職人さんからもらったベンチ
最終更新日 2005.01.05
選択授業が始まってから、ツーバイ材を使ったものづくりを積極的に行ってきました。題材としては簡単な椅子づくりが主です。
昨年の7月に札幌市教育研究会のものづくり勉強会で、針葉樹積層合板を使用したシャーマン・ベンチの実技講習会がありました。この作品は当地の建具会社の職人さんで、三上達男さんという方がモデリングされました。
この針葉樹積層合板はシャーマン・ウッドと呼ばれています。木厚は20ミリで比重もありかなり堅牢です。一般では入手経路が限られほとんど流通していないと聞いています。材料として扱いやすい長さ2400・幅600を卸してもらうために、抱き合わせで卸元から買わされる、長さ600・幅365の板が大量に余るため、このサイズの板を効率よく円滑に消費させる目的で、ベンチに代表される小物雑貨の開発の際にこの組立椅子を考案されたそうです。
授業では相欠き接ぎの部分が最も重要であるため、最初からこの部分だけの切り込みがなされた状態で配布しています。図面通りに切り分けるのも良し、或いは外郭ラインを自分なりに工夫しても良いことにしています。ツーバイ材を使用していた時と比べて大きな違いは、とにかく少しでも誰よりも早く完成させて家へ持ち帰り、早く自分のそばで使いたいという願望でしょうか。中学生も軽薄短小がいいようです。
札幌市立西陵中学校 岡崎鉄也