展性の実験と体験です。金属加工の導入時に行いました。
真鍮、銅、鋼、鉄、アルミニウム、ステンレス、はんだなどの針金を5センチくらいに切って生徒に配布し、ハンマーで叩き潰します。
『技術科の授業を創る』に載っている、しおりづくりと同じようなものです。
「つぶした針金はプリントに張ってもらいます。そのプリントは皆さんのノートに張ることになります。
もし、つぶし方が甘いと、自分のノートがゴワゴワになります。思いきり、つぶそう。紙の厚さまでつぶそう」
単につぶすだけですが、生徒たちはかなり盛り上がります。元素記号などは、良く覚えるし、よく知っていますが、金属の種類の違いによって難さも延び方も違う、そんなことを実感できないか…この動機が出発点です。
「アルミはやわらかいで」
「はんだは痛い」
(…つぶした瞬間、液体になって飛び散った"返りはんだ"をあびると熱い)
「針金、むっちゃ熱なっとる!!」
「耳がキーンとしとるわ」「耳痛い」
「銅と真鍮、おれは銅の方が硬いと
この活動が、いろんなことを話するときのネタになります。たとえば、「先生、耳がキーンとなっとる。うるさかった」と言えば、工場労働の中での、労働条件改善にむけた運動があることにもつなげられるし、工場で生き生きと働いている人々へもつながるし、「うわっ、熱い!」といえば、エネルギー転換の話になるし、なかなかつぶせない生徒には、ハンマーうちのコツを教えるきっかけになって、うまくなる自分を認識できてまた面白くなる。
まあ、こんなところでしょうか。
投稿者:京都 同志社中学校
沼田和也
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