練って打ち込むモルタル破壊試験
1999/06/27更新
●はじめに
セメントと水と砂を練ってモルタルを作ります。針金の入っているコンクリートと入っていないコンクリートの2本を作成しました。アンビルを載荷して、破壊します。破壊の様子を観察させました。
●授業中の試験の方法
3人1班で行いました。カップにあらかじめセメントを分けて用意。別のカップに水を入れて用意しました。生徒は、砂の量を調節して入れていきます。ちょうど良い練り具合になったら、用意した型枠に流しこみます(打ち込む)。1週間まって、破壊試験を行います。ちなみに、型枠の片方には、針金を入れておきます。
●授業の様子
A コンクリート練り
「ちょうど良い練り具合を、あえて言葉にあらわして、アイスクリームにたとえて言います。冷蔵庫から出したばかりのアイスクリームは、がちがち。だんだん溶けてきて、さじですくって傾けてたれてきません。もっと時間がたつと、しゃばしゃばになって液状になる。このアイスクリームが一番おいしい食べごろ、つまり、すくったさじにアイスがへばりついてどろっとおちるかおちないか、このくらいにしましょう。」と説明し、砂の量で練り具合を調整するようにいいました。
練り具合を見せに来て、合格した班は順に型枠に流し込んで行きました。
B 破壊の日
1週間乾かすと、かなり固まります。「ほんまにつよいんです。この箱にはすでに20kg入っています。これを試験台にかけます。」多少演技が入りますが、重そうに試験台にかけるとそれだけで「ええ、すごい。こわい」。「みんなのブリッジなら、これで一発ですね」かわいらしく、頷いてくれる。この5キロを載せます。…。「かかる重さも30kgを越えています。重りをぶら下げるワイヤーも緊張感がちっがいますね」破壊が起きる。「うわっ」という生徒の驚きの声。「心臓にわるいわ」。
●まとめ
「鉄骨とコンクリートの相性のよさについて」と「鉄骨を入れるのは、なぜか、また、その鉄骨を下に入れるのはなぜか」について解説し、まとめとしました。
●検討課題として
各クラス練り具合が均一にしにくいです。どれだけの負荷でおれるか、予想が難しいです。27kgから38kgまでの幅がありました。鉄骨の変わりに、単なる針金を入れたが、剥離してすっぱぬけることが多かった。細い異形の棒材はないでしょうか。しかし、強すぎると、試験台がもたないことも考えられます。
同志社中学校 沼田和也