持った場合には、左側に溶接を進めて行きます。まずトーチを鉄板から約2〜3mm離して過熱してください。その部分がオレンジ色になり、池のようなものが見えたら、そこに溶接棒を差し込み、棒を溶かしながら左に進みます。ビード(溶接の跡)が真っ直ぐに置けるようになったら、2枚を接合する練習をしてみましょう。

写真は、溶接作業の様子と生徒の作品です。

付録.
 下の写真は「ガス溶断機」といい、大きい厚板を切断するためにトーチを変えたものです。この装置はレールの上を自動に動くようになっており、真っ直ぐに鉄板を切断することができます。主に、生徒が使用する鉄板を用意するために使用します。


東京工業大学工学部附属工業高等学校 門田和雄

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